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おれがしんだ日 【四日目】
日光に照らされたおれは、ほとんど透けていた。洗面所にある鏡を見ると、おれはもう首から上しか映っていない。おれは、いよいよ消えるのか。
誰にもおれを知られず、忘れられ、おれが生きていたことすら誰も気づかない。
そんなのいやだ。
だれか
だれか、おれを
だれでもいい。
なんでもいい。
人じゃなくても、ものじゃなくても。
だれか
おれを、わすれないで
おれを、おぼえていて
おれを、たすけてくれ
おれを、あいしてくれ
おれを、おれを、おれを。
そんなこと、してくれるわけがないのに。
ばかだよな、おれ。
だいきらいだ。
おれなんて。