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2-12 普段と変わらない日常

 

 ソフィーと付き合うようになってから1週間経った。


 とは言っても、普段の生活は特に変わらない。講義は専門科目以外についてはウィルとリリーを入れて4人で受けているし、その後の課外活動は、僕は生徒会、ソフィーは保健委員会なので別々だ。


 でも、そんな日常の合間でのソフィーとの時間は凄く充実していると思う。何と言っても、片思いじゃなくて両想いというのが嬉しい。それはもう凄く嬉しい。


 講義中に少し思い切って手を握ってみたりしてお互い恥ずかしい思いもしたしね。もちろん、その後でウィルとリリーに思いっきり茶化されたんだけど……。


 本当は夜にちょっとしたデートのつもりで散歩とかしてみたかったんだけど、生徒会での特訓活動が思った以上にハードでいつも疲れ果てちゃってたから、そこまで体力が持たなかったんだよね。


 それで今日はやっと休日になったからソフィーと二人きりになろう!と思ったんだけど、この学園って二人きりになれる場所ない……。


 という事で、結局4人で集まって講義で出た宿題や課外活動の仕事の内、自分だけで出来るものなどをやっている最中だ。



「折角、付き合ったんだから二人っきりになればいいのに~」


 僕達を見ながらリリーが唐突に言葉を発した。


「そうだぜ~、別にオレ達に気なんて使わなくてもいいのに!」


 それにつられるようにウィルも宿題の手を止めて僕達に二人きりになることを進めてくる。僕もソフィーもお互いに見つめ合って苦笑していた。


「ははは。別に二人に気なんて使ってないよ。というか逆に気を使わせてしまってすまないな。この学園で二人きりになれる場所なんてないし、皆が居る所で二人きりになるのは流石にね……」


「そ、そうだよ、二人とも。私達は別に……」


「別にいいじゃない。付き合ってるカップルなんて結構いるわよ?」


「「……」」


 僕達は回答に困ってしまった。そうなのだ。確かに食堂や談話室を見渡すとカップルと思われる男女の生徒がいる。


 ただ、僕達がああいう風に二人きりになるのはまだハードルが高いんだ。だって、お互い恥ずかしがり屋だからね……。



「はははっ。まぁ別にオレとしては一緒に勉強できるなら助かるんだけどな!」


「うっ、それは確かにそうね……」


 この二人は普段の講義で睡魔と戦っていることが多いから宿題は僕とソフィーが教えているんだ。とは言っても二人とも地頭はいいから特に問題があるという訳じゃないんだけどね。


「そ、そうだよ! 二人に講義の内容をきちんと教えないと来年も一緒に代表になれるかわからないじゃない!」


「そうだぞ。という事で、二人が迷惑じゃないなら、この学園に居るときはなるべく一緒に居られるとありがたいな」


「まぁ二人がそれでいいならいいけど~」


「だな。オレも二人がいいなら全く構わないぞ」


 という事で、しばらくは4人で行動が出来そうだ。これで僕とソフィーの心の平穏が保たれた訳だね。



「そう言えば、次のイベントの宝探しってもう1か月後切ってるわよね?」


「そうだな。生徒会でも毎日準備の作業に追われているよ。他の委員会はどうなんだ?」


「保健委員会も準備が忙しいよ。特に、いろんな魔物に対応できるように回復薬とか解毒薬とかの準備をするのが大変かな」


「風紀委員会は今回のイベントの準備はそこまで忙しくないらしいわ。当日は生徒の不正に目を光らせないといけないから割と大変みたいだけどね」


「へー、やっぱり結構大変そうなんだな。武術委員会もそこまでは忙しくないとは言え、普段よりは忙しいみたいで、ちょくちょく手伝いに呼ばれるな。まぁ、セントリア流槍術部は魔物を沢山狩れるようにって特訓するのがメインだけどな!」


 やっぱり皆、何かしら大変みたいだな。



 そんなことを思いながら、ふと、あることが気になった。


「そう言えば、ウィルは武器の新調はどうするんだ? この前ダンテさんが進めてた武器を気に入ってたみたいだけど」


「そうなんだよ! 今の槍って数年前に貰ったヤツだから今の体に合わせて新調したいんだよな! ってことで来週またセルシアに行こうぜ!!」


 やっぱり、ウィルは武器の新調を考えていたみたいだ。かく言う僕も新しい剣が欲しいんだよな。


「そうだな。僕ももう少しゆっくり武器を見たいと思っていたんだ」


「おし! 決まりだな!!」


 こうして、僕とウィルは来週にまたセルシアに行く事が決まった。


 と、ふとソフィーからの視線が気になった。ジーッとこっちを見ている。うん、蔑ろにするのは良くない。ちゃんと分かっているからそんな目で見ないでくれ……。


「あー、もちろん二人も一緒に行くだろ? この前は行けなかったお店でご飯とかも食べたいしね」


「うん! もちろん行くよ!」


 ソフィーが即答して、そんなソフィーをニヤニヤしながらリリーが見ている。


「ふーん、どうやらギルは尻に敷かれそうね」


「う、それは言わないでくれ……」

「な、何言ってるのリリーちゃん! 尻に敷くなんてそんな……」


「はははっ。お熱いことで!」


「「……」」


 結局、ウィルとリリーに茶化されながら過ごす休日になってしまった。


 さて、来週は女性陣のご機嫌を取りながら武器を新調しますか。



お読み下さってありがとうございます。


すいません、全然筆が進まず、今日は短いです。

しかも全然話が進まないという……。


僕のプロットってかなりざっくりしたストーリーしか作れていないので、こういう間を埋める作業が辛い……。

書き始めると「何書こう……」って感じになっちゃうんですよね。

他の作家さんはどんな感じでやっているんでしょうね?



さて、相変わらず拙い文章ですが、引き続き楽しんで頂けると嬉しいです。


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