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魔鋼少女<マギメタガール>ミハル・Shining!  作者: さば・ノーブ
第2編 <魔鋼学園>
146/219

ミハルの秘密?!第3話

そういえば。

ニャンコダマって女神の端くれだったよな?


って、ことで。

活躍(?)しますぅ!

ニャンコダマは考えた。


どうしてミハルとコハルが存在しているのかと。


<光を纏うミハル、闇の姫御子として位置づけられたコハル。


 二人の共通点とは何か?

 二人の間に秘められた宿命とはどのようなモノなのか? >



・・・と。



その事実を知り得るのは・・・誰なのかと。

一番真実を知る者・・・隠しているのは間違いなく・・・


「「良い写真を見せて貰ってなんだけど。

  隠した封筒を見せなさいよマモル。

  それと・・・ルマにも訊きたい事がある!」」


この際、はっきりしておかねばならない。

ニャンコダマとしては、コソコソ隠れて見ているのも時間の浪費に思えたのか?

それともリーンの写真を見て、考えを改めたのか。

姪っ子ミハルに気を配るのも辞めてしまったのだろうか。


「「姪っ子に知られたくない事実が記されてあるの?

  それとも誰かに口止めされているのかしら?」」


ズバリと二人に言い切った。


「「だったら、この理の女神だけに見せれば良いじゃない?」」


蒼いニャンコダマがミハルを産んだ両親に向けて、開示するように求めるのだった。


「・・・ミハル姉。もしかして勘違いしてない?」


キョトンとしたマモルが応える。


「ミハル義理姉ねぇ・・・この封筒に入ってるお手紙を読みたいの?」


アルバムに挟み込まれた封筒を取り出したルマが、便箋を摘まみ出して机に広げる。


「「んにゃっ?!」」


拒まれるかと思っていたニャンコダマの前に、ルマが拡げて説明するには。


「これはミハルが産まれた日に、同じ病院に居られたルゥって方から頂いたのよ」


拡げられた便箋にはフェアリア語で、出産の祝いが短い文でしたためられている。


「何も疚しい事なんてないんだから。

 唯記念にミハルの写真と一緒に仕舞ってあっただけよ?」


白い便箋に書かれてある文章からみても、ルマが嘘を吐いている様には思えない。


「ほら、ミハルもご覧。生まれたての赤ちゃんだった頃だよ」


封筒が挟まれていたページには、ルマに抱かれた赤ちゃんが写っている。

他にもミユキに抱かれているモノや、マコトに抱かれて泣く写真・・・思い出と記念に撮られた物が並んでいた。


「いいよもう・・・何度か観た事があるもん」


興味も無いのか、ミハルがそっぽを向いてしまう。


「可愛いのに・・・釣れないねぇ」


「ほらほら。これなんて涎を垂らして寝てるんだよなぁ」


二人から揶揄われたミハルが、居心地が悪くなったのか。


「もう良いって!勝手に懐かしんでたらっ!」


ツン状態になると、サッサとリビングから退散してしまった。



・・・・・・


「行ったよ、ミハル姉」


ミハルを見送ったマモルが知らせる。


「どう?何か仕掛けがあるんじゃないの、その便箋に?」


蒼毛玉がじっと便箋を見詰めたまま動かないのを見て、二人が訊いて来た。


「ルゥって男性。ずっと気になってたのよ?

 どうしてこんな手紙を手渡したんだろうって」


便箋に眼を落としたまま、身じろぎもしないニャンコダマへ訊ねる。

文面には祝いの言葉しか書かれてはいない。

だが、不自然な空白が所々につけてあった。


「もしかしたら何かの暗号かとも思って調べたけど。

 何も判明しなかったんだよなぁ、親爺にも見せたんだけど・・・」


ニャンコダマはそれでも動かない。

まるで何かに憑りつかれたとでも言わんばかりに。


「あの?ミハル義理姉ねぇ?」


動きを見せないニャンコダマに、焦れたルマが話しかけると。


「「少し黙ってなさいルマ!」」


叱られた。

眉間に皺を寄せたニャンコダマに。


その表情から、二人が推し量る。


「もしかして・・・ミハルに悪い事が?!」


「もしかしたら、恨まれているとか?」


表情を推し量り、尋常ではないかもとマイナス思考になってしまう。


「「あのねぇ、マイナス思考にも程があるわよ?」」


流石に黙っていられなくなったのか、ニャンコダマが呆れて応えた。


「「どうやら魔法ではないけど、特殊な魔力で秘められているみたい。

  女神の私でも朧げにしか見えない程の・・・ね?」」


便箋から離れたニャンコダマが、二人に断りを入れて来る。


「なんだぁ、ミハル義理姉が難しい顔をしてるから、てっきり悪い事が書かれてあるのかと思っちゃったわ」


貯めていた息を吐いて、ルマが胸を撫で降ろす。


「「ミハルに対して悪いことなんか書かれてはいない筈。

  悪意のある文面ではないと、女神が保証してあげるわよ」」


ニャンコダマがそう言い切ったから、ルマの心配は解消された。

だが、姉を良く知る弟は違った。


ー ミハル姉は<ミハルに対して>と、言い切っていた。

  悪意のない文章だとも。

  だけど、きっと何かを知らせているんだ<読めた者>へと・・・


つまり、女神みはるあねは書かれてある物を知ったのだ・・・と。

何も告げられなくても、弟には隠しようがなかったようだ。


「じゃぁ、これはこのままにしておくね?」


気が付かないルマは、便箋を封筒に入れて元のページに挟み込んだ。


「「一つだけ。あなた達に言っておくわ。

  これから起きる闇との闘いに、あの子を無理やり引き摺りださないで欲しいの。

  闇に感化されないように気を付けて貰いたいのよ」」


ポツリとニャンコダマが頼んで来た。


「「姪っ子ちゃんを危険に晒さないで貰いたいの。

  せめて、お母さんの元に居る間だけでも・・・」」


親孝行からの発言とは思えない。

女神が諭している理由を、二人は理解できるだろうか?


「そうよねぇ、ミハルはまだ中学生なんだから」


頷いたルマと、何かを思案しているマモル。

二人がそれ以上何かを言う前に、ニャンコダマの口が開いた。


「「それとあなた達にはもう一つおまけよ!

  二人目を創る気はないの?姪っ子一人じゃ物足らないわ!

  今からでも遅くはないわよ?!」」


「・・・は?!×2」


もう一人は子を創れと勧めて、理の女神がケムにまいた。






部屋に戻ると見せて、階段脇でこっそり聴いていた。

二人が伯母と3人で話そうとしていると感じ取っていたから。


ー アタシに聞かれたらヤバイと思ったに違いないんだから!


伯母にしてミハル在りということか。

勘が冴えたミハルは、ツン状態を装っていただけだった。


3人が言うには、ニャンコダマが盗って来いと言っていた封筒に入っていたのは出産祝いだという。

しかし、ニャンコダマが何かを隠しているような気がして仕方がなかった。


ー 伯母ちゃんでも正確には読めないのかな?

  どんな秘密があるのかな?アタシには読む事が出来ないのかな?


興味を惹かれてしまった。

そこに何が書かれてあるのか。どんな秘密があると言うのか?


一旦気になったらもう止めれない。

手に届く場所にある秘密を、目にしないなんて出来っこないのだから。


「先ず伯母ちゃんに問い質すべきか。それとも先にアタシにも読めるかを調べるべきか?」


女神にも読めないのなら、自分の能力ちからでは読めないかもしれないと考えて。


「うん!先に目を通してからにしよう」


女神には内緒で見て観ることに決めた。


「でも、この宝珠に伯母ちゃんは宿っているんだから。

 留守の瞬間を捉えなくっちゃ・・・そうだ!」


悪賢いミハルは、女神誘引作戦を思いついたようだ。

作戦を思いついたミハルは、両親がアルバムをどこに仕舞うかを確認しようとして手を打つ事にした。


「あのさぁ、二人共。

 大掃除やらないで良いの?リビングで寛ぐのは良いけどさぁ?」


カマをかけてみた。

片付ける場所を把握する為に・・・だ。

不意にミハルが現れて掃除を促された二人は、見事に動揺して・・・


「あ・・・あはははっ?!そ、そうだったねぇ?」


「おほほほほっ?!<お姉ちゃん>に言われちゃったわねぇ?!」


何がそんなに可笑しいのか?二人が<赤い顔>で片付けにかかった。


「「姪っ子ちゃん・・・所謂いわゆるナイスフォローって奴?」」


ニャンコダマが二人をケムに巻いた直後だったのも影響したようだ。

このタイミングでミハルが出て来た事に、ニャンコダマが気付いているとも知らず。


「なにがよ、伯母ちゃん?

 それより明日、ミユキお祖母ちゃんの処に行くからね?」


「「むぅ?!道場にでしょ?」」


ミハルの作戦が始まった。対するニャンコダマは応じるのみ。


「そ。その後だけどぉ、たまには甘いお菓子を食べたいっておねだりするから」


「「むっ?!聴き捨てならないわね?私にも食べさせてくれるのかしら?」」


食い物で釣る作戦に出たか?!


「え?!伯母ちゃんは女神様なんだから、食べなくても良いんじゃないの?」


「「・・・いや、食べたい。食べさせてください」」


なにっ?!見事に釣れたのか?


「そう?!じゃあ、伯母ちゃんにも手伝って貰うからね。

 道場の大掃除って奴を・・・勿論交換条件だから」


「「にゃっ?!にゃんっとぉっ?!

  女神に働かせる気なの?!なんという姪っ子なのっ?!」」


おお・・・牽いてる惹いてる・・・一本釣りだ。


「嫌なら・・・食べなくったって良いよね?

 アタシが美味しく戴いてるのを宝珠の中から指を咥えて観てなさい!」


「「そっ、損なぁ?!なんという女神使いの荒い娘っ子なのよぉ?!」」


釣り上げられたようです・・・


「交渉成立だよね、女神ニャンコダマ!明日はきっちり働いて貰うわ!」


「「お菓子の為・・・耐えがたきを耐え忍び難きを忍び。約束は守りなさいよ?」」


・・・食い気に負けたのか?!ニャンコダマよ?


言い合っている内に、ルマがアルバムを戸棚に仕舞い込むのを横目で確認した。


ー よし・・・明日!


しめしめと細く笑むミハルに、ニャンコダマはブツブツとまだ文句を溢して見せていた。


ニャンコダマとミハルの騙し合い。

頂上決戦の行方は如何に?


明日が楽しみな・・・伯母と姪。


はた迷惑なのは、ミユキお祖母ちゃん?!



何が秘められてあるのか?

ルゥという物からの手紙に?


その秘密を解くには・・・


ミハル対ニャンコダマの騙しあいが・・・

これはもしかして?!頂上決戦なのでは?


な・・・訳無いか。


次回 ミハルの秘密?!第4話

おとぼけにもほどがあるっ!ケシカラ~んっ!

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― 新着の感想 ―
[一言] む? またも不穏な予感が……? 確かに、そろそろ弟や妹ができてもよかろう(笑) 食べ物につられるとは、扱いやすいものじゃ( -д-) にゃんこだまでも食事はできるのだな?
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