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味方はいればいるほどいいものよ②

 三者は和やかに笑い合う。一段落したところで、王妃が小さく扇を鳴らした。


「…………わたくし、この国の貴族の皆様と親しくしたいと思っておりますの。

どうしたらよろしいかしら?」


 真意も、何を求めているかも感じさせない笑みだった。

ここで言葉を間違えれば窮地に陥る。

そう察して、夫人は口を閉ざした。

一拍後に侯爵が答える。


「……シェルベット伯爵夫人が、王妃陛下の道の障害であること、そして対立を免れないことは、認識していらっしゃいますか?」


「ええ、悲しいことですけれど。国王陛下の寵姫でいらっしゃいますもの、無理のないことね」


「ですから伯爵夫人と近しい貴族は、多少のことでは王妃陛下に歩み寄ることはないでしょう。

ですから、まずは……中立派の目を、王妃陛下に向けさせることが肝要かと愚考します」


「中立派……?たとえば、どのような方が?」


「レンゲント侯爵、それにライエラ侯爵が中立派の双璧と言えるでしょう。

レンゲント侯爵は宰相、ライエラ侯爵は元帥として多大な影響力を持っています。

お二方を引き入れることが叶えば、中立派は多くが王妃陛下に靡くかと」


「そうですか。……そのお二人の身内に、帝国出身の方はいらっしゃいませんの?」


 王妃は侯爵夫人に目を向けた。

帝国の人脈について聞くなら、そちらの方が話が早い。


「……レンゲント侯爵は未だ独身であられますし、ご親類にこれといった方はおられません。

そして、ライエラ侯爵家は夫人が帝国貴族ご出身ですが……しかし、あの方は、何と言うか、その……」


 侯爵夫人は扇で目元を隠し、言葉を濁す。

それでも隠しきれない僅かな苦みが滲んでいた。


「じきに彼女が、王妃陛下のお目にかかる機会もあろうかと思います。その時にでも……」


「……そうね。それからでも遅くはないでしょう」


 王妃が微笑んで流すと、夫人は少しほっとしたように微笑んだ。


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