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拷問器具の素晴らしさを伝えたい!! 魔女展③

受付消えたということは

ついに――

魔女展当日になった。

 朝から受付前は落ち着かない空気に包まれていた。

「本当に来るのかな」

 私が小さくつぶやく。

 トラブルウィッチは帽子を押さえながら、何度も入口を見ていた。

「ポップコーン準備OKです」

 やる気だけは十分だ。

 そして。

 自動ドアが開いた。

 ウィーン。

 最初の来場者が入ってくる。

 続いて、もう一人。

 さらに三人。

 そして――

 気づけば列ができていた。

「めっちゃ来てる!」

 私は思わず声を出した。

 タキシード四人組がすぐに動き出す。

「こちらへどうぞ!」

「列をお作りください!」

「写真コーナーはこちら!」

「意味深です」

 最後だけ相変わらずよく分からない。

 トラブルウィッチは完全に驚いていた。

「こんなに……?」

 理由はすぐに分かった。

 入口に貼られたポスターである。

『体験型!伝説の魔女展!』

『不思議な能力が目の前で!』

『ここでしか見られない魔女の秘密!』

 盛っていた。

 かなり盛っていた。

 私は後ろを振り向いた。

 墨染がいた。

 静かに目をそらした。

「盛りましたね?」

「イベントなので」

 さらに理由があった。

 来場者の会話が聞こえる。

「この前ゲームで見たやつだ!」

「リアルイベントあるんだ!」

「体験できるらしい!」

 どうやら、魔女展の設定が

いつの間にかゲーム風イベントとして広まっていたらしい。

「想像よりスケール上がってない?」

 私は小声で言った。

 トラブルウィッチも小声で返す。

「ポップコーンだけで大丈夫ですか?」

「たぶん」

 そのとき、体験コーナーに人が集まり始めた。

「これが能力体験ですか?」

「当てるんですよね?」

 トラブルウィッチは深呼吸した。

 そして真剣な顔になる。

「……完成まで、あと8秒です」

 ピッ

 ちょうど電子レンジが止まった。

「おおー!」

 拍手が起きた。

「成功してる!」

 私は思わず笑った。

 トラブルウィッチは少しだけ照れていた。

「努力の成果です」

 一方。

 鎧さんは見回りをしていた。

 やたら人気だった。

 写真を頼まれている。

 イベントは予想以上に盛り上がっていた。

 ゲームの印象と、ポスターの盛り具合と、

そしてこの施設のゆるさが混ざって――

 妙に楽しい空間になっている。

 私はふと思った。

「なんか……ちゃんとイベントしてるね」

 墨染が静かに言う。

「奇跡です」

 しかし。

 イベントというものは――

 順調なまま終わらない。

 そのとき、入口の方から声がした。

「展示、思ってたより平和ですね」

 私は嫌な予感がした。

 どうやら次は、

**“もっと刺激を求める来場者”**が現れそうだった。

何かあるということで

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