新説 桃太郎 第三話
それから数年がたち、桃太郎はすくすくと育ちました。
おじいさんもおばあさんももう、歳です。
桃太郎が大きくなるまでに、この子一人でも無事に生活できるようにと、色々な事を教えてあげようと決心しました。
元々、身体を鍛えていたおじいさん。
桃太郎も、若い頃の自分の様に、身体を鍛えておけば、きっと嫁にもめぐまれ、困る事は無いだろうと、
仕事の合間を縫っては、棒を振り回させてみたり、一緒に走ってみたりさせてみます。
おばあさんは、若かりし頃、あの手この手を使っておじいさんの心を射止めた時の事を思い出し、
人との接し方や話し方を学ばせようと、近くの寺に通えるよう、お寺の和尚様にと相談し、了承を貰いました。
それからと云う物、桃太郎はそんなおじいさまとおばあさまの愛情を一身に受け、
その愛情に応えるべく、努力し続けました。
桃太郎が15歳になり、暫くとしてからという物、桃太郎達の住む、国のお殿様より鬼を退治する兵を募っていると御触れがでたのです。
桃太郎は、おじいさんと、おばあさんに恩返しをする機会だと、鬼退治へ参加する事を決めました。
御伽噺っぽく、ひらがなでまとめようとしたけど、見づらいから、漢字に直していきます。