狸の長
今回短っ!一応一般人が挑める中で最強の敵なのに……
彼の目の前に立つ。
この場は広すぎるくらいの平地で、広めの土俵のような印象だ。
その場を見ているのはシュユであり、遠目から見てすら泣き腫らしている。
これからやる事は生への是非を問う戦いである。
『なんて憧れるんだろう。こんなに綺麗な最後はない』
どちらにとっても。
彼は問う。
「あんた……わかってるんだろう?覚悟はできたのか?」
その答えは、
「まあな、これが終わったら同族への躊躇が無くなりそうで困る。」
すると彼は思惑通りというような顔をして。
「その答えに至ったか。今まで長かったな。情が湧いてわざと自らを殺させるもの、罠に嵌めて殺す事で乗っ取られた者、ここ以外の領地に入った者の末路は悲惨だ。」
続ける。
「俺は神の名を冠して終わらせてやろう。」
準備をする。
示し合わせたかのように同時に動き出す。
「神楽、天地災」
「我流、悪鬼羅刹」
俺が放つのはタツヒトの花雲流の技を自分流に昇華させた技。
しかし俺は天邪鬼では無い。
襲いかかるのは無数の斬属性のエネルギー。
それに対して相手は……こちらのエネルギーを全て吸収している?
カウンターか!
今すぐにその場から離れる。しかし想定以上の規格外だった。
小規模とは言え火砕流と隕石には対応できない。
ならば魔学自分の身を岩でおおう。
それを何回も繰り返す事で何とか耐え切る。
「神鳴」
ごうと音が轟いて以前では追いきれなかったその速度に追いついてガードする。
驚いたように見せていたが無理やりで放ったとは言え風の魔法の爆発による槍の速度を回避して槍を叩き折る。
並列思考に修復を託して狸に近づいていき、
「我流、一本背負い」
以前ではうろ覚えの知識も異流昇華で戦闘で使えるレベルに成るまでに鍛えあげられていた。
倒れた状態から、
「神揺」
その言葉の後地面が揺れ始める。
前世と比べて震度7程度の地震では流石に立っては居られなくて狸の近くに倒れてしまう。
そこに待ってましたとばかりに
「神楽、地変天異」
狸の周りを除いて地面全てが棘になり刺されてしまう。
揺れも棘も収まり立ち直ると、
「回復、上昇」
で回復する。
そして、またもや近づいていき、俺に放たれそうになった技を再現する。
「強打」
体制を立て直していた狸の鳩尾に拳がクリーンヒットする。
「ぐっ……」
と苦しそうな声を出してこんなことを話し始める。
「いいなぁ、きみ。前回は心配だったが今なら有終の美を飾れそうだ。」
「そうですか、お手柔らかに。」
その短い言葉を交わした瞬間。
「神越•天」
空が割れるように響く音。
出てきたのは星の生物を絶滅させることが出来る隕石。
取り敢えず直した槍を出す。
初めて素材が木と石な事に感謝した。
流石にエネルギーを借りている程度では足りない。同調する。
ほぼ全てのエネルギーを槍に回して、隕石に向け、なかから破裂させる。
飛び立った破片は全て回収して、分解する事でエネルギーの糧となる。
取り敢えず攻撃する為に狸の方を見ると
「神越拳」
すぐ近くまで迫っていた。
「狸至流」
取り敢えずヤバい気配しかしないためガードする。
まずは拳。二発だけで遥か後方まだ吹き飛ばされる。
「草恐」
そうすると草が一斉に俺の方に近寄って俺を捕獲する。
悪鬼羅刹の要領で抜け出そうとするが、間に合わず……
「神打」
取り敢えずエネルギーを全て殴られるところに集めて防御する。
「神流」
槍とエネルギーを込めた拳で何とか対応する。
しかし、これでは耐え切れずに一発もらってしまう。
「回復、上昇」
これではどうせ押し負けるなぁ
やら、やることは一つだけ。
捨て身特攻。エネルギーを体の中心に集める。
足りない、足りないもっと。
「神越至極、刻滅」
俺は走り出す。
相手は銃を出す。
驚いている時間はない。
撃ってきた。
俺は真正のエネルギーの化け物の全てのエネルギーを集めている。自身の体を守ること程度容易い事だ。
ならばと、足を撃ってくる。
攻撃のための上半身以外捨ててやる。風の魔法の爆発で推進し続ける。
狸が目の前に見える。
なら、やる事は一つである。
最も威力の高い突く攻撃を全力で行う。
体の防御は無い。
「いけぇぇぇぇぇぇぇ!」
その結果その攻撃は防御の腕を通り抜け、
心臓に目掛けて、
刺さり、エネルギーの爆発が起こったのだった。
や、やったか?




