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変わらない日々

作者: るとら

サアァァァァ……


少し五月蝿い雨の音に苛つきを覚えながら、僕は目を覚ます。

雨。僕はこの天気が嫌いだ。なぜ嫌いか、と聞かれてもなかなか答えらない。嫌いな理由が多すぎるのだ。いくつか例を上げるとすれば

「傘をさすのがめんどくさい」

だとか

「洗濯物が乾かない」

だとか、取るに足らない理由ばかりだ。

(早く雨が上がってくれるといいな)

と考えながら朝食を作っていると昨日変えたばかりの着信音が鳴った。

(誰だよこんな朝から……)

機嫌が悪いのが丸わかりな態度をとりながらメッセージを確認する。

「今日の夜飲みにいかない?」

中学の時からたまに遊んでる友達からだった。

「うん、いいよ。何時にする?」

久しぶりに飲みに誘われた喜びにさっきまで感じていた怒りも消え失せた。

鼻歌交じりに朝食を作り、テレビの電源をつける。

ちょうど売春で逮捕者がでた、といった内容のニュースをしているところだった。

売春。この言葉を聞くだけで吐き気がするくらいには大嫌いだ。

反射的にチャンネルを変える。

今度は大丈夫だった。音量を落とし、コーヒーを啜る。

朝食を食べ終え、暇を持て余した僕はデパートに行くことにした。


やっとの思いで着いた。家から近いので歩きで来たのだが、想像以上に体力がなくなっている…

己の運動不足に情けなさを感じながら店に入る。

この時間帯だとやはり家族連れが多い。見てて寂しくなった僕は目についたパソコン売り場に逃げるように向かった。

パソコン売り場に人はほとんどいなかった。

なんとなくマウスを弄る。なかなか握り心地がいい。


そんなこんなで結構時間がつぶれた。イヤホンから念のため設定しておいたアラームが鳴った。

僕は読んでいた雑誌を元の場所と少しずらして戻した。


飲み会場についた。

友人は既に着いており、もう飲み始めてるとのことだったので、案内してもらった。

案内された部屋に入る。

するとどうだろう。

昔笑いあった男友達が二人座っていた。そこまでは良かった。

問題は、その反対側。

見知らぬ女性が、三人座っていたのだ。

思わず言葉を失ってしまう。

呆気に取られていると今日誘ってきた奴が

「それじゃあ、始めようか!」

なんて事を言い出した。

(いや、何を?)

なんて考える暇もなく、「なにか」が始まった。

そうして「なにか」が進んでいくうちに自分が今どんな状況に立たされているかがわかってきた。

(あ、合コンだ、これ)

今更気付いたってもう遅い。

帰るタイミングを完全に失ってしまった僕は渋々付き合うことにした。


合コンが終わり、帰路に着いた僕は何もする気力が無く、そのまま家に帰った。



朝。昨日の記憶が無い。飲み過ぎたみたいだ。二連休で良かった。

酔い覚ましのために水を一気飲みし、朝ご飯にもしじみ汁を飲んだ。まだ酔いが残ってる状態でテレビを見ていると、宝くじのコマーシャルが流れてきた。

(宝くじか……)

酔った状態で宝くじのコマーシャルを見てしまうとどうなるか、皆さんはご存知だろうか。少なくとも僕の場合は……

(よし!買うか!)

となってしまう。結局五枚だけ買って帰ってきた。


数日が経って結果発表の日になった。さすがに会社で見る訳にもいかないので家に帰ってから見ることにした。結果は、ことごとく全て外れていた。



僕はこんな身のない人生を何日も、何ヶ月も、何年も続けるのだろう。

そしてこの生活を狂わせないようにしよう。

僕はそう決めた。

20XX年 10月16日






前書きと後書きの違いが分かりません誰か教えてください。

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