拷問器具の素晴らしさを伝えたい!! スコルドの鉄仮面
人気はどんどん伸びていく
夜の展示室。
私はいつものようにうろついていた。
やることがないので、鎧さんのところへ行く。
「鎧さん、なんか新しい展示増えてません?」
鎧さんはゆっくりうなずいた。金属なのに動きがなめらかだ。
「期間限定だよ」
見ると、頭を覆う金属の道具がガラスケースに置かれている。
見た目はちょっと鎧の兜にも似ている。
プレートにはこう書かれていた。
スコルドの鉄仮面(模型)
※歴史を学ぶための再現展示です
私は首をかしげた。
「これ、鎧と関係あるんですか?」
鎧さんは、なぜか解説モードに入った。
鎧さんのゆる解説
「これはね、昔の社会ルールに関係する展示」
急に先生っぽい。
「金属で作られているから、見た目が鎧に似ているだけで、戦うためのものではないよ」
なるほど。
「つまり、“防具ではない金属装備”」
装備って言い方やめてほしい。
私はプレートの下を見ると、小さく豆知識が書かれていた。
豆知識(やさしく解説)
昔は今と違う考え方のルールがありました
科学や法律が今ほど整っていなかったため、極端な方法が使われることもありました
この展示は、当時の社会を知るための模型です
私は思った。
「つまり歴史の教材ってことですね」
鎧さんは満足そうに言った。
「そう。“怖がる展示”じゃなくて“考える展示”」
ちょっといいこと言った。
そのとき、私は気づいた。
「鎧さん、これ見た目ちょっと似てますよね」
鎧さんは少し黙ったあと、静かに言った。
「……人気が出ると、パーツが増えるんだ」
嫌なシステム出てきた。
私は急いで自分のプレートを確認した。
人気度:★★★★★(延長中)
下に小さく追記されている。
次回アップデート予定:演出強化
やめて。
演出強化って何。
その瞬間、館内アナウンスが流れた。
「展示をより分かりやすくするため、ユーモアを追加します」
ユーモアならまだいい。
すると、私のプレートに新しい一文が追加された。
「元・来館者。現在、展示体験中。」
体験じゃない。
帰りたい。
鎧さんが小さく言った。
「人気って、増築されるんだよ」
建物みたいに言わないでほしい。
確定演出って脳汁出るよね




