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インテリジェンスゴブリン  作者: イノマイ
プロローグ
6/49

出生(享年1日?)

 俺は母親の胎内から出てきた。

 俺の前にいる父親と母親のような人が俺を取り上げたあと。何か、深刻そうな顔で緊急小規模家族会議をひらいている。

 しかし、今回の話題の真ん中にいるやつには問題がある。

 全く言葉がわからない。

 この超重要な問題について考えていると、父親らしき人物?ゴブリン?がどこかへ走って行った。

 少し今のうちにやる事だけやっておこう。

 スミレさんこの言葉がわからないんですけどなんとかなりませんか?(ゴマすり)


<なるほど、ごめん言葉について考えてなかった。すぐ分かるようになるから少し待ってて。>


 その言葉が聞こえたあと、少ししてから父親らしき人物が老人のようなゴブリンを連れて戻ってきて、それからこんなことを言った。


「長老こちらです。個体差で埋まらないほど見た目が違うので、鑑定をしていただけないかと思いまして。」


 自分の子供に向けるとは思えない悪意と害意の籠った視線で見ながら言った。

 驚いた言葉が分かる。アイツ、本当に早く対応してくれたな、ありがたい。

 しかし、進化産まれは珍しいことのようだ。まあ、赤ちゃんの時点でステータスの値が一定値越してるとか、神様に愛されて、更に親の能力がめちゃくちゃに高くないとだろうからな。俺のように転生前の能力を引き継いでるのは、ない例だろうから珍しいのだろう。

 いや、そんなことはどうでも良いなぜ子供にあんな目線を向ける?


「おお普通の子に比べて、少し容姿が人間に近いな。これも祝福産まれなのか?どれ、では【鑑定】。」


 祝福産まれ?進化生まれのことか。それはまあ良いだろう。問題は別だ。

 人間と言った時、明らかに忌々しげな顔を見せた。しかしそれではマズイ。産まれる直前に一応と思ってスミレに聞いてみたが、俺の種族、ナレッジゴブリンは成長と代替わりが早く人に全く似ないゴブリンと違い、寿命が人間ほどにながく成体になるのが早い。さらにゴブリンから見ると人にとても似るのが特徴らしい。あまり気にしてなかったが、こうなると早めに村を出た方が良いかもしれない。

 そんなことを考えていた時、長老が少し悩みながら言葉を紡いだ。


「鑑定結果が出たぞしかし、これは……。」


「どうしたのでしょうか」「何か問題が?」


 父親の言葉がでて、それに続くように母がいう。


「うむ、この子の種族名はナレッジゴブリン、成長が早いこと、寿命が長いこと、容姿が人に近いことが特徴じゃ」


 長老の言葉に、両親は少し俺のことを見て、忌避する様な視線を向ける。あまりにも強い悪意を向けられたので、戸惑ってしまう。

 そしてそれが少し行動として現れてしまって、出来るだけ離れる。その行動を見ていた長老が言う。


「わかった。この子は私が責任を持って処分しよう。」


 その言葉を聞いて、思わず全力で逃げる。しかし、この世界の、ゴブリンでも、ベッドから落ちることはあるのか、ベビーベッドにのせいで逃げることができない。

 おいおいこの産まれたばかりで何もできない状態で殺されそうなんだがどうしろというんだ、スミレ。


<大丈夫、問題ないよ。>


 スミレにそう言われ、長老に捕まれて、俺は連れ去られていった。

スミレさん、様敬語をお使い下さい。ください。

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