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Free World Online   作者: Masky
25/26

可愛すぎる、◯◯を着た有希!

大地目線を書くつもりだったのに、いつの間にか有希の話になってしまいました。




「おう、らっしゃい。おめえらが探すのは武器か?防具か?」


ドワーフのおじさん(おにいさん)が決まり文句から入った。この辺はやっぱりNPCだ。

えっと、祈祷師の武器ってなんだっけ?

祈玉(きぎょく)…だよ。都姫…。」

わたしが迷ってるのを察して、有希が教えてくれた。

「武器を探してます。祈玉が欲しいんですけど、どこにありますか?」

「祈玉だな。そっちの棚の奥の方に並んでらあ。」

「ありがとうございます。」

「あり…がと…。」


お兄さんが指差した棚の並びに入り、言った通り奥にいろいろな"たま"があった。

水晶のようなものもあれば、杖の頭に宝石のような玉が埋め込んであるもの、普通の数珠など、形がたくさんある。

「有希、これなんてどう?」

そのうちの、占い師がよく使いそうな、水晶のような"祈玉"を指差す。だけど

「……や。かっこ…よくな…い。」

と有希のお気には召さなかった。残念…。


しばらくいろんな祈玉を手に取り選んでいた有希だったけど、ピンときたんだろう。ハッとした顔になったと思ったらキラキラした顔で見つめてきた。

可愛すぎでしょ、この子。


「こ…れ。…これ…が…いい…!」

キラキラした瞳で上目遣いという究極コンボを繰り出してきた有希に、わたしはK.Oされてしまう。

もう一回言う。可愛すぎでしょ、この子!

「うん!買ってあげるね!」

受け取ったのは、直線にすれば1m以上ある"長い数珠"。

昔見た漫画で、女の子が使ってたような…。


【永願数珠 MATK+88 長い眠りについていた、願いが込められた数珠。秘められた力がある。

スキル<治癒願(ちゆねがい)高威願(こういねがい)敵討願(かたきうちねがい)


待って、これ最初の街にあるような性能じゃないじゃない!

《アーチタウン》にあってもおかしくないレベル。

MATKが88もあるし。スキルも万能!

値段いくらするんだろ。足りるのかな…。



………思わず固まるそのお値段。わたしの全財産が飛んでいく…。

でも、有希のためだもんね!

「だい…じょぶ…?高い…?」

不安そうに見上げてくる有希。思わず頭をくしゃくしゃと撫でてあげる。

「大丈夫だよ。大地と違って無駄遣いしてないから。」

「あり…がと…!」

頭を撫でられて甘えたくなったのかも。有希がぎゅうっと抱きついてきたのでもっとなでてあげた。




「おう、決まったかい?」

「はい、これをお願いします!」

有希が選んだ《永願数珠》をお兄さんに渡す。

「おぉう!ここでコレを買う奴が現れるたあ驚いた!だけど嬢ちゃん、金足りるのかい?こいつは9200Gもするんだぜ?」

「大丈夫です!これ、9200G!」

わたしは、かなり驚いた顔をしてるお兄さんにお金を押し付けるように渡す。

わたしの全財産は残り70G。大地が「狼毛の腰布(ウルフェスト)を作ってくれた代金だ。」って言ってケモノ耳の分のお金を渡してくれて無かったら足りなかったところだね。


「嬢ちゃん、よく頑張ってんなあ。よっしゃ!こんだけの上客だ!サービスしてやらあ!」

「えっ!?サービスなんてしてくれるんですか?」

「おう、男に二言はねえぜ。それに、この数珠は嬢ちゃんが使うんじゃ無くて、そこのチビな嬢ちゃんが使うもんだろ?仲間のために大金はたくなんて、なかなか見れねえもんだ!その人情を買って、サービスしてやらあ!」

なんて熱い(ドワーフ)なんだろう。わたしの心まで熱くなってくる。

「おじ…さん…、いい…人…あり…がと…。」

「いいってことよ!ただ、俺はまだ若えから今度からお兄さんって呼んでくれな?」

「ん。お兄…さん…。」


有希の言葉に頷くと、お兄さんは裏へ引っ込んでいった。

「有希、やったね。これで有希がわたしたちよりも強くなっちゃうかも。」

「そんな…こと…ない。都姫…たち…と、ゆき…の…レベル差…は、まだ…まだ…。」

途切れ途切れながらも一生懸命伝えてくれた有希が可愛くって、思わず抱きしめてしまう。


そんなふうに夢中でいちゃついていたら、いつの間にかお兄さんが目の前に立っていた。

「あー、その、なんだ。おめえらがそういう関係でもいいけどよ、場所…考えなきゃなんねえな。」

「ごっ、ごめんなさい!でもわたしたちそういう関係じゃないんでご心配無く!」

「いいんだいいんだ。んで、これがサービス品だ。この数珠に似合う装備、考えてやったぜ。」


おじさんが差し出してきたのは、なんと巫女服だった。

「数珠と女の子っていや、これしかねえだろうよ。」

「さすがお兄さん!わかってるー!」

「ん。わか…てる…。」

有希も気に入ったんだろう、親指をぐっと"サムズアップ"してる。



「まいど!また来てくんな!」

「ありがとうございました。」

「あり…がと…!」

おじさんに2人で手を振り、店を出て有希の装備を済ませることにした。


「有希、出来たら言ってね?」

「ん。」

有希も相当ワクワクしてるんだろうね。目をキラキラさせながら、epuipステータスメニューを操作してる。


楽しみにするため、有希に背を向けてしばらく待っていると

「ん。でき…たよ…。」

と有希から声がかかったので振り返った。




声にっ…ならないっ…!

なんて完璧なんだろう。腰まである綺麗な紫髪はおろしてあり、前髪はぱっつん。上半身は白、下半身は朱色の王道な巫女服。

そしてなにより、それを着こなすこの無表情美少女。


「すごく似合ってるよ!思わずにやけちゃうくらいに。」

「えへへ…。あり…がと…。」

わたしが笑いかけながら言うと、有希も照れ笑いを浮かべながらお礼を言ってくれた。

可愛すぎるよー!もうっ!





Yuki -epuip-

メイン武器:永願数珠 MATK+88

サブ武器:

防具

頭:

胴:巫女服:白衣(びゃくえ) DEF+29

腕:

腰:巫女服:緋袴(ひばかま) DEF+26

足:赤鼻緒の白下駄 DEF+22

装飾品

耳:

首:

指:



有希のターンが続いております。そして、有希は序盤から飛ばしてまいります。

次々話から朝陽と大地が復活します。

次話は初の目線変換、大地目線です。


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