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Free World Online   作者: Masky
20/26

朝陽、笑い者になる。(仮)

「早かったんだね。わたしたち、転職してたから少し遅くなっちゃった。」

「!…同じパーティってわけでも無いし、気にしない気にしない。」


朝陽が「あんなん無いわあ…。」と繰り返しているのを見て、ギョッとしながら返事をくれた拓海。

確かに呪詛唱えてるみたいで気持ち悪いよね。


「おら!朝陽!うだうだしてんじゃねえよ!」

「いった!いきなりどつくことあらへんやろ!」

「男なのにうじうじしてんな。それに、どのみちフラれるだろうが。」

「フラれるて、わからへんやろ!これでもFWOで1人や2人…おらへんわ。」


orzになる朝陽。テーブルの近くだから結構人がいて、注目を集めてるんだけど。

「ぷふっ。朝陽って、関西人だけあって面白いね。」

「そうだなあ。俺らにはあんなの出来ないよなー。」

拓海と瞬が笑いながら話してるし、恵梨香と隆士も周りの知らない人も笑ってる。

もー、こっちが恥ずかしいよね。


「朝陽、みんなから笑われてるから立ってよ。」

「ワイなんか…ワイなんか…。」

タンクのくせに打たれ弱いって。

あ、いいこと思いついた。

「ほら、あっちの女の子、朝陽のこと見てるよ。しゃんとしなきゃ。」


そう言った瞬間、朝陽が飛び起きてキョロキョロしだす。

「どこやどこや!ワイのファンは!ファンサービスは厚うしたるんがワイの流儀やで!」

「ごめん朝陽、私の勘違いだったみたい。どっかいっちゃった。」

「なんやとぉ…。」

す、凄いね、朝陽って。ほんと女の子が好きなんだね…。

ややこしくなりそうなので心のうちに留めておこう。



「それよりさ、大地と朝陽は上位職見習いなににしたの?」

話題転換。私の質問にこっちを見る2人。2人を見る旬たち4人。

先に口を開いたのは大地だ。

「俺は両手剣士見習いだぜ。両手剣しか装備出来なくなるかわりにSTRに強い補正がかかる。あとスキルが〈兜割り(かぶとわり)〉と〈両手剣(トゥーハンド)(オブ)誇り(プライド)〉だな。」


あ、スキルがあるんだ!武器に付属してるだけだとおもってたけど、確かに見習いといえどスキルがあるよね。


「ワイは騎士長見習いや。VITにもSTRにもええ感じに補正かかるみたいやで。スキルは〈流星突き(りゅうせいづき)〉と〈騎士長(キャプテン)(オブ)誇り(プライド)〉やな。」

わたしが確認しようとしてる間に、朝陽が話してくれた。

2人のスキルに"誇り"って共通してるから、わたしにもあるのかな?


「2人ともカッコいいな!上位職見習いって、Jobレベルいくつからなれる?」

「20レベルからだぜ。本職はいつからかわかんねえけど。」

「20か…。まだ俺らは17だよ。頑張らないとな。」

「んで、都姫は?」

大地と瞬が話してる間に確認完了!

確認してなかったなんてバレたらまた大地にバカにされるからね。


「わたしは弓術士見習いだよ。DEXに強い補正がかかるJob!弓矢しか装備出来ないけどね。スキルは〈穿孔矢(せんこうや)〉と〈弓術士(アーチェリー)(オブ)誇り(プライド)〉。」

〈穿孔矢〉は名前のままで、貫通力が著しく上がるみたい。

〈弓術士の誇り〉は弓のAttackの上昇と弓が扱いやすくなるって効果。


「都姫たち、なんだかかっこいいわね。私達も絶対追いつくわよ!」

「もちろんだ!頑張ろうな!」

恵梨香と瞬の声に"おう!"と掛け声を合わせる4人。なんだか部活みたいだけど羨ましいなあ。



「んじゃ、そろそろ行こうぜ。俺らは次のマップ、《アーチ荒野》に向かうぜ。」

「OK、俺たちはまだ《アーチ草原》で頑張るよ。」

大地の声を皮切りに、立ち上がるわたしたち。

「ちょい待ち。最初にゆーてた話やけど、クエストのこと忘れとるやろ。」

"あ"と揃って言う6人。なにこれコント?


「そうだな。クエスト受けに行くか。ありがとな、朝陽。」

「かまへん。仲間やろ。」

拳をぶつけ合う2人にわたしも混ざる!




「ようこそ、《アーチタウン》ギルドへ。本日のご用件は?」

「クエスト受けたいんだけど。どう受けたら良いんだ?」

「はい、まずはカードをお預かりします。…お三方はFランクですね。Fランクの方はソロでもFランクのクエストと、3人以上のパーティでEランクのクエストが受けられます。クエストはこちらの冊子から選んでいただく形になります。」

カウンターに着き、受付のお姉さんに話しかけると丁寧に説明してくれる。クエストは…


Fランク

グリーンスライム20匹の討伐…80G

アーチウルフ5匹の討伐…100G

アーチゴブリン5匹の討伐…100G

アーチコボルト5匹の討伐…100G


薬草10本の納品…50G

魔草10本の納品…80G



Eランク

アーチボア8匹の討伐…200G

アーチピッグズ10匹の討伐…250G

ココボア1体の討伐…380G



「結構少ないねんなあ。まだ最初やからこんなもんちゅーたらこんなもんか。」

「そうですね。次の街に行かれますとDランククエストが出て参りますので増えるとは思いますが。」


朝陽の言った言葉にお姉さんが律儀に答えてくれた。

次の街にってことは、街ごとに増えていく感じなんだろうな。

「このアーチボアとアーチピッグズって言うのが《アーチ荒野》にいるMobだろうから、この2つのクエスト受けよう?」

「そうするか。アーチボア8匹の討伐とアーチピッグズ10匹の討伐のクエストをお願いします。」

「かしこまりました。こちらがクエスト受注証となります。討伐が完了いたしましたら、再びこのカウンターまでお越しください。」

「わかりました。ありがとうございます。」


カウンターのお姉さんにお礼を言って離れる。入れ替わりに瞬たち4人がカウンターに向かっていったので、


「瞬!拓海!恵梨香!隆士!わたしたち先に行くね。また会おうねー!」

「「またな!」」

と声をかけた。

「おう、またな!」

と手を振ってくれた4人に手を振り返して歩き出した。朝陽の次にあった初対面のプレイヤー。なんだかこういうのも楽しいな。


よーし!《アーチ荒野》、待ってろよー!

早く強くさせたい気持ちと生産やりたい気持ちと仲間とのかけ合いをやりたい気持ち、どれも強くて話が進みません。

でも、書くのは楽しいです。

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