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第7話
それから、数ヶ月。
私の働いている病院で何人の患者が死んだだろうか。
もちろん私が関与していない死亡もあるだろうが
ほとんどわたしが異物を混入させた点滴によるものが多いだろう
20人を超えたくらいから数えるのを辞めた。
その頃には、もう報酬が目的ではなかった。
自分の患者が急変し、病院が慌てふためく姿を見ることが快感に変わっていった。
そして、その頃は自分の白衣姿が黒く見えていた。
いつ、わたしが捕まるのか
もしかしたら、ずっと捕まらないのかもしれない。
でも、そんなことはなかった。
わたしの働いている病院は2ヶ月で50人が死亡する病院としてマスコミに取り上げられ
連日のワイドショーを賑わした。
きっと、わたしはもうすぐ捕まるだろう。
この黒い白衣を身にまとったまま・・・
了