拷問器具の素晴らしさを伝えたい!! トラブルバイウィッチ
皆さんミニキャラのウィッチと魔女の区別どうつけてます
魔女展の準備が進む中、受付の前をうろうろしている人物がいた。
――あの魔女だ。
電子レンジの残り時間を当てる能力で参加登録された、あの少し不思議な魔女。
私は声をかけた。
「どうしました?」
魔女はびくっと肩を震わせた。
「い、いえ……その……」
なぜか落ち着かない様子だ。
「実は……聞いてしまったんです」
「何を?」
「レギュラーになれないキャラは、自然に出番が減るって」
メタな心配だった。
「それは……まあ、ありますね」
正直に答えると、魔女の目がさらに真剣になる。
「だから、私は考えました」
「はい」
「印象を残せばいいんですよね?」
嫌な予感がした。
数分後。
館内のあちこちに紙が貼られていた。
『トラブル発生中!』
『魔女が暴走しています!』
『たぶん安全です!』
「自分で事件を作ってる!?」
私は思わず叫んだ。
魔女はほうきを持ちながら走ってきた。
「どうですか!?目立ってますか!?」
「目立ってるけど方向が違う!」
さらに問題は続いた。
魔女は小さな鍋を取り出した。
「煙も出します!」
ぽん、と白い煙が出る。
……ただし、すぐ消えた。
「演出が弱い!」
「次は能力です!」
魔女は受付の電子レンジを指差した。
「残り時間……12秒!」
ピッ
ちょうど止まった。
「正確!」
でも地味だった。
私は深呼吸してから言った。
「落ち着いてください」
「はい……」
「無理に事件を起こさなくても、十分キャラ立ってます」
魔女は少し驚いた顔をした。
「本当ですか?」
「はい」
「電子レンジ当てられる魔女、他にいません」
魔女はゆっくり帽子を押さえた。
「よかった……」
安心したのか、その場に座り込んだ。
そのとき、奥から鎧さんが歩いてきた。
ガシャ…ガシャ…
そして無言で、さっき貼られた紙を見て一言。
「トラブル、解決済み」
紙の横に、さらに紙を貼った。
『もう大丈夫』
私は思わず笑ってしまった。
こうして、トラブルウィッチは無事――
“事件を起こしかけた魔女”としてレギュラー候補に残ることになった。
「ちなみに」
魔女が小さな声で言った。
「私、まだ隠してる能力があります」
「え?」
「ポップコーンの完成タイミングも当てられます」
「地味にすごい!」
こうして、この施設にまた一人、少しだけ変わった常連が増えた。
バイウィッチ




