vs8人目2
「停止」
少しだけミスを犯してしまった。
それは……
「真価」
そのミスとは、停止の時間が短い事。簡略化手順をした時に時間の申請をごく短い時間に設定してしまっていた。
真価、第三陣営が持つ変異簡単に言ってしまえば変異は現実とのリンク。
しかし、第三陣営ひいては現実世界の住人にとって変異を起こす必要も無く、現実に適応している。
なら、もし、変異と同じ方法でその本当の姿を表す言葉があるなら……それが真価である。
八人目様が、その言葉を知る訳が無い。
もう一人の入れ知恵だろうという事は分かっている。
そして、その上で余りにも悪趣味な真価にこの場にいる彼を除いた二人の失笑を掻っ攫う。
その真価は、操り人形だった。
きっと、お嬢様ならこんな真価は見せないだろう。彼女なら、同じ人形の真価だったとしても、糸の切れた、掌の上で美しく踊る人形だったのだろう。
操り人形の真価を持った人間は沢山いた。その全てに共有される特徴。
「停止」
操り主によるが、自身へのマイナス効果が効かなくなる。
そして二つ目、物理法則の無視。
それを利用した攻撃を放ってくる為、回避する。スライム状の体のなんと御し易い事かと感じた。
「陽月童話、黎明」
世界の黎明期、そこは人間の住んで良い環境では無かった。世界は安定しておらず、宇宙すら生誕していない。まさに、世界の黎明期。その中を切り拓いた予知と創世を司る神。
この技は、自身とその周りで、黎明を再現する。
その技を使った瞬間。超高濃度のエネルギーが世界を包む。そこには地動説を証明する様な箱庭化した世界が広がる。
純粋なエネルギーで構成された結晶が蜘蛛の巣の様に広がってそこにビスマス結晶の様に細い結晶を種として地面が広がる。そこに魔力が空気の様に満ちていく。
そこに生きる生き物はおらず、アメーバが誕生したとしてもその大気に満ちるエネルギーによって浸透圧の様な現象が起こり二酸化炭素の様な組成からダイヤモンドの様にエネルギーが姿を変えて結晶として現れる。それを種として地形ができて行く。
そんな死の起こり続ける美しい世界においてなお、美しい存在に変質しない存在が二つ。
一つはこの死と美の世界を起こし、その死と美に抵抗を持つ私。
一つは宇宙の原初の全てのエネルギーを集めた空間内において、自身の身一つで浸透圧が発生しないレベルで体内魔力量を上げることが出来る八人目様。
これで倒せると考えるほど甘くは無い。
「陽月童話、夜明け」
そこに一つ、超次元的存在が現れた。
その神としか形容されない存在は、エネルギーの回収を目的にして数ある四次元空間の中からこのベクトルを選んで現れた。
そこに現れた神の正体は、予知神。
予知神はこの世界が、美しきエネルギーの世界が気に入らないらしく、新たに世界を創成してみせた。
その物語を追憶するかの様に、美しき死と美が半スライム状の私に収束する。
あえて名前をつけるとするのなら新たなる神が一柱
探求神だろうか。
その力を軽く見せつける様に、
「創世、74 w規模指定r0.17m」
「モーメントの最大活用、WM地球。」
「属性付与、干渉権限Lv3 以下干渉不可」
この世界の特徴として、無理矢理地球とこの世界を同期させている影響でどうしても再現できない部分が出てくる。
パソコンなんかで大量の物理演算を働かせた物体を地球と同様の規模で行うとどうなるか。
決まっている、そんなことは惑星コンピュータでもない限り不可能だ。
ならどうしたか。単純明快。その答えは、動かさなければいい。そうこの世界は地動説だが動いていない。まぁただゼロから星を作って力尽きて星を動かすプログラムを作るのが面倒だっただけなのだが。
それによって起こる不具合を地球と同じ結果のみを起こしている。
それはつまり世界の速度はこの世界では過程の一つとして処理されていて、速度は再現されていないと言うことだ。
その状態で地球の自転速度で物を動かしたら、時速1700kmで動き出す。
但し、ほぼ無限のエネルギーを持つ八人目様にはこれだけでは避けられて終わりだろう。だからこそ、時間停止権限が役に立つ。
「停止」
それで止めるのは、彼の周囲の時間。
『収集機』で逆行時間を集めた意味が漸く生まれてくれた。
逆行時間を使って何重にも起句を起こしなんの起句、呪文なんかを使う必要を無くす。
私の知る世界三つ全ての時間を止めることで彼の操り主の時間ごと戻して時間の干渉に対する耐性を無効化する。
そしてそんなものが急に目の前に出てきた別人格は、八人目様をお守りする為に跳ね飛ばそうとする。
その時の為の、Lv3以下干渉不可だ。
Lv1は一般人が当てはまる。この世界のほぼ全ての物質がLv1以上干渉可能物質に指定されている。
Lv2は最高権限保持者が該当する。この世界の王や支配者など、一般に、Lv1が神と崇める生物が該当する。
Lv3は地球のほぼ全ての一般人が該当する。この世界を生み出した偉大なる神の庇護する生物。
Lv4が地球において神とされる人間たちだ。私の童話の能力によって私のレベルはここまで上げられている。
Lv5は地球の神の上司に当てはまる人間だ。偉大なるこの世界の創造主。私の終生を賭けた能力でなおこの方に敵わない。
Lv6、この世界にその権限は存在しない。
そう、この世界では強者であることで解放される権限は2までなのだ。
だからこそ。終生を賭けたこの攻撃は、外れない。
そうして、タングステンは最硬の硬度を持って、私の狙い通りに、
腕足合計2本を持って行った。
操り主はどっちとも現実世界から指示を出しております。
ちなみに真価はこの作品中一度だけ変化します。
ハッピーエンドの場合は振動、光、熱などを垂れ流しながらそれとは真逆に全てのエネルギーに干渉されない薙刀を持った姿になります。
バッドエンドの場合は変化が起こった後の場合はこの世に存在する全ての生物に成り果てて現状使えるもの全てが使えなくなって逆に使えないもの全てが使える様になります。例えるならメイジになったりヒーラーになったりします。
トゥルーの場合はバッドエンドに一度なった後に完全に人間と呼べるものになります。




