表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
遺伝子分布論 22K  作者: Josui
85/134

ゴシの話26

  木星第1エリアのダイス型無重力構造都市

 トメト、その中のモジュール都市イジヤンに

 ある、明後日のライブ会場、

 クラブ・ウルゲンチ。

 

 そこに22時に着くようにホテルを出発する。

 アラハントのメンバーは下見も兼ねているが

 基本遊びにいくということで、持ってきている

 服でそれぞれオシャレをしてきている。

 

 サクハリンの二人は有名人のお忍び風だ。

 まあ、仕方ないだろう。

 

 ゴシ・ゴッシーはなぜかブルーの縦じまの

 フォーマルなスーツ。青のハット。ピカピカ

 のとんがった靴。渾身の一張羅だ。

 

 マルーシャが、今日はかっこいいですね、と

 言ってくれる。もちろんだ、と返して親指を

 立てる。

 

 週末の夜の街は混雑していた。

 

 ウルゲンチの入り口は道に面している。入ると、

 一万人規模の大きさなのはいいのだが、やはり

 構造が違う。

 

 観光客向けのレストランなどは上下の有無が

 ある構造だったが、クラブとなるとそうでも

 ないようだ。

 

 天井側にも床がある。

 

「ここはでもまだわかり易いほうなんですけどね」

 ジェフが言う。洞窟のように入り組んだ造りの

 クラブもざらにあるそうだ。

 

 確かに、ステージも上下2面になっていて、

 それを囲むかたちで上下や側面が床になって

 いるので、複雑に入り組んだ構造になっている

 わけではない。

 

 しかし、とゴシは思う。

 この、特殊な服装をした人たちは何なのだ? 

 

「レイバー、またはヒッピーと言ってもいいね」

 リョーコが教えてくれる。かかっている曲の

 ジャンルも、アウトサイドエナジーという最新の

 ものらしい。

 

 ゴシには、第3エリアの一般のクラブなどで

 かかっているマヌカビートとどう異なるのか

 違いがわからない。

 

 アミとウインとマルーシャは中に入るなり

 はしゃぎながらどこかへ行ってしまった。

 ジェフとエマドとフェイクもどこかへ行って

 しまった。ジェフがかわいい店員紹介して

 あげるとか言ってたな。

 

 なので、リョーコ・ミルズと二人でドリンクを

 買って、適当な場所に佇む。フロアは適度に

 混んでいた。

 

 ところで、さっきから気になっていることがある。

 クラブに来ている客の中には、当然女性もいる。

 そして、無重力なので、とうぜん全員パンツ

 スタイル、かと思いきや、スカートの女性が

 けっこうな数いるのだ。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ