風合いの微調整(モノクロ〜セピア〜肌色っぽい幸せの質感)
私にとって、絵を描きたい気持ちと小説を書きたい気持ちは両極端です。
前者はだれかに贈りたい気持ちもありますが、それ以上に喜んでもらえる絵を描きたくて。
「贈りたい」<「喜んでもらいたい」
こんな図式が、私のなかではファンアートの『描くぞー!』基準に値します。※根底にあるのは自信の無さです。
いっぽう小説は、まだまだ等号も不等号も曖昧で気分次第の未熟者。そろそろ「浮かんだから書く」以外の方法でもコントロールできるようにならないと……とは、思うのですが。
基本は自分で楽しむため。
けど、読んでくださる方にも楽しんでほしい。
それとは別に、生まれたキャラクターをできるだけ誠実に具現化させたい。
「それ」は、絵を描く気持ちと完全に合致するのでした。
――というわけで、今回は恥ずかしいですけど衝動絵です。
どうしてもしあわせな質感を描きたくて。
(B6画用紙メモ。マークシート用HB鉛筆)
①女の人の顔から描き始めました。勢いなのでアタリはありません。本能のままに描いています。
②男性の髪型とポーズを決めて、ある程度裸の線を描きます。
③服を着せたら、違和感の元だった目線を修正。
④線画のあらかたを描きました。
⑤陰影や色付き部分を塗ります。
⑥消しゴムで白抜き。B鉛筆で線を補強。原画としてはこれで完成です。
以下、三通りで調整しました。
* * *
【濃い】
ちょっと強いです。
【赤茶系くっきりセピア】
柔らかさと勢いが半々です。
【肌色っぽい薄さ】
これがいちばん、原画をデスクライトで照らしたときの印象に似ていました。
ただの紙に、鉛筆の粉が付着しただけなのに。
そこに「しあわせ」を見ようとしたり、空間や物語、触れられそうな質感を感じるのは、見る人の心なんじゃないかと思うのでした。
人間には、そんなことだってできる。
柄にもなく、そんな叫びをらくがきから届けたいことがあるのです。
〜また、何かに挑戦する?〜
▶はい
いいえ




