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ゲンジュウ!  作者: ポンタロー
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プロローグ

どもども~


ポンタローです~


しがないヘタレ作家でございます~


よろしくです~


ちなみに、ノクターンノベルスさんの方に、デスゲームっぽいダークな感じの作品『デザイアゲーム』を。

ピクシブさんの方に、エッチィ感じの二次創作を載せさせていただいておりますので、他のシリーズと合わせまして、そちらの方もよろしくです~


ちなみにこの作品はピクシブさんの方にも載せさせていただいております~


ではでは~


プロローグ


 二〇一六年六月。道を歩けば、下着の色が薄っすらと見えそうな薄着をした女子達が、下心満載の不細工な男達と並んで歩いていく。

「リア充など死んでしまえ。というか絶滅しろ!」それが青年の願いであった。

 しかし、それは同時に「くそったれ。俺だってリア充になりたいんじゃあああーー!」(絶叫)の裏返しでもあった。

 当本外道とうもとそとみち。それが青年の名前だった。身長一八〇センチ。ナチュラルヘア、もしくはワイルドヘアという名の無造作に伸ばした真っ黒な髪に、同じくよく目つきが悪いと言われる切れ長の真っ黒い瞳。青いジーンズと黒いタンクトップ一枚という姿で、今も道行くカップルに怨嗟の念を送っている。

 これできちんと外見に気をつけていれば、そこそこ見れる顔なのだが、万が一、いや億が一、女の子との出会いがあったとしても、おそらく彼と一〇分も話をすれば、帰ってしまうことだろう。何故なら……

「チッ、今の女はビッチ丸出しだな。一〇点」

「いやいや、外道君。もしかしたら見た目はビッチでも、中身は純情なのかもしれないよ」

「馬鹿だな内道。ああいういかにもナンパしてくださいと言わんばかりの格好をした女は、絶対非処女だ。適当にその辺の男に媚を売るか、男が声を掛けてくるのを待って、そのままお持ち帰りしてくれるのを待ってるお手軽性欲○○器なんだよ」

 ちなみに今現在、この場には外道以外誰もいない。今の会話は、全て外道一人で行われた会話であった。そして断っておくが、彼は二重人格者ではない。

 これは友達のほとんどいない(というかゼロ)の外道が、何とか他人と会話がしたいという願いから生まれた話し相手、当本内道とうもとうちみちであった。

 生まれてこのかた、他人を信じるということができなかった外道に、当然友人などできるはずもなく、かといって友人が欲しくないわけでもない外道は、悩みに悩んだ挙句、自分の中に意図的にもう一人の自分を作ることに成功したのだ。

 まあ簡単に言ってしまえば、『一人で、話相手を演じながら会話をする』という、ぼっち専用スキルのことである。

ちなみに内道君は、傍若無人で皮肉屋な外道とは違い、内気で臆病な性格であった。

しかし、彼女が欲しいという共通点は変わらない(共に本人なので当然と言えば当然だが)。

「あーあ、どっかにアイドルばりに可愛い処……じゃなかった美少女いないかなー」

「外道君。そんなに都合よく美少女が見つかるなんてありえないよ。ギャルゲーじゃないんだから」

「だよなー。でもさ、ギャルゲーの主人公ってホントムカつくよな。特に、神にも魔王にも凡人にもなれるとかいう設定で一〇人以上の美少女とヤれる……じゃなかった、ラブラブになれる、ちょっと顔がいいだけの主人公とか、ちょっと優しくするだけで次々とフラグを立てまくれる超高性能執事とか。ああいう奴が美少女を独占するから、俺達に彼女ができないんだよ」

「外道君、落ち着いて。ギャルゲーの主人公にキレてもどうにもならないよ。あと後者は、ギャルゲーじゃなくて漫画ね」

「いいんだよ、どっちでも。美少女にモテまくることに違いはないんだから」

「ぶっちゃけ、うらやましいだけでしょ?」

「その通りだあああーーー!」(あらんかぎりの声を振り絞っての絶叫)

「はあ。でもね、外道君。前者の主人公は幼い頃、両親を亡くしてるし、後者の方は両親から多額の借金を押し付けられた可哀想な一面(設定)もあるんだよ」

「馬鹿者! 俺達だって、両親いねーだろうが!」

「う! 確かに」

「それに、後者の超高性能執事にしたって、借金は全部、そいつにメロメロな年下のツンデレツインテールが立て替えてるだろうが。展開的に、あのツインテールが金を取り立てると思うか?」

「いや、それはないと思うけど……」

「だろ? にも関わらず、あのヤロウはモテモテだ。少なくとも六人以上の美少女が、あのヤロウに好意を持っている。何故、奴らにばかりフラグが立って、俺には立たないんだ?」

「お、落ち着いて、外道君。だからそれは、フィクションの話で……」

「それでもうらやましいんだあああーーー!」(血ヘドを吐きそうなほどの絶叫)

「いいや内道、ああいう奴が俺達から出会いを奪っていくんだ。『リア充に死を、ギャルゲーの主人公に鉄槌を』。これを今日から俺達のモットーにしよう」

「一年前からそう言ってるし、色々とイタすぎるよ、外道君」

 などという会話を聞かされれば、普通の女子は間違いなく引くか、可哀想な人を見る目を向けてその場を去っていくことだろう。

 しかし、当本外道一七歳。そろそろ本気で出会いが欲しい。だが、彼は自分の性格をよく理解していた。

 こんな自分が、この世界で彼女を作ることなど到底無理だ。真っ裸で紛争地域に突っ込むようなものである。外道+内道は、家に戻る道すがら、毎度の如くずっと考えていた。

 どうすれば、自分もリア充の仲間入りができるのかを……。




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