表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ざっくり物理

透けては輝く光の束

作者: ばーでーん

波について語ります(2/3)

光です。

光の波は電磁界の

山も節もある横波

水面波と同じように

山も節もある横波


君の瞳が光の波長を何色かに捉えて

君の心に光の色が何気なく運ばれる

でも君は僕に気づいていない


透けては輝く光の束

君の瞳に映る

僕はただ見つめるだけ



光の波は空間を

最短時間で進む波

光の波は屈折で

最短経路を選ぶ波


君の髪が光の波長でピカピカと反射する

君の笑顔が光の色をキラキラと放つ

でも君は僕を気にしていない


透けては輝く光の束

君の瞳に映る

僕も何色かになろう




お読みいただきありがとうございます。

以下、本作に関する注釈です。よろしければでどうぞ。

注1: 「透けては輝く」

着色した透過光をイメージしています。透明な

ガラスの中に着色用の金属イオンを添加した

宝石のイメージです。

注2: 「光の波は電磁界」

二つ(複数でもよい)の電荷の間には静電気が

働きます。片方の電荷はもう一方の電荷に

電界という力を及ぼします。片方の電荷 Aが

振動したとします。すると、もう片方の電荷Bに

及ぼす電界Ebも振動します。電荷 Aの振動の

情報は、瞬時にBに伝わるでしょうか?いいえ、

光の速さで伝わります。つまり、電荷 Aに近い

場所から徐々にBに伝わるのです。そして、電界は、

電荷 AからBへ向かって、波のように振動して、

伝搬します(電界は AとBの間の電荷のない場所にも

実在します。その場所に電荷があったとしたら

その電荷が受けるはずの力が電界です)。電荷 Aが

振動すると言うことは、振動する電流がつくられて、

これが振動する磁界を発生します。磁界も電荷 Aから

Bへ向かって、振動して伝搬します。この伝搬する

振動を光(電磁波)といいます。光の進行方向と電界と

磁界の振動方向は互いに垂直です。進行方向と振動

方向が垂直なので横波です。可視光は、光(電磁波)の

うち、人の目が認識する振動数の領域内の光です。

*水面波は横波ではなく、縦横の合成波です。

注3: 「瞳が光の波長を何色かに捉えて」

波長λと周波数νとすると、波が一秒間に進む

距離はλνです。これが光速cに等しいので、

c= λνです。光速は一定故、周波数を決めれば、

波長も決まります。可視光は、人の目の3種類の

錐体に反応します。光の波長(周波数)によって、

各錐体の反応強度が異なります。3種類の錐体の

強度の比率で、人は色を区別します。3種類の

錐体は、色の3原色に対応します。光と錐体の中の

レチナール分子が光化学反応します。

注2の電荷 Aを発光体の中の電子、Bを人の目の

レチナールの中の電子とします。電荷Aの振動に

より光が放たれます。そして光(電磁波)が人の

目に届いて、電荷Bが振動します。この振動の

振動数が可視光内だと、レチナールの光化学反応が

生じて、人は視覚します(その後、視神経を伝わって

云々がありますが)。

電荷Aの振動が目の前のモニターからでも、

幾千光年先の恒星からでも、理屈は同じです。

化学反応は、また別の機会にとりあげます。

注4: 「最短時間で進む波」

光が屈折して曲がるのは、空気中の場所 Aから

物質の場所Bを最短時間で到達するためです。

屈折率の高い物質内では光は遅くなります。

空気中の距離を長めにとって、物質内の距離を

短めにとります。なので、屈折します。


以上です。次回(3/3)は電子の波で、来週を予定します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 瞳が光を捉えて、心に光の色が運ばれて。そして髪が光で反射して、笑顔が光の色をキラキラ放って。とても素敵な描写ですね。 「君の瞳に映る 僕も何色かになろう」というラストが胸に響きました。透…
[良い点]  素敵な詩ですね。  まだ「君」の瞳には映らない「僕」だけど、いつかは。   ラストの三行がとてもいいなぁ、と思いました。  きらきらの「君」を見つめる「僕」の心もきっと光の束できらめ…
[一言] 透き通ってキラキラと輝いて、夏ですね〜。 なんとなく、子どもの頃好きだった、プラスチックの透明の色のついた宝石みたいなやつ?を思い出しました。 「君」がとても綺麗で素敵でした。誰かが輝いてみ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ