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リアラブ!  作者: みやび
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第1話 災い転じて福と成す。確かそんなことわざがあったような気がする ―――坂本 優斗

 「5937番、5937番っと……あった!? ま、マジかよ!?」

「え!? 優斗、お前番号あったのか!? 羨ましいぜぇ……くそう! これで俺の番号がなかったらぜってぇ神様とお前を恨む! 一生な!!」

「ったく、たかが高校受験ぐらいで神様と俺を恨むなんてやめてくれ。……つぅか、何で俺まで亮に恨まれなきゃならんのだ? そこは神様だけにしてくれ」

「畜生!! 俺の番号はどこだ!? 俺の番号は……あった!! 優斗、喜べ!! 俺とお前の友情は高校に行っても変わらねぇってことだ! ありがとうよ、神様!!」


ったく、ついさっきまで恨んでやるとか言っていた奴のセリフとは思えねぇな。ま、水穂みずほ高校の合格発表といったらここら辺では「運命の日」とか言われているから亮みたいな奴には確かにそうだわな。

何でそんな風に言われているかと言うとだな、あれだ、ここには学科を問わず選りすぐりの美少女が五万と入学してくる。進学校だからって言うのも理由ではあるが、何よりも通いやすく、選べる学科も多い。だから入学者の人数が自然とそういう風に錯覚させているのかも知れん。そして、そういった美少女を彼女にしようと言う輩も現れると言うわけだ。まぁ……俺、坂本優斗さかもとゆうとも、さっきのうるさい奴、松岡亮まつおかりょうも4月からはそんな輩の仲間入りなんだがな。


「よっしゃ! 優斗、このまま入学手続きに行くぞ!! でもって帰りには合格した女子をナンパでもして華々しい高校生活のスタートダッシュと洒落込もうじゃないか!!」


俺はナンパとかそう言うのは一切ごめんだ。小学校からずっと一緒に居たはずなのに自分に都合悪いことはどっかに落としていくんだよな。だから、俺は水穂に来てもナンパとかしないし、急いで彼女を作りたいとか思ったりもしていない。ここを受けたのは完全に亮の付き添いからだ。だから俺まで合格してしまうとは夢にも思っていなかった。さらにここ水穂は都立高校でもある。さすがの俺でもせっかくの都立を蹴るような真似はしない。しかしまぁ、なんだかんだ言っても俺だって男だ。こんなに美人が多いとさすがに目移りしてしまう。っつぅか本当に美人が多い学校だな……


「やったぁ! 真奈美、私たち、合格してるよ!!」

「う、うん! また貴美ちゃんと一緒だね」

「うん、よろしくね! それじゃあさっさと手続き済ませてみんなで祝勝会しなきゃ! 真奈美、あたし窓口を探してくるからここに居なさいよ」

「うん、いってらっしゃい。……あ」


2人組みの少女の元気のいい方が駆け出した直後、俺は大人しいショートカットの少女と目が合ったように錯覚してしまった。まぁ、目が合ったと思ったら急にそっぽを向いて何事もなかったかのように合格発表の掲示板を眺めてしまったから、あれはやはり錯覚なのだろう。俺もまったく気にすることもなくそのまま亮のあとを追いかけた。


 手続きを済ませ、家に帰ってきた。俺はいつものように無言のまま家へ上がり、ソファーに腰掛けて、テレビのリモコンに手を伸ばした。ちなみに、俺が無言なのは家庭がギスギスしているわけでも、親に対する反抗期でもない。この家には俺しか居ない。単純な話だ。

俺は中学を卒業してからの間もない期間で1人暮らしを始めた。とはいってもそんな実感はあまりなかったりもする。実家だって3つも駅を越えた所にある。単に1人暮らしをしてみたかっただけ。そこは親も賛同してくれていて、毎月決まった額の仕送りもしてくれていることになっている。それから余談だが、もし水穂が落ちていたとしてもこの部屋はまったく無駄にはならない。併願した私立高校もこの近くにあるからだ。


「そういえば早速お袋から仕送りがあったっけ」


帰り道に途中の銀行へ寄り、金額の確認をしてきたのを思い出しながら適当にチャンネルを切り替えていると、


“KAWAHAとZONYが共同開発! リニューアルしたダイブマシンを君はもう体験したか!?”


などのような俺にはまったく興味のないCMがやっている。ぶっちゃけこういうのを見ていてもいい気分にはならないんだよな。まぁ、興味のないものにはみんなこんな感じなんだがな。それにこういうことに関してはあいつのせいでうんざりしていると言うのも事実だ。


プルルルルルルルル


「……ちょうどお前のことを考えていたところだ。嫌なタイミングで電話を架けてきたな光太郎」

「まったく、失敬な奴だな優斗。君はテレビを見ていなかったのかい?」

「何で急にテレビの話になる!? ……まぁいい、そんなことを聞いてもお前には無駄なことだしな。テレビ……だったか? ちょうどお前が好きそうなCMが流れていたぞ。リニューアルしたダイブマシン……」

「そう! それだよ優斗!! まさにそのことで君に話を聞いてほしかったんだ!! ついにこの4月から全国のゲーセン及び関連ショップにて実装開始だそうだ! まるで僕たちの高校生活を祝福してくれるかのようじゃないか! 前バージョンと違うのは何と言っても自分好みのアイドルが作れてしまう!! まさに僕だけのアイドルがバーチャル世界に誕生するんだ!! しかも彼女たちは独自の思考ルーティンプログラムが組まれていて……」

「ちょっと待て、ちょっと待て!! いっぺんに言われたってわからねぇし、興味もない!! そんなにやりたきゃ1人でやれ! つぅか、俺を巻き込むな!!」

「仕方ないだろ。こんな話をしてまともに聞いてくれるのは優斗ぐらいなもんだ。昔のよしみということでいいじゃないか。……っと、ちょっと調べ物をしなくてはならないからこれで失礼するよ。気が変わったらいつでも声を掛けてくれたまえ! それじゃ」


迷惑な話だ。あいつは悪い奴じゃないんだが、趣味がオタクなんだよな。ああいう機械物には本当に目がない。しかもあいつ、岡本光太郎おかもとこうたろうは水穂の機械科に入学するんじゃなかったっけな……あぁ、ちなみにあいつも俺も亮も小学校からの腐れ縁の仲だ。まったく、あいつは自分で感情を抑えると言うことをいい加減学んだ方がいい。そうすれば俺も少しは静かな生活が送れるって言うもんだ。ったく、何が楽しくてあんな『現実逃避マシン』なんかでロボットといちゃいちゃしなきゃならないんだっつぅ話だよな。やっぱりああいうものは俺には理解できない。……いけねぇ! 光太郎なんかに付き合っている場合じゃなかった。荷物の整理とか必需品の買出しとかしなくちゃいけねえことが山ほどあるんだった!


 4月1日、とうとうこの日がやって来た。俺が高校生になったことを実感できる輝かしい日! どんな奴が居て、どんな高校生活が始まるのか、そんなことを考えると胸がワクワクしてくるのが俺にはわかる。


「よう、優斗! 喜べ、俺とお前は同じクラスだ!! はっはっは! またよろしくな!」


輝かしいはずの高校生活の1ページ、それは新しい出会いや新しいイベントなんかとはまるで程遠い昔からやっているいつもの1ページだったのだ。毎度のことながら4月と言うのは俺にとっては厄月だということをすっかり忘れていた。亮と一緒のクラスになればその日は1日中俺にベッタリだし、別のクラスになればなったで結局俺に『恨んでやる!』とか『呪ってやる!』と常々言っているのだ。ほんと、俺の周りには変な奴ばっかりだぜ……これ以上変な奴が増えないようにせめて第一印象だけは当たり障りのないようにしなくてはと思い、毎回なんの面白みもない自己紹介をしている。


「坂本優斗です。穂坂中学から来ました。特技はバスケです。よろしくお願いします」


教室中から拍手があがる。やはり何の面白みもなかったな。初日から引かれる自己紹介よりかはましだよな。とか思いながら毎回の恒例行事をスルーしている。あぁ、自慢じゃないが俺は他人の自己紹介なんか興味はない。だからと言って友達が要らないってわけでもない。どうせ友達になる奴にはまたそのときにでも名前を聞くから、ここで覚えても結局は覚えきれないと言うだけだ。だが、このときばかりは俺らしくないなと俺自身も自覚した行動を取ったのだ。


「わ、わわわわわわわ……私のなななな、名前は、佐々木真奈美ささきまなみ、です!! 阪上さかがみ中学から、きききき来ました! よよよよよ、よろしく、おおおお、お願いします!!」

「佐々木、少し落ち着け。せっかくの自己紹介が台無しじゃないか。……まぁいいわ、時間もないから次行くわよ」

「……」


今までに聞いたこともない自己紹介だった。担任の如月きさらぎ先生にも驚きの表情が浮かぶ。俺は後ろを振り向いて真剣にその子の自己紹介を聞いていた。相当緊張したのか、佐々木さんは肩をすぼめ、顔を真っ赤にして、前髪で顔を隠すように座り込んだ。あまりのショックに俺もしばらくは佐々木さんの方を向いていたらしい。あとで亮に言われたことだが、口をぽかーんと開けて見ていたんだとよ。ちなみに見られた当人はそのことにまったく気づいていないとか。


「はい、じゃあ今日はここまで。授業は明日からだからさっき配った時間割表、しっかり確認しておけよ。それから今日から早速部活の勧誘なんかが始まるから興味のある奴は行ってみるといい。なんかわからないことがあれば私のところに来なさい」


決まり文句のホームルームが終わり、この日は終わりになった。みんな帰り支度をする中で俺は後ろの席の緊張女に声を掛けていた。


「なぁ、佐々木さん……だっけ? さっきのあれ、すごい緊張していたみたいだが、大丈夫か?」

「ひゃう!?」


やや高い大きな声を咄嗟に出され、俺の方がたじろいでしまう。が、それでもめげずに、


「わ、わりぃ……驚かせちゃったみたいで……」


と言葉を繋ぐ。もしかして……気にしていることに触れちゃった……?


「真奈美ぃ、あんたも高校生でしょ……いい加減、その癖なんとかしたら?」

「優斗! お前、佐々木さんに何してんだよ!?」


あの悲鳴が決定打だったのだろう。たったこれだけの会話で他2人が集合してしまい、流れ的にこのまま一緒に下校をすることとなった。聞くところによると、佐々木さんは結構な人見知りだそうだ。だから初対面の人にはいつもあんな態度になってしまうらしい。これでもまだマシな方らしく、小学校の頃なんかは声を掛けただけで泣き出してしまうこともあったって宮本さんは言う。

宮本さん、本名、宮本貴美みやもとたかみさんは佐々木さんと小学校からの付き合いらしい。当時は宮本さんも今以上に手を焼いていたらしく、ことある毎に佐々木さんのフォローに回っていたんだと。んで、今じゃすっかり仲良しこよしのお2人さんということらしい。


「宮本さんも大変だな」

「大変なのは坂本くんもでしょ。こんな変なのとずぅっと一緒なんだから」

「変なのとは酷いじゃないか! 大体宮本に男の熱い友情がわかって堪るか! なぁ、優斗!」

「すまん、亮。俺も宮本さんと同じ心境だ」

「なんだとぉぉぉぉぉ!? それでもお前、親友かぁ!?」

「誰が親友だ! 悪いが、俺は一度もそう思ったことなんかないからな!」

「ふ、あはははは。坂本くん、面白いね」


確かに宮本さんの言うとおり最初だけみたいだ。話してみると人見知りが激しい以外は普通の女の子。普通にしゃべり、普通に笑い、普通に驚く、ただそれだけのことだった。


「あ、じゃあ私たちはこれで。道、こっちだからさ」


とある交差点で宮本さんが坂道を指差し、そう言った。


「はっ!? もうお別れですか!! なんと短い時間だったんだ!!」

「はいはい。お前はいつまでもそうやってろ。明日になればまた会える。それよりも道のど真ん中で叫ぶのはやめろ」

「優斗! 今夜はどうするんだ!? このひと時があまりにも楽しすぎたから、夜はその反動で寂しいのだよ! つぅか、それでショック死でもしたらどうするんだ!?」

「大丈夫だ。その言葉、ずっと前から聞いているがお前は今でもこの通りぴんぴんしているじゃないか。そう、迷惑なほどにだ」

「くそぅ! お前も毎度毎度同じことを繰り返しやがって!! と言うことで宮本、携帯番号、交換しようぜ!」


だから、毎度毎度思うんだが、そうやって携帯番号を交換しようと言う奴はきっと居ないぞ。そんな頼み方をするのはお前だけだと思うのは俺だけか?


「断るわ。私、松岡くんみたいなうるさい人はごめんなのよ」

「くぅ……言われなれてはいるが、やはり堪える……じゃあ佐々木さん、携帯番号、交換しようぜ!」

「い、いや……わ、わたしも……遠慮します。ご、ごめんなさい……」

「ごめんなさいのダブルパンチ来たああああぁぁぁぁぁ!?!?」

「代わりと言っちゃあれだけどさ、坂本くん。携帯番号、交換しようよ」

「えっ!?」


男2人が平日昼間の街中に僅かながらこだました。正直、俺自身もまだ状況をよく把握できていない。いつもなら亮がふられた時点ではい解散、そこからは延々と亮の愚痴に付き合わされることになる。だから今日みたいに逆に向こうから交換要請が来るなん本来はありえないことなのだ。


「もしかして、嫌?」

「ま、まさか! 携帯の番号交換だな! あ、あぁ大丈夫だ! いいですとも!!」

「やった! はい、じゃあこれで……おしまいっ! それじゃあね、また明日!!」


と、男2人を残して風のように去っていった。

あれからの帰り道、亮はこの展開に納得がいかないらしく、いつも以上に俺に愚痴をここぞとばかりに吐き出していた。亮の愚痴なんて今に始まったことでもないし、いちいちそれに返答をしているだけでも向こう2、3日分の体力を消耗しかねない。俺にとっては不思議な1日が過ぎ去っていく中、頭の中では今日のことを考え、耳から入ってくる雑音を無視しながら足を自宅へと運んでいた。ぶっちゃけ男2人になってからのことはよく覚えていない。気がついたら俺はソファーで横になっていたもんな。


(今考えると、不思議な2人だよな)


などと思っていると、ブブブブブっと携帯のバイブが低い唸り声を上げていた。


(宮本、貴美!?)


携帯画面に映し出された名前、さっきまで一緒に居たはずの元気のいい女子のものだった。動揺を隠しきれないまま俺は慌てて電話のボタンを押した。


「も、もしもし?」

「あ、繋がった。坂本くん? 私、宮本だよ。って、画面に出るからわかるよね?」

「あ、あぁ坂本だ。しかし、宮本さんからこんなに早くも掛けてくるなんてさすがに思っていなかったからびっくりしちまったぜ」

「あら、驚かせちゃった? あはは、ごめんごめん。いやぁ、どうも私の悪い癖でね、本当に本人の番号かを確認しているのよ」

「う~ん……いまいち話が見えないんだが……」

「ほら、私って人から見たら軽い感じじゃん? だから男もいい加減に番号を答える奴とかいるのよ。前に教えてもらったら知らないおじいさんが出てきてびっくりしたこともあったし」


……なんか話についていけないな。つぅか、そんな男もいるもんなんだな……


「あ、でも今回はそれだけじゃないんだよねぇ。あのさ、ちょっと相談に乗ってほしいんだけどいいかな?」


宮本さんの口調が急にまじめになった。


「実はさ、真奈美のことなんだよね。ほら、あの子ってあんなんじゃん? でもさ、さすがにいつまでもあのままってわけにはいかないわけよ」

「確かに。あの人見知りの仕方はすごかったもんなぁ」

「あの子、坂本くんは割と大丈夫みたいなんだよ。真奈美さ、男子が相手だと逃げるような態度を取るんだよね……だからさ、坂本くんが良ければ、ちょくちょく真奈美の話相手になってくれないかな?」

「はぁ!? 俺が!?」

「頼むよ! 席も前と後ろどうしじゃん! そのよしみと言うことでさ、お願い!」

「う~ん……」


やはり今日は厄日のようだ。こんなに次から次へとありえないことが起こっている。でも、頼まれているのを無下に断れる俺じゃない。それにさすがにあんな子を放っては置けないもんな。


「わかった、それだけでいいんだったらやってやる」

「やった! さっすが私が見込んだ男と言うだけはあるわね!」


まだ会って間もないのにそんなことを言われるとは思っていなかったぞ。ま、悪い気はしないのは確かだ。


「あ、それとさ、もうひとつお願いが……」


今度は口調が申し訳なさそうな感じになった。何かと忙しい奴だな、宮本さんって。


「その、さ、『宮本さん』ってのやめてくれない?」

「え……」


不意を突かれた。今思っていた『宮本さん』って言葉をそのまま俺の心から引っ張り出された感じがした。咄嗟のことだったので思わず奇妙な声を上げてしまった。


「あ~……いや~、ね、なんとな~く、なんだけどさ、なんか、坂本くんらしくないんじゃない……のかなぁ~って思って」

「は? どういうことだ?」

「呼び方だよ! 呼び方!! 初対面だから気を遣ってくれたのかもしれないけど、私、ああいう呼ばれ方慣れていないんだよ! いっそのこと『貴美』って呼び捨てにされた方が私もすっきりするんだ! 実際、男友達ってみんなそういう奴ばっかりだしさ」

「なんだ、そういうことか。わかった、じゃあこれからは貴美って呼ぶからな。ま、俺もあんな堅苦しい呼び方はさっさとおさらばしたかったからちょうどいいや」

「よっしゃ! じゃあ、私も優斗って呼ぶからね~!」

「はぁ!? ちょっと待て、聞いてないぞ、それ!?」

「あはははは! だって、言ってないも~ん! それじゃ、また明日~」


ブツン

威勢のいい声を残して貴美は電話を切った。いや、まぁ……俺としても堅苦しいクラスメイトなんかより数倍もマシなんだがな。……それにしても女子から名前で呼び捨てにされたことがないから驚いたぜ。


“じゃあ、私も優斗って呼ぶからね~!”


うぅぅぅっっっっわ!!! これは恥ずかしい! めっちゃくちゃ恥ずかしい! だって、これじゃあまるで彼氏と彼女の関係なんじゃね!? うぅわ……恥ずかしくなってきた……


「今日は厄日だぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


平日の夕方、高校生活最初の日、俺は未だかつてない状況に置かれ、恥ずかしさのあまりに声を張り上げていた。誰もいないこの部屋で。近所迷惑だとか、誰に聞かれているのかとか気にしている間もなく、ただただ、俺は心の声を叫んでいた。

だけどよ、あとになって冷静に考えてみたら別に悪いことじゃない。仮に噂になったとしても言いたい奴には言わせてやればいい。そういういつもの俺の思考が戻ってきた。だから、明日からどうなろうとも俺には関係ない。むしろ、これがきっかけで本当に彼女なんかできてしまうんじゃないか!? などと考える余裕まで出てきた。

まぁ、そんなことは気にしないでとにかく今は寝るとしよう。パワフル娘のお願いを聞くのは体力を温存していかないときついかもしれない。俺はいつもより1時間も早く布団に入ったのだった。

はじめまして、みやびと申します。

私の小説を読んでくださいまして、ありがとうございます!


まだまだ最初と言うことなのでさらりと基礎情報だけの段階ですね。これからどうなるかは今後の展開にご期待ください。


もしよろしければ、感想をお待ちしております。

私自身、こういう場を利用してスキルアップして、みなさんにもっと面白い作品を提供できればと思っております。


それでは、次の話でまたお会いしましょう。みやびでした。

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