“かわいい”の発見(ファンアート/ベッドで座って幼い頃の絵本をひらく)
聞いてください。「かわいい」って、どう描けばいいんだっけ……? と、真剣に悩みました。とある作品の一場面にファンアートを捧げたくて。
作品はこちら。
異世界恋愛・紬夏乃さまの「ただの村娘の私の元に、救世の英雄が恩返しに来たのですが」です。
https://ncode.syosetu.com/n5124jv/
去年のクリスマスにコミカライズ抽選企画を催した際、描かせていただいたお話でもあります。
そのときの冒頭一頁漫画がこちら。
はぁ、かわいい(鳴き声)
絵にして、ヒーローに捧げたかったのはエピソード23、「懐かしい記憶」です。
仔細は省きますが、とにかくいじらしくて。
以下、繋げていきますね。
* * *
構図はベッドの上。座って絵本を見ています。
ぼんやりとした一回目の作画は「なんだか違うなぁ……?」でした。
ふしぎなことに、描いている途中のテンションが上がりません。読んだときのキュンキュンがいっこうに蘇らないのです。
なので、作者さまからこっそりヒントを頂戴しました。
結果、膝の上……。絵本は、女の子らしい座り方をした膝の上と教えていただきました。しかもそれが素だと。
なにそれっかわいい!!!!! (鳴き声)
むしょうに再挑戦したくなり、構図をとり直したのがこちら。なんと、自分史上初めての構図でした。
一回目と全然違います。
所作とアングルだけでこうも違うとは。
そして、唐突に気づきました。
「“かわいい”は、顔だけじゃないねえ!!!!!?」
そこからは猛烈な勢いで進めました。
顔の描き込みは最小限に。体と所作に全集中です。
鉛筆でできるだけシンプルに、脳内イメージを取り出して。
すると……
出来上がったアナログ画を撮影し、いろいろ調整したのがこちら。
彼女の瞳の色に合わせて紫系にしてみました。
わああ。
(尊)
惜しむらくはラフよりもお胸のボリュームを出しすぎてしまった点……それに唇の影は要らなかったかな、など。ああ、でも、とてもかわいいと感じられたんです(*ノェノ)
それは主観であって、一般的な見方とは違うのかもしれません。ええ、重々わかるのです。
でも、このシーンのヒロインちゃんの切なさを紙の上で表現できたら。そんな欲望に忠実に描かせていただきました。
作者さま、いたみいります。
いつも大海のごとく叫びをお受け止めくださり、楽しい時間をありがとうございます。
※漫画だったら、もっと絵柄をコンパクトにしたいと思いました。
〜また、何かに突拍子もなく挑戦する?〜
▶はい
いいえ




