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さいくるタウン  作者: はる
7/10

小さな、相棒。

僕の家は。


古くから続く、お茶農家だ。


なんでも、盆地のすり鉢の斜面が

お茶の栽培には良いらしい。


寂れたとはいえ、近くに温泉もあったので

ばあちゃんの時代に、民宿も始めた。


看板だけは、まだ出してるけど。


おかげで、小さい頃から僕の為の部屋があった。


今は、僕だけの部屋ってわけでもない。

たいていは、ムギが一緒にいる。


ムギは、姉貴が拾ってきたネコだ。


麦畑の中で、うずくまってたらしい。

そして、毛並みも麦色。


誰が名付けたって、わけでもない。



ムギは、めったに鳴かない。


時々心配になって、


[なきかた、わすれちまったのか?]

と、聞いてみるが。


もちろん、返事はない。


部屋に入れて欲しい時は、引戸をカリカリするだけだ。


僕の秘密を誰よりも知っているのは、


このムギ、だ。

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