Free World Online START.09
本日3話目の更新です。
「なんや、自分ら付き合うてないんかいな。男と女で2人おったら付き合うてる思うわ。」
朝陽が「イチャイチャしたいやろうに邪魔してごめんなあ。そこは謝るわ。」って言ってきたので2人で否定するとこんなことを言われてしまった。わからなくもないけど。
「俺と都姫は幼馴染だぜ。昔っからゲームばっかしてるゲーマーだけどな。」
「そうなんだよ。あともう1人有希って女の子もいるんだけど、その子は明日からプレイするの。」
今思えば新しくパーティーメンバーが増えることになるまで有希のこと忘れちゃってた。恐るべしFWO。
「そーなんや。幼馴染3人の間にお邪魔すんのもなんや悪い気するわ。ほんまにええんか?」
「全然問題ねえよ。むしろ俺らはこうやってオンラインゲームで3人で固まりながらも他の人間とも楽しんでたからな。大歓迎だぜ。」
大地の言う通り、幼馴染3人組は一緒にゲームばっかりしてたから他の人が入ってくることに抵抗はない。
ちなみにこの会話をしながらゴブリンを狩ってたりする。3人になった途端かなり楽になった。っていうのも大地とわたしの間に朝陽が入ることによって前中後衛がしっかりして、討ち漏らしもピンチも無くなったんだよね。
VRの空が赤く染まり始める頃まで3人で狩りを続けてた。ゲーム開始時がFWOタイムで6:00だったからそろそろ18時ごろかな?現実でようやく2時間経つか経たないか。そう考えるとまだまだ時間あるなあ。
「そろそろ暗なんな。灯りアイテムとか、2人は用意してるん?」
「俺も都姫も用意してねえ。暗くなるのはマズいか。」
そう、ファンタジーの世界だから街灯なんて便利なものはないのです。残念ながら。だから松明やランタンなどの灯りアイテムが必要になる。
「そろそろ一旦NPフィールドに戻ろっか。ゴブリンもかなり狩ってレベルもいい感じだし、【ゴブリンの小角】もなかなか溜まってるしね。」
ゴブリンはドロップが2種類あった。【ゴブリンの小角】と【ゴブリンの核】だ。核は100%ドロップだけど、小角は体感で40%くらい。
そして3人のレベルはそれぞれ10まであがった。
朝陽もパーティ参加時はレベル5だった。一緒なんてびっくり!予定調和って感じ?なんてね!
「せやな。んないっぺん戻ろか。」
「そこそこ稼げてたらいいなあ。そろそろ装備新しくしたいし!」
新しい装備が欲しい!NPは最初にもらえる装備で面白みがないし。
「そうだな!俺ももっと強え両手剣が欲しいぜ!」
「それは皆一緒やろなあ。ま、戻ってギルド行こや。」
「うん!」「おう!」
朝陽の言葉でNPフィールドに向かって歩き出した。
NPフィールドに到着して向かった先はもちろんギルド。買取カウンターへ行き、素材を買い取ってもらう。
「らっしゃい。買取かい?」
うわぉ!テンプレ通りな容姿に低い声がマッチしてるドワーフのおじさん!
「はい!ゴブリンの核と小角です。いっぱいあるんですけど。」
「かまわねえよ。核はこの籠に、小角はこの籠に入れてくれるかい?」
「わかりました。」
素材を集める担当だったわたしがそれぞれの籠に全て入れる。
「おぉう、初日からなかなか大量だねえ。えーと…核が234個に小角が92個だな。核が10Gに小角が25Gだ。合計で4640Gになるが、かまわねえかい?」
「はい。お願いします。」
意外といい稼ぎになった!一人頭でも1540Gある。新しい武器くらいは買えそうだね。
「ゴブリンなかなかやるやん。このお金でワイは盾買うわ。」
「俺は両手剣だなー。強えのがあるといいけど。」
2人はそれぞれの道にあったものね。生産の道がまだ見つからないわたしは…。
「わたしは転職とスキルを見てから考えようっと!」
「「おお!忘れてた」」
イントネーションは違うけど大地と朝陽がハモった。ちょっと面白い。
「2人もう息ぴったりだね。あははっ!」
「よし!転職いこうぜ!俺は剣士になる!」
「ワイは騎士になるで!FWO最強タンク目指すんや!」
よーしっ!転職カウンターへ突撃っ!
小説書くって難しいけど楽しい。ただ、プロットの大切さを今更ながら痛感中。今からでも作ろうか…。
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