表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

リビングデッドでないからな、おれは

作者: パンター

 おれはゾンビだ。決して映画に出てくるような人を喰うリビングデットではない。ここは間違えないように。

 多くの人間はおれ達ゾンビと悪霊が取り憑いて動き出したリビングデットの区別もつかないから困る。

 ゾンビは死人ではなく仮死状態の生者だからな。ブードゥー教の秘術によって魂を抜かれて術者に操られている人間がゾンビだ。だから別に人間を襲う理由は全くないんだよ、おれ達には。

 それに比べてリビングデットは呪いにかかり悪霊に体を乗っ取られた死体を指す。納得の行かない不条理な死を迎えて生への執着を捨てきれなかった連中が悪霊化して死体に取り憑いたのだ。そして生きた人間の生命力を帯びた血や肉を渇望する故に人を襲う。よく映画に出てくるのはこいつらの方さ。

 今は科学的な手段で突然変異化して人を襲う半死人もいるようだが、そんな奴らのことは詳しくは知らん。

 もう一つ間違えやすいのがノスフェラトゥと呼ばれる連中だ。こいつらはいわゆるモンスターだ。人の形をしているが、中身は人間ではない。生物学的に生きてはいるが、この世界の生態系にはこいつらの居場所はない。恐らく異世界から来た生命体だからだろう。

 言いたいことはおれがゾンビで、ある目的の為に魂をある術者に預けて存在している、ということ。

 その目的は、秘密だ。その内話す機会があるかもな。

 そういうわけで少し顔色が悪い野郎だが、夜道で後ろを歩いていても逃げないでくれよ。

 変質者じゃないからね。

 

以前登場したゾンビ君の再度のぼやき話です。お暇な方は聞いてやってください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ