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琴羽とゲーセンへ

今日の放課後は琴羽DAYだ。その理由は琴羽がこの間、僕と神無月が二人で勉強したことを知りフェアでないと主張したからだ。

神無月さんと空くんが二人で居たなら私だって空くんと二人で居てもいいよね...という感じらしい。


「空くんとゲーセンなんて久しぶりだよね。」


僕は琴羽のリクエストでゲーセンにやって来た。

小学生の時は放課後から一時間ぐらい百円一枚でメダルゲームを楽しんでいた。


「二人で来るのは久しぶりだよ。」


「うんそうだね。私と空くんはよくメダルゲームで競い合ったよね。どっちがメダルの枚数多いとか。」


「ああ。懐かしいよ。」


僕と琴羽は昔のようにメダルゲームに夢中になった。高校生の僕たちはまるで幼い頃に戻ったような気がした。


「空くん見て!! メダル一杯出て来たよ。」


「琴羽凄いな。僕も負けないぞ。」


僕たちはゲーセンの全メダルゲームをプレイした。初めて見るメダルゲームもあれば昔からあるゲームもあり懐かしさを感じだ。


メダルゲームを満喫すると次は実際の硬貨を使って遊ぶゲームをする。


「空くんあれしようよ。」


「あー。マリアカートか。」


マリアカートとは女神様が車に乗ってレースをするゲームだ。参加者全員女神様という中々ありがたいゲームだ。


「私マリアカート初めてなんだよね。」


「僕はよくしてたね。」


僕は琴羽が初めてということで少し手を抜いてプレイした。全力プレイをするのもあれだし、手を抜き過ぎると逆に怒られる。

程よい力加減が必要なのだ。


「うわー。惜しかった〜。」


「琴羽は初めての割に凄く上手だったよ。」


「そうかな? 」


結果は僕の勝利だった。琴羽は少し悔しそうにしていたが表情は笑顔だった。琴羽は悔しがっても怒ったりしないのでゲームがしやすい。


「ねぇ、空くん。次は太鼓の愛人しようよ。」


太鼓の愛人。それは本来カップルがする太鼓をピンク色の棒で叩くリズムゲームだ。

画面もハートの形になっていてカップルを匂わせるのだ。


「は、恥ずかしいなー。」


「大丈夫。行こっ 」


琴羽に手を引っ張れて僕は太鼓の愛人へと向かった。そして硬貨を投入してゲームをスタートする。

難易度は恋人級、大恋人級、超恋人級、ウルトラ恋人級の四段階に分かれている。


「やっぱり...ウルトラ恋人級だよね。空くん。」


「う、ウルトラ恋人級か...あれ凄い難しいからね...」


「まぁとりあえずしようよ。」


やはりウルトラ恋人級は難しかった。元々リズムゲームが苦手な僕はスピードについて行けなかった。それに対して琴羽は割といい感じに叩けていた。


「はぁ...はぁ...久しぶりに凄く動いた気がする〜 」


「僕も腕がプルプルだ。明日は筋肉痛コースかも。」


「私も少しだけ腕がプルプルしてる〜。」


太鼓の愛人をプレイし終えた頃には夕日が沈みかけていた。僕たちはゲーセンを去ることにしたが最後にUFOキャッチャーだけすることにした。

僕は琴羽のリクエストでクマのぬいぐるみを取ることにした。

時間的にも金銭的にも数回しかできないがなるべく取りたかった。


「空くん頑張ってね」


「うん。」


僕は百円を入れてボタンを押す。UFOキャッチャーの経験が浅い僕はぬいぐるみを取ることをでにるのか....

結果は最後の一回でなんとか取れた。ある意味奇跡だった。


「空くん凄い。凄いよ。」


「取れて良かったよ。」


「私これ大切にするね。」


琴羽はぬいぐるみを抱えてニコッと笑った。僕は琴羽の笑顔が見られてとても嬉しい気持ちになった。


琴羽も神無月もお互いに無い魅力がありどちらとも一緒に居るだけで心地良い。どちらか選ぶのはやはり難しいと思った。

僕は選べるのだろうか....

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