第一章〜「助けて下さい」〜
2006年4月16日朝
千葉にある高校に通っている荒波一は何事もなく高校生活を過ごしていた
どこにでもいる普通の高校生であると俺はいつも思っている。が同時にこのいつもと変わらない生活に飽きてしまっていた。何か面白い事ないかなぁ〜〜〜ってまぁ高校生の悩みてのはたいていそんなものなんだろうけど・・・と四限目のつまらない授業中に外を見ながら荒波は思っていた。 学校が終わり、俺の地元である松戸にある馬橋まで帰ろうと電車に乗った。この日はクラスメイトの勝間と話し込んでいたため8時に馬橋駅についてしまった。
「う〜だるいなぁ」
と思いつつ、駅に止めてあるチャリに乗り、俺の家がある住宅街へと向かっていた時だった。
ある叫び声が耳に聞こえた。帰り道にある公園からだった。
今思えば気のせいとして真っ直ぐ帰れば良かったのだ。何故俺はこう興味をもってしまったんだろうと後になって後悔する。
俺は自転車の向きを変えて公園の方に進める。
公園の中にチャリを置き入ると俺はその光景を見て愕然とし、足がすくんでしまった。
公園によくある砂場の上で20代くらいの男が胸に一本、頭に一本ナイフが刃が深く刺さっていた。やけに砂場の上にあるライトが血を光らしていた。血が流れすぎてて砂場はまるで血の池が出来ていた。だかさらに驚いたことにその血だらけの砂場に座りこんでただ呆然と男の死体を見ている少女がいた。彼女はこちらを見て悲しげな目でこう言った。
「助けて下さい・・・」
俺はこの少女に会って全てが変わってしまった。
新たな出会いはまた新しい出会いを生んでいく。
俺は何も答えられなかった俺はとにかくすぐに警察に電話した。
最近の警察はとても迅速のようで三分くらいで一人のお巡りさんがとんできた。そのあと何台もパトカーが来た。俺は第一目撃者として警察につれていかれた。あの血だらけの少女も。俺は千葉県警の取調室に入り、座って待っていた。これから刑事から事件について聞くらしい。すると眼鏡をかけた若くイケメンな男性が入ってきた
「こんにちは。千葉県警の風岡です。君は荒波一君だね?」
「はい」
「ごめんね、待たせて、警察って仕事めんどくって(笑)」
と爽やかに言う。この人大丈夫か??
「まずあの女の子の事知ってる??」
「すみません、知りません。あそこで初めて会いました」
「ん〜困ったな・・」
風岡は頭を少し掻きながら
「あの女の子ねぇ、何故か全く記憶がないんだよ〜」
「どういう事ですか?!」
「事件のショックが大きいせいか記憶が全部ぶっとんでるんだよなぁ〜。しかもおかしな事に名前も住所も親の事もね」
俺はとんでもない事にまきこまれたとやっと理解した。だか今だどんな事件かよくわからないのだ。はっきりさせないと不安な気持ちになる。
「すみません、事件について知りたいです。ダメかも知れないですけど教えて下さい!」
俺は風岡さんの目を見た。
「いいよぉ」
と微笑みながら風岡は話し出した。なんて軽い感じの人なんだ。
「事件が起きたのは七時半、被害者は土井薫、28才、職業は警察官、」
「警察官なんですか?!」
「そ、で話の続きだけど今んところ容疑者があの少女しかいないんだよ。あの娘服は被害者の血だらけだしさ、腑に落ちないのが被害者に刺さってたナイフから指紋が全くなし・・まさにお手上げだよ(笑)」
笑えないですよと心の中で思った。「あの女の子は??」
「もちろん警察が保護。てか確保かな??まぁ重要参考人は確かだからねぇ〜〜。とりあえず聞きたいのはあの娘の友達なのかなんだけど違うみたいだしなぁ〜〜〜。こんな時間だし、家の人には事情話しといたから。あとまた後日呼ぶからよろしくねぇ〜、」
「わかりました」
「あとくれぐれも事件に首つっこみ過ぎないように。まだ犯人はあの娘と決まったわけじゃないしね」
と笑いながら言ったが目は真剣だ。俺は頷き、警察署をあとにした。
好きに書いたんで読んで下さったら幸いです(>_<)