36 『VSマスゴミⅡ-Ⅱ ~国際戦略Xユキ個人への問い~』
第2部 第4章 第36話 『VSマスゴミⅡ-Ⅱ ~国際戦略Xユキ個人への問い~』
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『国際関係・戦略についての質問』
「中立+武装強化という方針が、周辺国から“偽装中立”とみなされ、逆に警戒や包囲を招いた場合、それでもなお路線を維持しますか?」
「あなたは『中立国』というものを、『武装放棄した国』だと勘違いしていませんか?永世中立国であるスイスをよくお知りになってから質問するべきです。かの国は重武装し、徴兵制度があり、有事の際は多くの国民が民兵となる。そして最終的には焦土作戦まで想定するのです。日本は既に重度の侵略目標に設定されてしまっているので、永世中立国になることは不可能ですが、だからこそ私の案の条項には『軍備が増強できないなら核自爆』の項があるのです。その中立国の前提を御理解いただいた上で、回答させていただきます。路線維持は状況次第です。しかし現状、日本は同盟国からの援軍が短くても11日。平均20日かかる国で、それに対して戦争になれば三正面あるいは四正面作戦を強いられ得る地理であり、その可能性が非常に高いことから、基本的には武装強化路線を維持しなくてはいけません。」
「日本が『自分の原則』を掲げた結果、東西どちらからも嫌われ、中立どころか『厄介者』扱いされる可能性もあります。その時、あなたはそれでも『正しかった』と言い切れますか?」
「『厄介者』という言葉の中身がよくわかりませんが、『侵略する危険国家』ではなく、『大国から見て都合よく動かない国』という意味で解釈させていただきます。私はまさにその『都合の良い国』というポジションから脱するためにこそ、原則を掲げています。呼べば必ず付いて来る従順な国は、歴史的にもいざとなれば真っ先に盾にされ、いなくなっても困らない駒になる。それならば、嫌われても命と文化と領土を守るためにNOと言える国の方が遥かにマシです。短期的な好感よりも、『ここだけは絶対に譲らない国だ』と理解されることの方が、長期的な信頼にも繋がります。ですから、他国の都合ではなく、日本人の生存と将来を基準に選んだ結果としての『厄介者』であるなら、それは正しかったと言い切ります。」
「あなたが想定する『最悪のケース』。例えば戦略爆撃・核攻撃・経済制裁のフルセットが同時に起きた時、日本人として何を守ることを最優先にしますか? 領土ですか、文化ですか、人命ですか、それとも別の何かですか?」
「はっきり言います。守り切れません。攻撃規模にもよりますが、もしも中華人民共和国/北朝鮮/ロシアから同時総攻撃を受けた場合、防衛は論理的に不可能です。日本は地政学上、非常に脆弱な国です。だからこそ、よく考えて立ち振る舞わなくてはならない。と言っているんです。というか、そんな状態で単独で生き残れる国は、アメリカ・中華人民共和国・インドくらいだと思います。敢えて答えるのであれば、やはり人命>文化でしょう。」
『個人への問い』
「あなたがここまで強い制度案を考えるようになったきっかけとなる、“決定的な出来事”はなんですか?人生のどの場面ですか?」
「私の自伝を読んでください。一つの出来事でこうなったわけではありません。積み重なった理不尽と不条理が、私という人間をこういう形にしたんです。」
「あなたの案を聞いて『怖いけれど、少しだけ共感する』という人たちに対して、あなたはどんな言葉を一番最初にかけたいですか?」
「私の大胆な強行案が怖いのは分かります。ですが、『絶対に恐怖政治にはさせません』し、多少個々人の自由に使えるお金は減りますが、『理不尽や不条理』『ズルい連中』『将来への不安』をこの社会から徹底的に潰すことは保証します。」
「もし将来、自分の子どもや大切な人があなたの制度によって『きつい罰』を受ける立場になったとしても、あなたは同じ制度を支持し続けられますか?」
「はい。」
「あなたは、もし自分が政治の一切から手を引き、どこかの地方都市で静かに家族と暮らせるのなら、それでもなおこの強行論を掲げ続けますか?それとも『個人の幸せ』を選びますか?」
「その言葉を表層的に受け取って答えるべきか、『西側流処刑宣告』と受け取って答えるべきか迷うところではあります。正直に言えば、命を懸けてまで政治に固執しようという考えは、支持者の方々には申し訳ありませんが、ありません。答えるのであれば個人の幸せですね。所詮は私も一人の人間。死ぬのは普通に怖いし、死んだらそれで終わりです。それに誰が暗殺者かもわからない。どのような状況で事故に見せかけた処刑をされるかわからない。そんなもの、たった一人の人間に対処できる規模ではありませんから、精神が崩壊してしまいますよ。そもそも私にとって、政治がすべてではありません。政治はあくまで、その先にある『人類の人間性や精神性を大きく成長させるための環境整備』の土台のようなもの。そう考えています。ただし、政治家として死ぬ覚悟まではありませんが、私の案が間違っているとは思っていません。以前の質問にもありましたが、感情的ではなく冷静に分析した結果だからです。自分にとって都合の良い感情的な強行案なら引き下げますからね。そして実際、この質問は実質的な脅しなのですから、今現在の『正義』だと信じられている民主主義の本質とは、その程度のものなのです。」
「では、最後の質問です。最高裁定者にはあなたが就任されるんですか?」
「それは民意次第です。私が所謂指導者になる必要は、必ずしもないと考えています。寧ろ私は、自分が能力的にそれに最適な存在だとは思っていませんし、あまりおすすめはしません。具体的には、行動力がやや遅いんですよ。それに形式的なことが苦手です。致命的なのは、建前が苦手で本音が出過ぎるところですね。私をおすすめできるとしたら、状況判断などはある程度長けていると思うこと。その他の利点は、ハニートラップや金銭問題、恐怖政治に走る可能性が低いこと。その程度ですかね。勿論、『奇抜で大胆な案を出し、民衆を扇動した責任を取れ』と民衆が仰るのであれば、できる限りのことはする覚悟はあります。それでも私の本心は、先の質問の答えにある。ということは覚えていて欲しいです。」
これでマスコミを使った盛大な質疑は終わった。
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