ネームと完成画の比較 〜1頁漫画企画より〜
引き続きコミカライズに挑戦しています。つけペンやミリペンの技術を身につけるのは寿命的にもう間に合わないと考え、鉛筆+デジタルで。
――そう、修行のために突発的な企画を催しました。
その名も【めざせ! クリスマス抽選☆1頁漫画当たるかな企画】!!!!!
(※あふれる語彙力のなさ)
概要は、二日間弱の募集期間でお寄せいただいた作品のうち、上限無しの抽選で1頁漫画を描きますというもの。
発表はクリスマス当日。つまり、今日です。
応募締め切りは11/19でしたから、ほぼ一ヶ月でどれだけ描けるかなトライアルでもありました。
ご協力くださいました全23名の作家さま。また、描かせてくださった十名さま。
あらためて御礼申し上げます。
楽しい年末をありがとうございました。
(※まだ終わってない)
以下、当選順に作者さまのお名前を冠してネームなどの振り返りです。
(※各作品名やURLは、当方の活動報告に記載やリンクがございます。よろしければそちらからどうぞ!)
* * *
①紀ノこっぱさま
ご指定箇所の前部分をどうしても入れたくなった2頁漫画です。
2頁…………。
おひとりめ特典ということにしました!(晴れ晴れ)
試行錯誤をたくさんしていますね。「させるかぁ!」を誰が言っているのか、わかりづらい点があとあと気になりました。
②若槻未来さま
高校生の異能バトルって少年誌みたいで燃えますね!
台詞によるご指定箇所を1頁に収められるよう、とにかく練り練りしました。楽しかったです(*´艸`*)
もしもご依頼であれば、つぶさに設定・状況を確認せねばならないところ……
企画であることに120%甘えさせていただきました。
③五条葵さま
ご指定なしの自由。
冒頭ではなく異世界転移した直後にしよう! と決めた途端、すぐにコマ割りができました。
いち読み手としての解釈であることを念入りにお詫び申し上げたいのですが、私の頭ではこんなふうにふたりが出会っていたんです……ΞΞΞΞ(*ノェノ)キャアァァ
④間咲正樹さま
ご指定なしの自由。
ネームがない!
えっ、どこ……ない!!(驚)←
じつは、こちらは試みのひとつとして、想定シーンから浮かんだ画を先に描きました。
それを生かすかたちになるよう、デジタルでコマと吹き出し(台詞)の位置を決めたものです。
タイトル回収のシーンがいちばん美味しいと思うのですが、私の絵柄では生かせない気がして。
既読の読者さまに、このあとの展開をめいめいに思い浮かべてもらえたら、と、願いを込めました(*´艸`*)
壁っぽい模様やバラの花は素材を加工させていただきました。
⑤楠結衣さま
ご指定はタイトル回収シーン。
ネームがとても楽しくて……あまりの可愛さに悶絶しました。
大事なことなのでもう一度言いますね。
悶 絶 し ま し た。
(にこにこにこ)
コマ割りで悩んだのは一番下です。
ふたりを同じコマにするか、分けるかという二択。
……分けてみました!
⑥澳 加純さま
ご指定箇所は「〜お目に掛かりとうございました」からキスシーン。
……ですが、本当はこの前部分こそがじれじれ甘々でした。
ヒーローが偽りの姿を解いて、本当の顔を見せるけど傷があるのですね。本人はそれを気にしていますが、ヒロインは「ようやく本当の彼に逢えた」ことが嬉しい。こんなラブシーン描かないって選択肢ある…………????(血涙)
というわけで、拙いのですが前段階もネームだけ作っていました。
作者さまご自身が描かれた挿絵がまるっと資料です(超美麗♡)
⑦香月よう子さま
ご指定はラストシーン。
大好きです。エモいですよね……こんなん泣くに決まっています。ネームで目頭が熱くなりました。
うまく描くことはまったく考えず、ラストにかかる要素をどれだけ詰め込めるか、無謀にも試した結果がこうなりました。
本当の読切なら最後のコマを1頁にすべきなのかなぁと……(しみじみ)
秋桜は素材を使用しています。
⑧紬夏乃さま
ご指定なしの自由。
冒頭のインパクトがあまりに映えたので、思い切って大ゴマを使いました。作者さまが漫画を描けるかたなので、どのシーンもはまりそうです。
希望としてはこのあと見開きカラーのタイトルページ。そこから雑誌のもろもろを挟みつつ、左始まりの連載初回をイメージしました。
プロいかた、どうぞ全編コミカライズなさって! (どさくさ/連載楽しみにしてます!)
四角いモノローグと台詞の吹き出しは、もっと視覚的な区別ができたのではと思いました、枠線を太くしたり、装飾を加えたり……
⑨水上栞さま
ご指定回より、ふたりの会話シーン。
会話のどこを切り取るかで長考しました。こちらの昨品はイケオジが推しなので(真顔)
描き込みが少なく、背景がないのは最たる反省点です。調度品はもっとゴージャスなはずなので、本来ならこれでもかと資料を漁るべきでした。企画に甘え(略☆)
作画で試みたのは、ペン入れの代わりに製図用シャーペンを使ってトレースしたことです。
ほか、あえて会話文の「。」を残したり。
少ない手数で作品の空気感を出せないか試みました。
⑩ニノハラ リョウさま
ご指定の、ヒーローがヒロインちゃんの頬を撫でるシーン。
どうしてもその前から流れを繋ぎたく、やや俯瞰図を入れました。パースとかはないんです……(*ノェノ)←
手法は⑨を踏襲しました。トレーシングペーパーの利点は線をすっきりさせられること、消ゴムかけがいらないこと。
鉛筆陰影は入れづらいので、もしも最短でアナログ影を入れたいなら、下描きにトレーシングペーパーを2枚固定し、主線と影の紙を分けるのが合理的かなと……まてまて、それはつまりデジタルのレイヤーそのものだ(白目)でした。
モチーフ次第ではありますが、この方法なら大幅な作画時間の短縮ができそうです!
* * *
以上です。
こうして眺めると、ご指定でなければ何かしらびっくり顔が入ってるな……? など。
1頁しかないからこそ、何らかの動きが欲しいと感じたのかもしれません。
それを心情の変化に求めたのだとしたら、我ながら癖だなぁと思いました。
ご協力くださいました方々、本当にお世話になりました。
たいへん、たいへん勉強になりました。
ありがとうございます♪
〜また、何かに挑戦する?〜
▶はい
いいえ




