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魔鋼少女<マギメタガール>ミハル・Shining!  作者: さば・ノーブ
第1編<輝け!魔鋼の少女>
26/219

チェンジ!魔砲の少女 Act3

自ら。

そう・・・コハル自身が望んで替わります。


<<魔砲少女>>へと。


そう!今回が魔砲少女コハル変身回です。

ご注意ください)重たいかもしれません・・・開くのが。(意味深)

マリアと別れて、目の前にある角を曲がった時。


胸に下げていた蒼き魔法石が呼びかけてくる。


「「気を付けなさい」」・・・と。


気が魔法石に向けられた瞬間だった。

目の前が急に赤黒く染められ、辺りの景色が一変してしまった。


「えっ?!」


目の前にあるのは間違いなく・・・


「きゃあぁっ?!」



立ち竦むコハルの前に現れ出たのは、黒いベールを被った闇の者。

影のような存在だった以前の闇ではなく、はっきりと人の姿を見せる怪しい人物。


「コハル?!」


危急を知ったマリアの叫びが後ろから掛けられた。


「マ、マリアァっ?!」


助けを叫ぶ傍らに、魔法衣姿に変身しているマリアが飛び込んで来てくれた。


「「もう一匹・・・見つけた・・・」」


人の姿を模る闇の者から聞こえてくるのは、悍ましい人の声。

聴こえて来たのは、闇が何を企てているのかを教えていた。


「お前が!お前が誘拐事件の犯人なのね?!」


マリアはコハルを庇って対峙すると、二人の少女を攫ったのはお前なのかと問う。


「「お前達には魔力がある・・・因って復活の為に必要だ」」


連れ去った事を半ば認める声。

闇は少女達を何の目的で連れ去ったというのか?

復活の為とは、誰が、何を?


「「お前達に教える必要などは無い。黙って来れば良いだけ・・・」」


闇の者はマリアに向けて鍵爪を伸ばす。


「誰が黙って誘拐されなきゃいけないのよ!あなたこそ黙って引き下がりなさい!」


水晶銃を振りかざしたマリアが抗った。

闇の者と対峙するマリアに庇われているコハルは、恐怖に座り込んでしまう。

逃げ出す事も出来ず、腰が抜けたようにマリアを観るだけだった。


「コハル、アイツだけじゃないかもしれない。

 この空間には複数の気配が感じられるの・・・」


闇の者から眼を放さず、コハルに向けて頼んで来るのは。


「コハル・・・今から言う事をよく聴いて。

 あなたにも魔砲が授けられたのは覚えているわね。

 あなたにも闇に抗える力が与えられた、自分の身を守れる力が。

 この瞬間こそ、コハル自身の内なる力を示す時。

 変身トランスフォーメーションしなさい、魔砲少女コハル!」


闇に打ち勝てる異能ちからを求めて来た。


女神ミハルに因って齎された魔砲の力。

自らの中に眠る異能ちからを蒼き魔法石に求めれば、コハルは魔砲を放てるようになる。


「今こそ!コハル自身に因って!

 あなた自信の力で闇に立ち向かえる<魔砲マギカ騎士ナイト>になりなさい!」


マリアが求めて来た。

コハルの変化チェンジを。自らの意志で、立ち向かう姿になれと。


「アタシ・・・アタシに?

 化け物と闘う姿になれって言うんだよね?」


「そう!コハルの力で闇に打ち勝つの。魔砲の力で闇を祓うの!」


マリアは人形ひとがたを睨みつけながら言い切った。


「コハル!今からあなたは魔砲騎士!

 人に仇名す者を撃破る、魔鋼マギカフルメタルの騎士になるの!」



胸のネックレスがひかる


コハルの右手がネックレスを掴み、胸元から天へ向けて翳し上げる。


「女神様!私にも闘う力を授けて!

 友達を護り抜ける魔砲を!大切な人達を護り抜く魔鋼力マギメタを!」


翳し上げた蒼き魔法石に異能ちからを求めた。


変身トランスフォーメーション!シャイニングゥー・チェンジィーッ!」


コハルの求めに、魔法石に宿る女神が応える。

少女の異能ちからに答えた蒼き魔法石が光を放ち、コハルを包み込んだ・・・




蒼と白の光が溶け合い、コハルの身体から全ての衣類を消し去る。

括っていた髪が解かれ、光の中で靡いた。


挿絵(By みてみん)


光の空間で揺蕩うコハルに、金色に輝く光が纏わり付いて行く。


コハルは光を巻き付けるかのように体を回転させ、光の帯に身を委ねる。


素肌に金色の帯が巻き付くと、紫がかったレオタードに変わり内張り装甲となる。

腰に巻き付いた光が紅いリボンと化して、魔法の流れを整える。


回転する身体に次の光が巻き付くと、コルセットに成って胴部を護る防御装甲になる。


素肌の足にスカイブルーのストッキングが足先から巻き上げられて、

紅きリボンに整えられたコルセットと、ストッキングに金色のスリットが装着される。


金色のスリットには魔法の攻撃に対抗する魔法障壁が与えられ、防御性能を格段にアップさせた。




体の回転を停めたコハルの胸に光が集う。


現れたのは胸元が開かれたままの白い上着。

外装装甲になる丈の短い上着に、蒼のラインが奔る。

蒼き魔法石の属性を表す蒼きラインが各部に走ると、両手にグローブが填められる。



開かれた胸元に紅い光の帯が集中し始め、括っていた髪にもリボンが戻る。

開け放たれていた上着が胸元に着いたリボンで括られる。


装着された上着にも魔法障壁のスリットが肩口に填められ、白き魔法衣が完成する。



挿絵(By みてみん)

{このGifは短縮版です。

 宜しければ「みてみん」に全変身GifをUpしてございますので、そちらをごらんください}

{i384466/i384465/i384468/i384522/i384526}5分割されております

 また、作者のブログでも公開中です http://sbnb.livedoor.blog/ コピペお願いします。



白と碧。そして紅きリボンで模られたコハルの魔法衣姿。


魔砲の少女として変身を遂げたコハルが、ゆっくりと瞳を開く。

変身は他の者が観ていれば、瞬く間の事。


魔鋼少女コハルが、この世界に自らの意志で現れた瞬間だった。



「蒼きひかり魔鋼マギメタコハル。

 月の女神様に代わって闇を討ち、闇を祓ってやるんだから!

 覚悟しちゃってよね!」


挿絵(By みてみん)


右手のグローブに着いている蒼き珠を闇に向けて、コハルが決め文句を放った。




赤黒い空間に、白の魔法衣が舞う。


闇の者に対抗するのは蒼き魔法石の力を身に纏う少女コハル。

装備された防御性能。

各部に着けられた魔法障壁マギウォールが、魔法に因る近接攻撃以外を弾き返す。

腰に靡くリボンと、胸元の紅きリボンが魔砲力を調節し、放つ力を高めている。



マリアは女神に因って変身したコハルを観た事があった。

女神の力を観た事があった。


目の前に立つコハルは、寸分違わない姿で現れている。

それは、コハルの魔砲力が女神と匹敵している証なのか?


「コハル?!もしかしてイキナリ全力で闇を討つ気?」


マリアが初陣のコハルが何をしようとしているのかを問い。


「辞めておいた方が・・・善くはないの?」


全力を放つ事に因り、闇の者は討てるかもしれないが。


「まだ自分の力だって分かっていないのに?」


放ったとして。

後でどうなるかも判らないから。


「ううん、違うんだよマリア。

 どうなるか何て関係ないの。アタシにはタイムリミットがあるみたい」


突然、コハルが言いだした事にマリアが小首を傾げて訊き直した。


「タイムリミット?なんなの、それって?」


マリアに訊き直されたコハルが苦笑いを浮かべると。


「あのね。アタシってば、まだこの姿になるのには力不足みたいなんだよ。

 持久力って言えば分かりやすいかな?

 魔砲力が凄いスピードで無くなって行くらしくて・・・

 魔法石の中の女神様がカウントダウンしちゃってるのよね」


右手に着いている蒼き石が点滅している。


「あと、残り2分を切った・・・だから。

 もう決着を着けなきゃならないんだ!」


目の前に居る闇の者に向かって突き出した右手に、棒状の獲物が現れる。


「アタシには女神様程の力は出せない。だけど・・・

 魔砲を放つ事は出来るんだよ、この蒼き剣で!」


棒状の先に光が集い始める。


「マリア、一撃で勝負を決めるから・・・観てて!」


振りかざされた蒼きひかり

振りかざしたロッドの先に魔砲力が集中した。


「コハル?!それは?」


猛烈な魔砲力を放ち始めたコハルに驚愕したマリアが叫んだ。


「まさか?!女神ミハル様と同じ術を?!」


マリアの叫びに頷いたコハルがロッドの先端を闇の者に向ける。


「そう!これがアタシの全力全開!

 女神様に見せて貰った魔砲の呪文スペル!」


集中し尽くした蒼き輝を闇に向けて、コハルが叫んだ。


「シャイニング・ブレイカー!」


極大魔砲である女神の技。

初めて魔砲を放つ者に、本当ならば放てる筈もない術。


どんな魔砲使いだってそう易々と撃てる筈もないというのに。


「シュゥーットォッ!」


蒼き極大魔砲が闇に向けて放たれた。


「なんだって?!マジでコハルが女神様の術を?!」


蒼き光が闇を破る。

人形の闇を・・・そればかりか赤黒い空間までをも。


((ズッドォオオオオォッ))


破壊波は闇の者を一瞬で消し去る。

眼を見張る事位しか出来なかっただろう。

驚愕の叫びも、仲間への連絡も出来ずに。


マリアは知った。

人形の闇以外にも空間の中には闇たる者が潜んでいた事に。


コハルの魔砲が空間を破る時に、垣間見たのは空間を作っていた存在。

赤黒い空間を作っていた数人の闇の者も、破壊波動に飲み込まれて瞬時に消し去られて行った。


「さっきの気配は。奴等だったのか」


感じられた複数の気配の主達も、コハルの放った魔砲に因って闇へと消え去った。

唯の一撃で・・・コハルの魔砲で。


「やったわねコハル!」


辺りに気配が無くなってから、マリアはコハルへと振り返った。


「えへ・・・やったよ・・・」


微笑んだコハルだが。


「ごめん・・・ミリア・・・」


微笑んだまま、崩れるように倒れてしまう。


「コハル?!しっかりして!」


駆け寄った時には、コハルは元の姿に却っていた。

揺すり起こしてもコハルは閉じた目を開けない。


「い、嫌よコハル!眼を開けて!」


抱き起したマリアが必死に揺する・・・が。


「タイムリミットだったんだ!コハルは力を使い果たしてしまった!」


折角闇の者を撃ち祓えたというのに、コハルは眼を閉じたまま。


「眼を開けてコハル!しっかりしてよ!」


友を亡くしたくない想いか、マリアは涙を零して呼び続け・・・・


「ん?!」


コハルの変化に気が付いた。


「すぴよ・・・すぴよ・・・」


「寝てる・・・だけ?」


・・・・すやぁ・・・


コハルは気絶した訳でも力尽きた訳でもなさそうだった。


((ポイッ))


思わず放り出して、眉間に怒りマークを浮かばせる。


「なんて・・・こっちゃ!」


自分も変身を解いて、呆れた顔を向けるマリア。


それでも・・・コハルをもう一度膝に抱いて。


「お疲れさんやったな、ウチの魔砲少女さん」


眼を開けない程の眠りに就いているコハルに笑い掛けたのだった。


はぁ。

コハルもやっと魔砲少女として認識されますね?


ブログにも各Gifが公開されてますので。

あまり代わり映えがないとは思いますが。



さぁ、あっさりチート魔砲でカタを付けたようですが。

次に待っているのは鬱な展開?!

アップダウンが多い本作。

母と娘の言い争いは魔法少女とても同じです。


次回 チェンジ!魔砲の少女 Act4

私の気持ちはあの子には伝わらないの?これが親子の葛藤なのね・・・・


ミハル「ルマ・・・あなたの心はきっとコハルちゃんにも伝わるから・・・ね?」

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