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プロローグ 迫り来るモノ

 昼過ぎの商店街の一角は異様な空気に包まれていた。


 一人の少女が煉瓦造りの洋食店の前、二人の少女がその隣の(のぼり)を掲げた和菓子屋の前に立って対峙している。

 行き交う人や店員、お客が何事かと怪訝な顔で見たり好奇の目を向けたりしているが、少なくとも和菓子屋の前の二人――若草色の髪の少女と淡い桃色の髪の少女には、そんな事を気にしている余裕は全くなかった。


 少しでも他に気を向ければ……僅かにでも気を抜けば、目を半眼にしてまるでゾンビのような足取りで近づいてくるあの藤色の髪の少女が、想像もつかないような俊敏な動きを見せ一瞬で飛び掛かってくる――


 ちなみに二人はその動きを実際に見たことがあるわけではない。何しろまだ出会って一時間も経っていない間柄なのだ。

 しかし、数分前に目を疑う光景を目撃したばかりだし、何より目の前のそれ(少女)は人間離れした動きが可能な雰囲気を(かも)し出しているように彼女たちは感じていた。


 一体なぜこんなことになったのか? この状況を説明するには、時間をやや遡らなければならない。

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