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魔鋼少女<マギメタガール>ミハル・Shining!  作者: さば・ノーブ
第2編 <魔鋼学園>
160/219

決闘!ゴットランド 第9話

冬ですね・・・・


雪降りましたか?


ミハルは雪でも元気ですよ!


挿絵(By みてみん)


自分とほぼ同い年に見える金髪の娘から聞かされた名。


時を司る魔法を持つ、ルナナイトの名を持つ少女。

蒼い瞳の少女は、瞳の色が父と同じだとコハルに告げた。



「フェアリアから来たんだねあなたも。

 私もなんだよ、お母さんの故郷がフェアリアだから・・・」


コハルではなく、ミハルではあるのだが。


「えっ?!そうなのか?

 確かに日の本人にしては顔立ちも瞳の色も変だとは思っていたが」


「変って・・・酷い言われ方に感じるぅ」


二人の間には、それまでとは違う空気が流れ始めていた。

闘い終えて、自らの立場を教えて来た少女に、コハルもミハルも一応に思ったのは。


「ねぇ、あなたの名前を教えてよ。

 私は・・・コハ・・・ミハルって言うんだよ?」


友達になろうとしたのか、自分から先に名乗り教えてしまった。

<ミハル>と名乗った瞬間だった。


突然金髪の子が掴みかかって来た。


「なんだって?!ミハルだとぉ?

 お前は何ミハルって言うんだよ、苗字は?」


突然の問いに面食らったコハルがうっかり・・・


「えっ?!えっ?シ、シマダ・・・ミハルだよ?」


本名をつい、バラしてしまった。


「シマダ・・・ミハル・・・だとぉ?

 お前みたいな女の子が・・・ミハルだったなんて?!」


手を離した子が、首を振り振り後退る。


「私の探しているのは<光と闇を抱く者>なんだ。

 お前みたいな少女じゃない筈だ・・・いくら剣戟が優れていても」


衝撃を受けたのか、金髪の子は愕然とコハルに言う。


「ちょっと?!どう言う事なのか説明してよね?

 どうして私がミハルじゃないって言うのよ、あなたは何者なのよ?」


ミハルを想ったコハルが訊いたのですが。


「今さっき言っただろ!ルナナイトだって。

 私はフェアリアのルナナイト、ルビナスお父さんの娘アクァ。

 魔女ロゼの魂を宿している筈なのよ、この身体の中に!」


意味の代わりに名乗り上げて来たのです。


「アクァ・・・さんって言うんだね。

 あなたはミハルという人を探しているのね?どうしてなのかを教えてよ!」


「お父さんやロゼッタお母さん、それにノエル叔母ちゃんから聞いたのよ!

 魔女を解放させるには、ミハルという<光と闇を抱く者>に頼りなさいって。

 それが・・・貴女みたいな子な訳が無いわよね?!」


少しだけでしたが、アクァと名のった娘がミハルを探していた訳が伺い知れました。

躰に秘めている魔女を呼び覚ます為に<光と闇を抱く者>を求めていること。

ミハルという日の本人を探し出す為に、わざわざフェアリアから来たのだというのも。


「そ、そうよね。貴女が単に同姓同名なだけなのよね。

 だって私が求めるのはルビナスお父さんと同年代の人だもの。

 いくら同じ名前だったとしても同一人物じゃないわよね。

 私の勘違い・・・いいえ、思い違いだった」


アクァは自己完結して頭を下げて来た。


「ごめんなさい、同じ名前を訊いたものだから取り乱してしまいました。

 あなたと同じ名前の方を探していたものだから・・・」


謝って来るアクァを観て、コハルもミハルもははぁんっと思いつきました。


アクァが間違うのも無理はないと。

もう一人、同じ名前を冠した女神が居たのを思い出していたから。


「ねぇアクァさん。もしかして大当たりだったかもだよ?」


「へっ?!大当たり??」


クエスチョンマークを付けた金髪のフェアリア人娘が黒髪のミハルに訊きました。


「それって?もしかして?」


「まぁ・・・ちょっとばかり違うんだけど。知っているんだよ探している人の事をね!」


答えたコハルも、憑代のミハルも知っているのです。

蒼ニャンコダマが嘗て人であった頃に<光と闇を抱く者>だったのを。


「知っているって・・・じゃぁ、会わせてくれない?」


アクァが勢いついて願って来たのを押しとどめると、ミハルが一言呟きました。


「会ったら驚くと思うんだけど。覚悟しておいてくれないかな?」


「覚悟・・・って?どんな覚悟をしろっていうの?」


蒼ニャンコダマに会わせても良いのだろうかとは思うのだが、魔法使いの娘にならば構わないと思ったようです。


「うん、まぁね。本人にも訊いてから会う事になるんだけど。

 その時まで待って欲しいんだよ」


「そうか・・・じれったいけど仕方ないな」


覚悟の意味を履き違えたのか、アクァは待てと言われて納得したようです。


「それじゃぁ・・・そうだな。

 リィーン人形はその時まで保留しておく事にするよ」


「えっ?!リィーン様のお人形をくれるの?」


今度はミハルが焦れる番だったようです。


「そう!私を剣戟で破ったのだから。オーナーへ貰えるように頼んであげる」


「ひゃっはぁーっ!お宝ゲットだぜぇ!」


憑代ミハルが飛び上がって喜んでますが・・・・


・・・いいんでしょうか?こんなオチで?






危険が去ったのでコハルが身体をミハルに返した後・・・


ダックマンの着ぐるみを手にしたアクァが、別れる前に再会を約束したミハルへ差し出して来ました。


「じゃぁ、ここ迄連絡してくれるかな?

 ここに書いた電話番号を介してしか連絡の取りようがないから」


アクァから受け取った名刺に書かれてあったのは。


「えっ?!ちょ、ちょっと?!これってフェアリア公使館じゃない?

 アクァさんはミリア公使直属の衛士扱いじゃないの?!」


表に書かれた身分は<フェアリア大使館嘱託衛士・アクァ・ルナナイト>と明記されてある。


自分と同じ年頃なのに、アクァはもう職に就いているのか?

しかもミリア公使の嘱託とはいえ公務員なのかと、二度びっくりしたのですが。


「これにはここのオーナーでありお父さんの上司であるラミル女史が、特別の計らいで送り込んでくれたんだよ」


「ほぇぇ~っ?!アクァさんってまるで諜報員みたいだねぇ?」


どう言って良いのかも分からず、ミハルは驚嘆の声を上げるしかなかったようです。


「兎に角、私はお父さんやお母さんの願いを叶えてあげたいんだ。

 本来なら<光と闇を抱く者>によって宿った魔女が目覚める筈だったのに、

 いつまで経っても起きないのは何故なのかを問わなきゃならないんだよ」


「なるほどねぇ・・・いい加減な処があるからなぁ伯母おばちゃんは」


ふむ・・・と、頷くミハルに、アクァは小首を傾げて訊き直します。


「オバちゃん?知ってる人はやはり年嵩なんだね?」


オバちゃんと聴いて、アクァは探しているのが未だに人だと思っているようです。


「そ!物凄い年嵩な伯母ちゃんだよ!」


ミハルもどうやら勘違いしているようですね。


「そっか・・・だよね。お父さん達と同世代なんだから」


アクァは何やら心配気な顔になってしまいました。

何故なら、両親たちが魔法を使えなくなってしまったからのようです。


「あなたが紹介してくれる人って・・・まだ魔法が使えるの?」


「えっ?!勿論使えるよ?」


問われたミハルは蒼ニャンが女神だとは言っていないのを忘れているようです。


「そう?!だったら是非とも会わせて欲しい。

 なんとしてもあなたの知ってるミハルさんに会えるように取計って!」


何も実情を知らないアクァが、真剣に頼んできて。


「うん、リィーン様人形がかかってるって言ったらきっと会うことを承諾すると思うよ!」


安請け合いするミハルでした。


「それじゃあ、連絡が来るのを待ってるからね」


アクァは軽く手を挙げて、アトラクションの方に歩き出します。


「うん!なるべく早く連絡するから、待っててね」


答えるミハルも、3人が待ってる観衆達の方に向かうのでした。


勝手に取計うミハル。

しかして女神蒼ニャンは承諾するでしょうか?


・・・ま。蒼ニャンだから・・・


次回 決闘!ゴットランド 第10話

こうしてテーマパークの闘いは終わったのですが・・・コハルは少々遊び足らないようですね?

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