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氷菓の過去

『私は弓を作らないといけない。でも、私には』

氷菓は偽氷菓に足蹴にされているが、俺達に手出しは出来ない。

だが、その時遠くの方から足音が聞こえてきた。

現れたのは、剣の兄の黒木 斬(くろき ざん)だった。

黒木 斬は剣の兄で、剣と同じ『黒側の剣(ダークサイドソード)』と言う能力を持っている。ランクは剣のDより上のBで、高等部3年で属性は黒だ。

『兄貴、どうして』

剣は突然の斬の登場で驚いていた。

『そんな事では、幻影げんえいが作りだしたお前の分身には勝てないぞ』

黒乃 幻影(くろの げんえい)は、斬の友達で、ランクAの『(まぼろし)』と言う能力を使う。斬と同じ高等部3年で属性は黒だ。

『どうゆう事だ兄貴?』

『いや、これは幻影が仕向けた事だが、氷菓のためでもある』

『でも、なんでここまでする必要があるんだ!』

『文句なら幻影に言え、だが、幻影の幻は意思を持つからこれは幻影の及ぶ事では無い』

剣はどうしようも出来ない事が分かると、黙ってしまった。

『だが、俺がここに来た目的は氷菓の手助けでもあり、剣の為でもある』

と、言った後斬は氷菓に向かって言った。

『氷菓!まだあの時の事を気にしているのか!』

『うう、それは…』

『そうゆう事か…』

と、剣は呟き

『氷菓!あの時の事は気にするな!今使うべ

き能力を考えろ!』

そういえば、あの時から『氷の矢(フリーズアロー)』しか使わなくなったんだよな…

初等部の頃

俺と氷菓と種子の3人は一緒に歩きながら話していた。

元々、公園に集合だったが俺と種子の2人で向かってる時に氷菓と丁度会ったので3人で公園に向かっていた。

公園の前に着いた時に氷菓はある事に気づき

『あっ、ケン!』

と、氷菓は走って行ったが突然立ち止まったので俺も氷菓の所に走った。

後ろから、種子は慌ててついてきた。

『まってよーお兄ちゃん』

この頃の種子は人見知りで、引っ込み思案でいつも俺に引っ付いて来ていた。

俺は氷菓の所に着いた時に氷菓が驚いた事に気がついた。

今は中等部の剣の兄の斬と剣が酷いケンカをしていた。

斬の怪我は多くはなかったが、剣は酷い怪我をしていた。

種子も気づき、俺の服の袖を掴み後ろに隠れてしまった。

『うう…お兄ちゃん…』

『おい、辞めろ!剣!斬!』

2人は気づいて無い様だった。

『剣!斬!辞めて!』

と、氷菓が叫んだがこれも聞いていなかった。

その時、剣は斬に蹴飛ばされ、2メートルぐらい吹っ飛んでしまった。

氷菓はそれを見て、氷菓の手に氷の剣(フリーズソード)が現れた。

『もう、辞めて!』

剣の方に歩いて行く斬を斬りつけた。

『ぐっ、邪魔をするな!これは俺と剣の問題だ!』

『剣をいじめちゃダメ!』

と、氷菓は斬りつけたが、斬の闇の剣(ダークソード)で弾かれていた。

『邪魔をするな!闇の剣(ダークソード)

斬はそのまま氷菓を斬りつけようとしたが、

氷菓は素早くもう1本の氷の剣を左手に出現させ、2本の氷の剣(フリーズソード)で防いだ。

これが、氷菓の最強の技『二対氷剣(ツインフリーズソード)』だ。

そのまま氷菓は素早くコンボを繋げようとしたが、後ろにかわされてしまった。

『剣から聞いていたが、ここまでやるとはな』

斬は斬りかかったが、氷菓に見切られ、大きく左にかわし、水平に斬を斬りつけ、そのままコンボを繋げていった。

『ぐううっ』

斬が氷菓に斬られるたび、ボロボロになっていく中、終わらぬ攻撃が続いた。

『もう、辞めろ!』

剣が叫んだが氷菓が止まる様子は無かった。

氷菓の悪い癖だ。一度怒ると止まらなってしまうと言う癖だ。学校でのバトル中も相手を自分のペースにはめると、ものすごい猛攻を仕掛けてしまうので、みんなが氷菓と戦うのを嫌がるぐらいだ。

剣は大怪我をしていながらも走って行き、氷菓を羽交い締めにしたが、氷菓は抵抗していた。

『もう辞めろ!氷菓!もういいんだ!』

『嫌だ!剣の仇を取るの!』

『もういいんだ!辞めてくれ』

『嫌だ…嫌だ…嫌だ…』

と、氷菓は抵抗を辞め、座り込んだ。

そのまま氷菓は我に帰り、

『え、私がこんな事を…』

氷菓は目の前の惨状に驚いていた。

『お兄ちゃん、終わったの?』

種子は怯えながら言った。

『もう終わったから大丈夫だ』

『うん』

氷菓は泣いていた。

『うう…嫌だぁ…私がこんな事を…』

種子は氷菓が泣き出した事に驚き

『お兄ちゃん…』

と俺の後ろに隠れてしまった。

『大丈夫だからな種子』

その時、氷菓は突然立ち上がり走って行ってしまった。

『追った方がいいのか?』

『いや、今1人にしてやろう』

俺は種子の頭を撫で、

『もう今日は帰るか』

『それもそうだな帰るか』

その日の夜は中々眠れなかった。

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