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遠近いちゃもん

作者: 双葉立葵

『あなたの遠近はコントロールされている。とても雑に。

ステータスは指一本で増減可能で、あなたはそれの増減に憂いている。

あなたがいると思い込むフィールドは、ふんだんの毒で敷き詰められている。

これで中毒になるのも当然である。あなたはあなたの元にいないからだ。


あなたの信じている遠近感は、本当は取るに足らない小さきものを寄って撮っていること、「ありえんほどごっつ遠い」のフェイクを貼られた本物、バッタもんの茶番、それらは間違ってないと喧伝する兵器。そんなもので出来ている。

ステータスは基本的に奴らのもの。そういう風に作られている。

ステータスである紙幣で暮らし、生きているあなたは、そうじゃない手段を軽蔑と罵詈雑言と憧れを同時に備えている。適宜それを使い分ければ、生きていけるから。

そうだろう?兄弟。

フィールドを――特に危険性が高い箇所からそれほどでもない箇所を認識できていないのなら、あなたはいともたやすく行われるえげつない行為で退場させられることだろう。

生活必需品は毒、毒、毒。簡単にいえばこうなっている。よけられるものや避けられる毒ならまだいい。システムから満ちている毒にどうしたらいいのだろうか?あなたはそんな毒を受けに受けている。

正反対の積み上げから待つものは、最終的には死。あなたはとうとうあなたを見つけらず、そのうえ大事なことを分からないまま退場ということになる。それでいいなら加担を続けてくれ。


そんなのはいやだ!なら、ちょっとヒントを出そう。

あり得ぬことと片づけられる陰謀論、そこに容易に突っ込むのはいいが、保留をもて。話はそこからだ。

俯瞰していく目を持て。その目はやがてあなたを見つける助けになるだろう。

誰にも呼吸を止めさせるな。あの手この手で止めさせようとするだろう。奴隷になりたくないならその手の情報も集めろ。その板や箱は良くも悪くも万能だ。善き万能をつかめ。

その一見正しそうに見えるものはいちゃもんだ。いちゃもんはいちゃもんであることをあなた自身がつかめ。


まあ、そんな「意図的かそうでないかは関わらずに道を用意しても、自分の逃げ道を賢く用意しなかったものは決まって闇に消されること」がセオリーだがね。

そうして、悪魔は悪魔として心地よい時に消しに来るだろう。

数字はどうとでも化けられるからな。』


その数日後、某県の×××に自宅クローゼットで自殺したとされる遺体を家族が発見した、とのニュースが出た。警察は事件性はないとみて、この件は1つのニュースとして収束することだろう。

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