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Free World Online   作者: Masky
8/26

Free World Online START.08

あちゃー、ヤバい感じ。

何がヤバいって今のわたしたちの状況。


「ゴブッ!」

「ゴブブッ!」

「ゴブゴブッ!」

「ゴゴブッ!」

「ゴブゴブブッ!」


そんなタイミング良く鳴いてくれてありがとう。いや嬉しくないけど…。

なにも考えず突貫して行く大地のおかげで5匹のゴブリンに囲まれてしまった。


「流石にキツいよね、この数は。レベルは上がってるけどステ振りしてる余裕はないし。」

「だな…。でもやるっきゃねー!都姫、援護頼む!引きつけるから!」

最初のゴブリンを含めて15匹ほど狩って、レベルこそ上がったけど厳しい状況。でも大地の言う通りやるしかないよね!

「任せて!多少の被ダメは割り切ろう!」

「おう!いくぜ!」


真正面のゴブリンに向かって走り出す大地。それに反応して周りのゴブリンが大地をターゲットに!

「お前と…!お前は行かせないっ!」


シュンッ!キリキリッ、シュンッ!


急ぎで引き絞った弓から2連続で矢を放つ。大地に向かっていくゴブリンの最後尾の2匹に命中して気を逸らすことに成功した。

2匹のゴブリンがこっちに振り向いた時、大地がゴブリン3匹を横薙ぎに飛ばしていた。が、1匹2匹と斬りつけるうちに勢いが落ちたのか、3匹目には2割ほどのダメージしか与えられていない。

両手剣を大きく薙いだため、態勢が崩れた大地を立て直した3匹目のゴブリンが殴りつけた。


「ッ!初ダメージだな。痛みはねえけど衝撃が。」

大丈夫、多少なりともVITに振ってる大地のHPゲージは1割も減ってない。

って、大地の心配をしてるうちにゴブリンがすぐそこまで来てた!


「ゴブリンなんかに負けないから!」

初撃と同じように急ぎで2連射する。が一発が外れてしまった。もう一発は顔に当たりクリティカル!

「ゴブッ!」

外したゴブリンが殴りかかってきた!避けられない!


「痛ッ!って痛くないけど確かに衝撃があるんだね。おかえしだよ!」

VITに振ってないせいでHPゲージが2割ちょっと削られる。お返しに至近距離でのクリティカルを狙った一射!


Super Critical!! Death Attack‼︎‼︎


ゴブリンの目の前で放った矢はそのまま目に直撃し、デスアタック、つまり一撃死という結果を生み出した。至近距離、なおかつ急所が条件なのかな?


思考の海に沈んでる隙にゴブリンが目の前に来てた!

ヤバい!!


ゴブリンの持つ木の棒に殴られ転倒する。立ち上がろうとした瞬間にまた殴られ立ち上がる隙をくれない。

その間にもHPゲージがガリガリ削られ残り1割。これがVITに振ってない影響なのかな?マズい…!


「都姫!チッ!お前らうぜえ!!」

「横槍入れるけど堪忍な!」


大地の叫びが聞こえ、やられる!と思った瞬間ゴブリンが霧散し聞きなれない関西弁が聞こえた。


「大丈夫かいな?自分(きみ)、VITに振ってへんやろ?VITに振らんかったらコンボから逃げれんで。さっきそれでツレ(友達)がやられてもうたからな。」

「あ、えっと、ありがとうございます。その通りですけど、VITに振らないと結構まずいんですね。助かりました。」

「都姫、ゴブリン2匹にやられそうになってんなよな。援護も無かったし。まぁでも無事でよかった。」

「イケメンな兄ちゃん、この姉ちゃんのツレか?ちゃんと守ったりやー。」

HPゲージ"半分以上減らしながらも3匹のゴブリンを片付けた大地が声をかけてくるが、私よりも先に関西弁の人が返事をしちゃった。

「お、おう、それもそうだな。悪かった都姫。」

「んーん。こっちこそ援護できなくてごめんね。」

お互い謝って嫌な雰囲気にもなることなく。関西弁の人のおかげだね。


「いきなり登場で名前もゆーてへんかったな、ワイは朝陽(アサヒ)。武器は長槍使うてる。まぁNPロングランスやけどな。」

おっと、しっかり自己紹介してくれた。返さなきゃね。

「わたしは都姫。武器は弓だけど、生産職なるつもり。助けてくれてありがとう。」

「俺は大地。武器は両手剣だぜ。都姫を助けてくれてありがとな。」


3人とも自己紹介を終えたところで、HPも危ないからポーションを飲み干す。隣で大地も同じくポーションを飲んでる。


ポーションを飲み終えたあたりで朝陽が喋り出した。

「大地らにちょっとした提案やねんけどな、さっきゆーた通りワイのツレがやられてもうてさ、それがメッチャ怖かったらしくてFWO辞めるゆーてもうたんや。」

え、やられる瞬間ってそんな怖いの…?初めてのVRだし確かに怖いのかも。

「そこでや、良かったらワイをパーティに入れてくれへんか?見たとこ大地はアタッカー、都姫は遠距離タイプで壁がおらんやろ?ワイはこう見えてタンク目指すつもりなんや。ええ物件やろ?」

こう見えてって…確かに常に笑ってるしタンクってガッチリした人がやるイメージだけど。でも私たちにとっては嬉しい申し出。明日からプレイ予定の有希はヒーラーやりたいって言ってたし。

「わたしは大歓迎だよ?」

「俺もだな!ってわけでよろしくな朝陽!」

「よろしゅーたのんます。壁は任せてや!」

「よろしくね、朝陽。」


こうして、凄く急展開で予想外な仲間が出来た。


暴走してしまった…!

幼馴染3人を揃える前に新しいキャラがっ!

反省はしてますが後悔はしてません。

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