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インテリジェンスゴブリン  作者: イノマイ
一章 物語の始まり
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うろ覚えの神

「!何で、復活しないの?」

 そんな言葉が聞こえたのは彼が死んで、1時間異常たった後のことだった。

 その間俺はずっと倒れていて、下半身が消え失せ、最後には武器のみに全てをかけた事で体もボロボロだった。

 スミレと同調を解除して、回復を頼んですらまだ回復が出来ていない。

 シュユが彼を好きなのはずっと昔からだったんだろう。だからこそ今回、泣き腫らしていた。

<暇でしょ?雑談してあげる。にしても、シンも一途だねぇ。>

 どういう事だ?

<最初で最後の反逆が、こんな終わりなんだから。>



〜シュユ〜

 シンが死んだ。

 師匠が死んだ。残るのは真性の化け物の助力を得たとは言え。シンを倒して見せた体つきのみお嬢を模倣している、忌々しい存在。

 ああ、生きる意味も無くなってしまった。

 初めて、尽くしたいと思えた人だった。初めて逸さなかった人だった。初めて失う痛みを感じたく無いと思えた人だった。

 初めて、初めて、初めて、初めて、初めて……

 何回返しても、返せない恩があって、

 そんな思考は、一瞬で塗りつぶされる。

 彼の瞳孔が動いた。

 やった。生きている。嬉しい。抱きつきたい。死にかけだ。もう直ぐ死んでしまう。回復をさせなければ。あいつには盗られたくない。

<殺せ。>

 その言葉が誰のものかはわかっていた

 それいじょうに

 ナガクハナイカレヲウバイタイウエハミテイナイ


 コロシテシマイタイ


 そうなると頭の中はとても冷静で、淡々としていて。

 自身の欲に素直になるとはこういうことかと自分の体が教えてくれる。

 どうせ彼は呪いを持っていない。

 呪いを持っている方が肯定派だ。

 最初で最後の我儘くらい。自分の添加物は捨ててしまう。

 すると未熟者の証(七本の尾)が姿を現す。

 最初は輝きを持っていた尾は段々と輝きを失ってその代わり一振りの刀がその姿を見せる。

 過去、人間と打ったという記憶があるその刀だった。

 その刀を、シンの首元に当てがい、一想いに首を取る。

『呪いの獲得処理、完了。あんたが初めてとは予知神の子が予想を外すとは……これだから面白い」

 やった。もう戻れない。でも……

 しあわせ

『幸せだった……』



〜主人公〜

 なぁ、スミレさんや何かやったね?

 泣いてたのに急に泣き止んで想い人の首を切るなんてどうやったんだよ。

<欲を刺激しただけ。>

 こっわ。

<決めたのはあっちだよ。どうせ最初からこうすればよかったんだ。>

 その心は?

<どうせ最後は決まってる。>

 違いは?

<恨むか、満足するか。>

 理不尽だな。

<運んできた象徴なのに?>

 悪戯っぽく笑ってそんなことを言う。

 この後はどうなるかね。

 このまま弱ってる俺を殺すのでは無いかとそんな言葉を含めて聴く。

<大丈夫。>

 伝えようとしないことに憤りは無い。

『どんな罰が下るのか』

 七人がどんな罰を下すのか。

 そんな風に回復を待っていたが、途中で様子が怪しくなる。

 力を失い、白く項垂れるような形をしていた尾が、元の色は狐のような黄色であったのに今度は金色へと変化して、七つの尾の中の二つが別れ、九尾となる。

 人型になるといつの間にかついていた着物は赤朽葉から桜と葉の色が茂る和色の美しい着物へ変わる。

 見た目に関しては便宜上の人型の為か一般的な顔立ちから、狐としての面影が狐顔として残っている美人に。

 持っていた刀は変化が無いように見えるが、綺麗な名刀から、なんの気配もしないのに、周囲には重苦しい熱と神威を感じる不思議な刀になる。

 シュユ自体の雰囲気も変質して、会った当初言っていた神のような気配を漂わせている。

「コレは、また嫌な……」

 思わずそんなことを呟いてしまう。

 呟いた瞬間に纏っていた神威が全てこちらへ向いて、動けなくなってしまう。

 すると世界自体が移動したかのように微動だにしないまま、こちらへ迫る。

「かような存在になってなお、貴様は届かぬ高みへといる。元からかの神の器で収まる存在では無かったのかまた至ったのか。どちらでもいい。今現在関係ある事は、既にお嬢様はおらず最高神様の理念のみによって運営されている事案である。かの問題により、昆虫族が解き放たれ始めている事である。我々の目的はただ一つとあいなった。」

<あなたの決断を恨みはしない。だから>

<呪いをこちらは渡してもらおうか。>

「そが挑むならつゆ知らず。シンに大接戦を喫した者では厳しかろう。」

 そう言われるとなんか悔しい物がある。

「今回の八人目は技術を鍛える土壌もなく力を鍛えるための時間ももう一つの選択肢である呪いすらも無い。すでに成長の限界と見えるが?」

<蜘蛛には既に理性が消え、ハリネズミには力がなく、ってやつかい?>

「残りのカラスには貴様らに友好的な存在はいない。」

 後一つ残っているように思えてしまう。

 つまり、俺はもう技術的には限界だ。だが、それを補う力も呪いを取られた今、限界である。強くなるだけなら、後一つ残っている。

<「進化>」

 一緒になってしまった。

 その単語を聞いて、合点がいったように

「なるほど、その手があるか。」

「では、頼む。私を殺して、是非、最高神様を」

 そう言ってシュユは消えて行くのだった。

 ちなみに何故殺したか、よく分からない人のために、

 回復の為の御託は多いのに殺す為の御託が少ないのに決意したことから、最初から殺そうとしていました。ですがそれを理性で抑えようとしている時に、殺せという言葉が聞こえてきます。つまり簡単に言えば頑張ってダイエットしようと欲望を押さえ込んでたところに肯定してくれる人が現れたせいで食べに言っちゃった人みたいな感じ

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