拷問器具の素晴らしさを伝えたい!! 魔女展①
話が進むぞ
ここ最近、この施設では雑談やメタな会話ばかりが続いていた。
だが――
ついに動き出した。
魔女展である。
受付の机の上には、大きな紙が広げられていた。
『魔女展 展示配置(仮)』
仮なのが少し不安だ。
「やっと進みましたね」
トラブルウィッチが少し嬉しそうに言った。
帽子も今日はまっすぐだ。
「このままだと準備だけで終わると思ってた」
私は正直に言った。
そこへ、墨染が資料を持って現れた。
「展示内容を決めます」
珍しく本気モードである。
展示案① 魔女の道具コーナー
「まずは定番です」
机の上に並べられたのは、
・ほうき
・謎の瓶
・よくわからない石
「最後のやつ何?」
「雰囲気です」
トラブルウィッチが瓶を見て目を輝かせた。
「これ、色ついてるだけのお水ですね」
「安全第一です」
展示案② 能力体験コーナー
ここでトラブルウィッチが手を挙げた。
「私、やります!」
「電子レンジタイミング体験?」
「はい!」
体験内容はこうだ。
ポップコーンが完成するタイミングを当てるゲーム
「地味だけど盛り上がりそう」
展示案③ 魔女の歴史(やさしめ解説)
私は紙を見ながら言った。
「難しい話は少なめにしよう」
墨染がうなずく。
「雰囲気重視でいきます」
そのとき。
廊下から重い音がした。
ガシャ…ガシャ…
鎧さんだ。
鎧さんは展示配置図をじっと見て――
ペンを取り、端に書いた。
『見回り担当』
「役割できた!」
トラブルウィッチが少し安心した顔をした。
「イベントっぽくなってきましたね」
私はうなずいた。
確かに、今までは準備というより思いつきだった。
でも今回は違う。
ちゃんと進んでいる。
そのとき、ミニキャラの私が机に飛び乗った。
「問題があります」
「何?」
「ポスターがまだない」
全員、止まった。
沈黙。
墨染がゆっくり言った。
「……これから作ります」
トラブルウィッチが元気よく言う。
「キャッチコピー考えます!」
「どんなの?」
トラブルウィッチは少し考えてから言った。
「たぶん安全!魔女展!」
「不安になる!」
こうして、魔女展は少しずつ形になっていくのだった。
まだ不安は多いけれど、
それでも――
物語は、久しぶりに前に進んだ。
一撃のもとに消してやる




