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天凪祓  作者: ZoRvATH


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VS底辺ゆとり ROUND1&2

第1部 第3章 第18話 『VS底辺ゆとり ROUND1&2』


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


さて。悪い方の話もするか。


もう既に出てきたが、18時間勤務とかいう頭のおかしい労働時間(しかも実質休憩なし)。


日本のタイムゾーン的に大半が夜中の到着であり、昼間の方が割と暇だったらしいのだが、僕はずっと夜中。


どうやら、例の三人+1人が事前にそれを知っていて、気に入らない人間を夜に充てたらしい。


『18時間、4連勤』


これが伸びたのは、例のゆとり君が三日目で疲れてドタキャンしたがために僕が出る羽目になり、8連勤になってしまった。


しかも、7日と8日の間に別途の仕事を入れられ、この時は過去最高にマジで死ぬかと思った。と同時に自分の体力の限界が分かった。


これが一つ目だ。


そして二つ目に、ゆとり+ゆとり2号がMS Word使えますアピールをしたいがために、人と車を割り振ったのだが、どうにも彼らは車に給油は必要ないと思っているらしく、給油のことがすっぽりと抜けていた。


シフトを渡されて、直ぐにそれに気づいて現場とだけそれを共有して、『多分滅茶苦茶になるだろうね』という話をしていた。


馬鹿を張り切らせると本当に碌なことがない。それにそれを指摘しようものなら、どんな逆襲をしてくるかわかったものではないので、そっちには言わなかった。


案の定、二日目あたりにはワーワー騒いでいた。


そして、三つ目。


ゆとり2号とひと悶着あった話だ。


ちなみにこの2号は、殆どこの仕事には来てない。


それが起こったのは18時間連勤7日目。


朦朧とする頭で駐車場につくと同時に、ゆとり2号がズカズカとむっとした表情で近寄ってきた。


「この95-67の車にゴミあったんだけど!!」


どうやら、コイツの前に使ってた人がゴミ袋を置き忘れたらしい。まあ、こんな鬼シフトなんだから仕方がないだろう。


ただ、別に僕が使ってたわけじゃないので、「あ、そうなんですか。」と軽く返した。


普段よいしょしてやってるが、流石に余裕が無く、初めてあしらわれたことに少し驚いたのか、ここではそのまま終わった。


そして直に、発車待ちしているお客に腕を掴まれ、車まで連れていかれて、エアコンを指で指される。


何なのか一瞬わからなかったが、予想もしていないことが起こっていた。


こんなクソ暑いのに、まさかのエアコン止めて、窓を開けていて、ご丁寧にエンジンまで切っているのである。


東京の気温は34.8度と言われており、まだ夕方で余裕で一番熱い時間帯なのに、何をやっているのか意味が分からなかった。


僕は思わず「えっっ!?」と声を出して、直ぐにエアコンの手動レバーを最大にし、「Please close the window.(窓を閉めてください。)」と、お客にお願いしてエンジンをかけて、運転席と助手席の窓を閉めた。


お客が勝手に乗り込む、というのはまずありえないので、確実にこのドライバーが意図してやったことだ。


「信じらんねぇ・・・。」


運転席でそう呟くと、例の男が現れる……。


「え?何?ユキ君運転していってくれるの?w」


馬鹿にしたような口調で、本人は『おかしなことをやってるやつを煽っている。』と思っているのだろうが、僕の頭の中では『コイツ何やってんだよ』でいっぱいだった。


ただ、既にお客が乗っている状況なので、ここでウダウダ言うのはいくら底辺職でも流石にプロ意識に欠けるというもの。


「エアコンかけてくれって言われたんで、かけてたんです。」


とだけ言った。


「ふ~ん。」


とだけ答え、そいつは運転していった。


そしてなんとびっくり、数十分後にまた同じことをお客から頼まれる。(実は、他の人も頼まれてたらしい。)


そこで、またエアコンをかけていたら、2号が近寄ってきて、


「ユキ君なに?w 僕の車に悪さでもしてるの?w」


「さっきと同じです。」


そして、事態が大きく動いたのは2号が戻ってきて、送迎がやんだタイミングだ。


「あのさ?なんでさっきから人の車いじってるの?自分の担当があるんだから、人の車いじるなよ。」


どうも、最初にあしらわれたのが相当効いたらしい。


無駄に噛みついてくる。


「こんなクソ暑いのに、エアコンなんか止めるからお客が降りてきて直接呼ばれたんですよ。」


今まで合わせてやって、多分反撃が来るとは全く思っていなかったようで、怯んで遠ざかっていった。


そうしたら、車の後ろから他の同僚に


「ユキ君ってあんなキレる子なんですか?w なんかやばいっすよねww」


と言う声が聞こえてきた。


ニヤニヤしてこっちを指さして、見せつけているようだ。


……。


しかし、もはや体裁云々を保っていられるほど、18時間連勤の疲労で余裕がなかった。


つい、ブチギレてしまった。


「お前!!!人に正論ぶちかまされたらびびって何も言わずに逃げておいて、その足で他の人に事実を捻じ曲げた悪口流布して、俺を笑いものにしようとするのはおかしいだろ!!!!!!


コッチはお前がこんなにクソ暑いのに一々懇切丁寧に、全部の窓開けてエアコンのスイッチからエンジンまで切ってるから、その尻拭いをしてやってるんだろうが!!!!


俺以外にもその人達だって、同じことやらされてんだよ!!送った後にそんなくだんねーことやってる暇あったらさっさと戻ってこいや!!」


「……。」


顔は引きつり笑いになり、言い返しては来ない。


他の同僚が、


「まあ、まあ。俺達はちゃんと分かってるからさ。」


と僕をなだめる。


しかし、そこでも馬鹿は一々余計な事しかしない。


「ゴミおきっぱにする奴がよく言う・・・」


と、無能を必死に回転させて、導き出した捨て台詞がそれだった。


「あぁ。それでお前突っかかってきてたのか。」


意図的に否定しないでおくと、途端にマウントを取ってくる。


「そうだよ。君がちゃんと片付けなかったゴミを僕は出社早々捨てさせられたんだよ。」


とややドヤりながら言ってくる。


「ほんとお前馬鹿だな。」


「は?」


「俺95-67昨日使ってないからw」


「嘘つくなよ!俺はちゃんとシフトでちゃんとチェックしてんだよ!」


「あっそうw」


「コイツなにヘラヘラしてんすかね?w」


と、周りの同僚を必死で自分の味方へ取り込もうとする。


が、残念ながらここはハイヤーではない。そんなのに便乗してくれるようなやつはいない。


ましてや普段一緒に働いているのは僕の方だ。


「俺に恥かかせようと必死な所申し訳ないけど、お前本当に頭ん中おめでたいやつなんだな。


そういえば、あの使えないローテ表作ったのお前だったよな。お前、車にはガソリンが必要ってわかんねーの?w


お前全然来てないから知らないと思うけど、お前らのせいで逆に現場は最初混乱してたし、そんなのとっくの昔に誰も見てねーからw


それにゴミ袋一つ捨てたくらいでなんだよ?俺だって誰かの置忘れのゴミなんて片付けてるわ!


こんなにてんてこまいで忙しいんだから、そんなの誰だってあるだろ!自分楽なよう6時間とか12時間とかしか入ってないからわかんねーんだわ。


それに普段から仕事でそういうことしてんじゃねぇの?


別に汚物が入ってるわけでもない。食ったもんのゴミとか、精々手を拭いたレベルのゴミで、散乱してたとかでもなく、中身確認して分別したとかでもなく、ゴミ袋にあったものを、縛るかなんかしてそのままゴミ箱に捨てただけだろ?


たったそれだけのことが、そんなに偉いんか?そんなに苦痛なんか?そんなに癇癪起こすほどの出来事なんか?


しゃしゃり出てくる無能が一番大迷惑なんだよ。


二度と俺に話しかけてくるな。」


途中、苦し紛れにお前呼びがどうのこうのと言ってきたが、無視した。


『目には目を歯には歯を。そして、やられたら二倍。三倍にしてやり返す。しかし自分から仕掛けない。』


自分でも、『仕事中に稚拙だな。』という思いは言ってる最中によぎるほどにはあった。


でも、世の中『大人な対応』では、案外済まないのだ。


相手がそれ相応の精神年齢の持ち主であればいい。


だが、そもそもそんな人物ならこんな状況にはなりようがないし、こういう状況を起こす馬鹿は、こちらが下手に出ると、どこまでも見下してくる。


こちらをいじめても反撃してこない、弱い対象だと誤認し続けてどんどん調子に乗るのだ。


もはや野生動物の世界である。


――それ以降。こいつは私に話しかけてこなかったし、まるでそこから端を発したかのように、他とも揉めてあっちこっち部署を転々とし、それでも図太く残っていたが孤立していた。――


そして、四つ目。


3つ目から約12時間後。


今度はゆとり1号だ。


コイツも基本楽な日中しかいない。が、たまたまこの日は夜で忙しい。


先頭車両がゆとりくんで、二番手が僕で後ろもかなり連なってた。


先に言っておくと、『降車時、車が集結してしまった場合は、元々はバックでスペースに入れる、みたいな話だったのだが、それでは先頭の方が出れなくなるので、縦列に停めてさっさと降ろしていく。という方針に代わっていた。』


ついでに、ゆとり君は楽な方しかやっていなかったり、無駄話はしても仕事の話はしていなかったようで、2~3日経っているのに知らなかったらしい。


降車場所に着くや否や、ゆとり君がいきなり後ろを見ずにバックギアに入れて下がってきて、危うくぶつかるところである。


恐らく勘違いしていたので、こっちが車間を取っていると思い込んで下げてきたのであろう。


流石にクラクションを鳴らして降りて行き、


「縦列に停めるように変わったんで、そこで降ろして、降ろし終わったらそのまま抜けて戻ってください。」


そう説明した。


「え?w バックでスペースに停めるって説明うけたじゃん。そんなの聞いてないけど?w」


「じゃあ、好きにしてください。」


他の後続車は既に縦列で降ろし始めているが、どうしても年下の僕の意見は聞き入れたくないようで、無駄に車を動かし、他の同僚から『危ない!!』と怒鳴られる始末に。


再度他の同僚から説明されて、ようやく納得して、最初の位置で降ろし始めた。


そんなことをやっているので、僕が先に戻ると、一組お客が待機していたので送迎した。


そしてその送迎から帰ってきたところで事件は発生する。


「ユキ君が『そこに停めんな!』って怒鳴ってきて、それで動揺して・・・。」


と大嘘被害者ムーブをかましていたのである。


12時間前に怒鳴っている僕を制止する感情はもう何もなかった。


「おいおいおいおい!!何言ってんだお前!!!


大噓ついて悪評広げるのも大概にしとけよ!!?


こっちは散々お前が地図見てないとか、雑談ばっかとか悪口流布してんの全部聞いて知ってんだよ!!


お前と違ってこっちは仕事に関連した雑談をしてるんだわ。


だからお前2~3日も前に変わってた事項を知らなかったんだろ?


それに、よくもまあそんな悪びれもせずポンポンと作り話ができるな?


今からドラレコのSDカード抜いて俺が何言ったか確認してもらおうか?かなりでかい声でいったからちゃんと録音されてるはずだぞ?


俺、懇切丁寧に説明してやったよな?


あれだろ?お前2号が12時間前に俺から怒鳴られたの聞いて、それ利用しようとしたんだろ?


お前みたいな馬鹿の魂胆なんかわかってんだよ!」


すると、今度はコイツも『お前』呼びを指摘してくる。


まず、誰がそこまで言われる要因作ってんのか考えろよ!!


それに、お前年功序列の世代じゃねーだろ!!


お前の方が入社俺より後なんだよ!!


お前も2号と一緒だよ。


こんだけ正論言われてても一言謝ることも出来ずに、苦し紛れに『お前』呼びがどうのこうのと、そんなくだんねーところでしか噛みつけんのか!!


そんなんだったら最初から突っかかってくんじゃねぇよ。


俺は2日前にお前がドタキャンした穴埋めで18時間7連勤目で、明日まであるし、なんならその間にも仕事があるんだよ。


お前の尻拭いを既にさせられてんだよ。


それでいて、知らなかったんだろうが、感謝の言葉があるどころか、テメェがそのちっこいプライドの為に俺の説明無視して『危ない』って怒鳴られておいて、瞬間被害者ムーブで大嘘ついて俺の悪口だ?何様だよお前?


自分は昼にたった12時間を2日やっただけで根を上げておいて、その元気があるんなら俺とシフト変わってくれや。


本来今日と明日の間の仕事だってお前が当たるはずが、アテにならないからそれも俺に回されたんだわ。


頭悪いなら頭悪いなりに余計な事せずに黙ってろよ。


お前も二度と俺に話しかけてくんな。」


こいつは一応翌日に謝ってきた。


とはいえ、それはあくまで他の同僚へのパフォーマンスで、本当に悪いと思っている感じではなかった。


要約すると『自分はユキ君と違ってそんな強気に自己主張が出来ない。』とまたも被害者ムーブをかましてきたので、


「それはお前がそれだけ薄っぺらい人生を送ってきたからだろ。


俺だってもともとお前以上に自己主張ができなかったわ。


それどころか、お前みたいに嘘ついて人の悪口流布するなんて恐れ多くて到底できなかったわ。


でも、俺はそうならざるを得ないことがあったから、努力して言えるようになったんだ。


なんでもかんでも被害者ムーブで解決させようとすんな。」


「そんなことない。僕だって結構苦労してきた。」


「そりゃ大なり小なりあろうだろうさ。


でも、今回の事だけ見ても、変なプライド捨てられなくて、俺の悪口云々の前に客を危険な目に合わせたよな?


最初にお前がバックしてきて俺にクラクション鳴らされた時と、同僚に怒鳴られたとき。2度もお客を危険な目に合わせてたんだぞ?


それで、今の物言いも『君みたいないじめっ子みたいな口喧嘩はできない、僕ちゃん弱い子なんです。』って、周りに聞かせたいだけだろ?


いい歳こいてそんな小学生が考えたような浅はかな事をしてる。


そういうのが全部薄いって言ってるの。


本当にある程度苦労してるのならば、そんな程度の低い思考回路にはならないのよ。


わかる?」


まあ、そんな感じで終わった。


――結局こっちのゆとり君も最終的に2号と似たような感じになっていた。


でも、こういうやつって案外図々しく辞めないのよ。


私なんかよりもよっぽど図太い神経してると思う。


普通の職場なら、こんな説教を垂れたり、口喧嘩するなんておかしいとわかる。


この時は底辺職だからこんなものだろう。と考えていたが、その後いろんな人と話してみると、案外今の世の中こういう話は私に限らずちょこちょこ耳にする。


つまりこの今の時代『それだけ本来管理するはずの人間が管理業務をできていない。』ということだ。


言い返さなければ、良い様にやられる。やり返さなければやられ続ける。そういう時代に退化しているのだ。――


そんなこんなで個人的にも波乱の外国人向けの仕事が終わった。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


次回!第1部 第3章 第19話

『BBA始動!!僕は生き残ることができるか!?』 DON'T MISS IT!!!

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