アミの話11
「トムさん、でもこの作戦、軍費的には
けっこう痛いですよね、大丈夫なんですか?」
エマドの問いにトムが答える。
「失敗すれば降格は免れないなハハハ」
というのは嘘で、予算内でやっていれば問題ない。
「軍諜報部が敵組織の新規パイロット採用の
情報をつかんでいます」
「こちらがそれを把握している、ということは
おそらく相手側に気づかれていません」
「この数日で、新規小隊による奇襲が予想
されます」
案の定、数日後。
母艦3機の接近が告げられた。先頭にいる母艦は、
それまで火力構成の小隊を載せていた船である
ことを識別ナンバーが告げている。
第3小隊、かかって来い、というわけだ。
さらに後方に敵母艦2隻も確認できているため、
コ連人型機械第1小隊および第2小隊も
迎撃準備に入る。
後詰の宇宙空母もいつでも出撃態勢だ。
敵母艦識別ナンバーから、火力構成の第1小隊
は敵の機動構成の小隊にあたり、起動構成の
第2小隊は敵の狙撃構成の小隊にあたる。
それぞれ相性の良い相手だ。
「隠し玉ってこれかー!」
エマドが搭乗機デッキ5角形にならんだハス台座
の前で大きな声を出す。
「ちょっと練習したね」とフェイク。
「まあその成果は見ててよ」とウイン。
コ連軍、人型機械全小隊の出撃だ。
「第3小隊はこれより10分後に正面母艦
小隊と戦闘に入る!」
「第1および第2小隊はわれわれからおよそ
10分後に戦闘に入る模様」
「第2小隊はできる限り時間稼ぎしてくれ!」
「第2小隊了解」
「フェイクとウインは設定切り替えを忘れるな!」
「あらためて指示は出す!」
「了解!」
「イエッサー!」
「遠隔機よーい」
「射出!」
始まった。




