Free World Online START.05
「ねぇ、大地はステ振りどうしたの?」
気になったわたしは直球で聞いてみる。
「俺?今見せてやるよ。【メニュー・ステータス!】」
宙に浮かんできたステータスプレートは…
Daichi/ノービス/無所属
Lv:4/STP:30
HP:320/320 MP150/150
STR:33
VIT:7
INT:0
AGI:10
DEX:
LUK:0
おぉっ、結構バランス良く、でもアタッカー寄りのステ振りだ。これが普通だよね。
「そういう都姫は?まぁ都姫のことだから極振りとかしてそうだけど。」
なんかニヤついてる。
「よくわかったね。見せるまでもなくDEX極振りだよ。生産するために器用さ上げたいし。」
「やっぱか。そのための弓なんだな。」
終始ニヤついてる大地がムカつく。
ガスッ!
「いって!なんで蹴るんだよ!」
「だってニヤついてる大地ムカつくんだもん。馬鹿にされてる気がするし。」
有希がここにいたら有希も一緒に蹴ってくれるのになー。
「馬鹿になんかしてねえよ。予想ドンピシャだったからちょっとニヤついてただけ。」
予想ドンピシャってそんなわかりやすいんだ、わたし。
「まぁ暴力的なのはいつものことだし、いいや。一旦街にいってスライムの核をGに変えようぜ。大した金になんねーだろうけど。」
「暴力的って…。そうだね。とりあえずNPフィールドに戻ろっか。」
大地の言うとおり、大した額にはならないんだろうなぁ…。
「ギルドの建物、結構でけえな。でも他のプレイヤーも来ること考えたらそりゃでかくなるか。」
「当たり前でしょ。こんなテンプレなギルドだとなんか嬉しくなるな、わたしは。ファンタジー!って感じ。」
おもわずテンションがあがる。だって、好きなんだもん。ファンタジーの世界。
「どうどう。とりあえずスライムの核売る前に登録しようぜ!俺もワクワクしちまってるから!」
「そうね、賛成する。行こう!」
2人ともテンションあがっちゃってるなー。
「ようこそ、NPフィールドのギルドへ!ここではギルドへの登録・クエストの受注・素材の販売・素材の購入が出来ます。転職はLV5からあちらのカウンターで受け付けています。本日のご用件は?」
「登録と素材の販売をお願いします!こっちの子も一緒に。」
ちょ、こっちの子って子供扱いっ…!
「承りました。ではまず、お二人ともこちらのカードに触れてください。」
お姉さんもそのままなのね。テンプレ通り美人さん…。
受付のお姉さんに言われたとおりカードに触れると、一瞬淡く光った。ファンタジー!
「ありがとうございます。少々お待ちください。」
2枚のカードを受付の中の端末にそれぞれ入れてる。本体登録って感じかな?
「お待たせいたしました。こちらで登録は完了となります。簡単にご説明いたしますと、お二人のランクはFとなり、最高がSランクです。このランクはクエストの達成度・ギルドへの貢献度・緊急クエストでの貢献度で上がります。何かご質問はございますか?」
「あ、えっと、緊急クエストってなんですか?」
わからないことは尋ねなきゃ。
「はい。緊急クエストとはその名の通り突発的に起こるクエストです。例を挙げますと、魔物の大量発生やドラゴンなどのSランクモンスターの襲来が緊急クエストとなります。」
「ありがとうございます。わかりました」
なるほどねー。今のわたしたちじゃまだ無理そう。頑張ろ!
「他にご質問がございませんでしたら、素材の買取へと移らせていただきます。また、次回からはあちらのドワーフがいる受付が素材の販売受付となります。」
受付のお姉さんにわたしが答えようとすると大地が割り込んできた。
「了解です。んじゃ、とりあえずスライムの核だけなんですけどお願いします。」
2人でインベントリからスライムの核を取り出す。
100個以上あるよねー。我ながらびっくりだ。
「はい。スライムの核が127個ですね。1個6Gの買取となり、762Gとなります。よろしいですか?」
「はい、お願いします!」
大地なんか、鼻の下伸ばしてない?ま、わからなくもないけど。
762Gを分けて1人381G、スライムだとそんなものだね。
やる事が済んだら…
「大地、ご飯食べに行かない?」
「おう!ちょっと楽しみにしてたんだ!」
VRのご飯、どんなんなんだろうねっ!
わたしもワクワクしちゃう!
説明くさくなってないですかね?
この辺りのバランスが難しい…。
読んでいただいてありがとうございます!
これからもよろしくお願いします!