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開拓:里はドタバタでした!

出だしはサテラさん、後はドタバタです!!

次話投稿は一週間以内です!

 私とミリエラ、エルフを救った得体の知れない魔物達は、無償で私達を救っただけでなく、あまつさえ里の復興にまで手を貸し始めた。


 その魔物達のリーダーである、「ユガ」は私達が泉で遭遇したあのスライムであるという。オークのリーダーを倒した時の姿形はまごう事なきスライムだったのだけれど、信じたくないけど今は人の姿を形取っている。


 本人曰く、曲のお礼に私たちに手を貸したと言っているが、それをそうですかと信用できるはずがない。エルフ達は精霊達が「悪い者じゃない」と言っていると信用しているけれど、それはつまり「良い者でもない」という事なんじゃないかと私は思った。


 曲のお礼だけで命を散らしかねない戦闘をするだろうか?他部族に無償で奉仕するだろうか?

 この魔物の価値観なんて私は知らないが、人間であっても無償で命をかけたりなんてしない。つまり、この魔物は何かを企んでいるのではないかと勘繰ってしまう。


 特に私は冒険者であり、そういった人の害意には敏感になっている。

 私をパーティーに誘う連中は皆腹に一物持っていた。何がいいのか私の体に下心を持つもの、私の能力にあやかろうとしている者、中には私を無理矢理に自分の領地へと引き込み妾にしようとした貴族もいた。


 冒険者となった私を救ったのはその観察眼と判断である。ソロで冒険者をしているのにはそういった理由がある。純粋に共に冒険をする為にパーティーを組みたいと言ってくる連中はいなかった・・・いや、一部の圧力から言い出せない、と言った方がいい。


 まぁ、そんなこんなで私は疑り深くなってしまったのだけれど、そんな私であってもこの魔物の真意が「わからない」。


 別にこの魔物は悪だ!と決めつけているわけでなく、どういった真意を隠し持っているのかが推し量れない。

 目や仕草を見ていると、害意を持っている訳ではなさそうで、こちらに対して好印象を向けていることもわかる。

 だからこそ「わからない」のだ。


 そして、そんな目の前の魔物から紡がれた言葉は。


「同盟を組みたい」

「この森以外の場所へ行きたい」


 目の前で座っている魔物であり恩人であるその者の望みに私は驚いた。言葉が出なかった。

 この魔物の目は純粋に知識を求めているのだとわかった。自分には強大な力がある。しかし、話の流れからこの魔物は・・・彼は、自分がどれだけの力を有しているのかも分かっていない。


 彼は、配下を動かすだけの力・・・守るための技術を知りたい。そして、他者を助けるのになんの躊躇いもない。


 ここまで借りを作ったのだから、一方的に要求しても何ら問題はない。こちらはそれを突っ撥ねるだけの力がないのだから、無茶な要求であっても飲まざるを得ないのだから。

 それでも彼は、お互いの利になるように考えを巡らせ、共に共存しようと言った。それも、こちらの意を汲んでの妥協案も出した。


 私には彼が、人間としか見えなくなってしまった。

 そして・・・私が目指すべきだった人間の像でもあった。


 強者は弱者の為にあれ。

 彼は自分の力を配下を守るために使い、そして今度はエルフを守る為に共存しようと言っている。

 そう・・・とんでもないお人好しなのだ。


 私は弱者と言うモノがわからず旅をし、此処にいるというのに・・・。

 まさか、彼にわからされるなんて・・・ね。


 一度大きく深呼吸をする。

 目の前に座る彼に対する考えを一新する。彼を一人の純粋な人間として扱うことに決めた。





 ・・・どうだ?

 この提案なら、不審に思われないだろう。


 何の本だったかは忘れたが、一方的な取引や契約は長く続かない。そればかりか、大きなわだかまりが残ってしまう可能性がある。

 なら、どちらも得をする関係を築く必要がある。


 ミリエラから聞いた話によるとエルフはかなり手先が器用だそうだ。それを魔法と併用すればヨウキが着ているような葉っぱの服だけでなく、皮・革や鉄等の素材さえあればそれに見合ったモノが作れるそうだ。衣服だけでなく、武具や、日用品などの作成もある程度は出来るらしい。


 そして、この会話の途中出てきたのがなんと「ドワーフ」!! 彼らは武具の作成に秀でていて、彼らが作る武具は他の部族が作る武具よりも質が非常に高いらしい。会ってみたい候補に入れておこう。


 まぁ、そんなわけでエルフ達は手先を活かした品を交換する。


 対してこちらは、食料や素材を提供する。

 エルフ達はあまり争いを好まないが、森に入って食料や素材を採るとなるとやはり魔物との戦闘は避けて通れぬ道である。

 魔物と遭遇してしまったエルフは、最低限交戦した後、直ぐに撤退するという。その最中に魔物を倒せたのなら、素材と肉を得るという感じらしい。

 基本的には木の実や魚などを中心に食をとっているそうだ。イメージでは肉をあんまり好まないイメージだったが、そんなことはないらしい。


 俺達が森に食料や素材を取りに行くことで、魔物の数も減少し、エルフ達の益にもなるわけだ。

 そして今回の様な魔物の襲来があったとしても、直ぐに俺達とエルフで連携が取れ、迅速な対処にあたる事ができる。


 そして第二案、これは正直出来ないだろうと踏んでいる。

 理由としてはこの姿なのだが・・・どこからどう見ても人には見えないしなぁ。尻尾生えてるし、隠そうにもこのサイズだと無理だろうし・・・。


 あぁ、それよりも人族の国に魔物・・・魔族が入ることなんてまず無理なんじゃないかなぁ。

 それにお金を貸せ、案内人をしろだなんて、何様だと言うんだ。


 でだ・・・今現在、俺は自室に戻っている。

 ハルウ枕を頭に、モミジ布団をお腹にかけている・・・重い。


 配下達は現在筋肉エルフ・・・もといアレデュルクさんの元に、森で取って来た素材を渡しに行っている。

 色々な魔物の素材から、食料に至るまでかなりの量が手に入っている。


 このまま順調に事が進めば良いんだけどなぁ・・・。

 配下達は俺を慕って付いてきてくれるし、異世界で必ず会いたい候補一位のエルフが居るし、この森で一生を過ごすのも全然悪くない。悪くないんだけど・・・折角の異世界なんだし冒険とかもしてみたいよねぇ。


 まぁ、このまま何事も起こらなければそれはそれで俺としては良いんだけどな。


 そう言って、モミジ布団をワシャワシャと撫で繰り回してこれから取り敢えずはどうしようかと考えているときにそれは起こった。


 モミジとハルウが急に頭をもたげ、部屋の入り口をじっと見つめ始めた。


「ん? どうしたんだ?」

「何か来ますよ、ますたー」

「エルフの臭いがする・・・慌ててる?」


 どうやらエルフが俺の部屋に来ているようなんだけど・・・慌ててる?

 また何かしらの魔物が里へと迫っているのかと考えたけど、そこまで接近されているのであればソウカイやユキ辺りが俺に即座に報告に来るし、オレの直感やらハルウの勘やらが働くはずである。


「他の魔物の気配がするか?」

「うぅん。何も感じないよ、いつも通りだよ、ますたー」

「同じく、何も感じない。至っていつも通りだ、マスター」


 聞いてみても、魔物が襲ってくる気配はない。いつも通りとだけ俺に返ってきた。

 ハルウとモミジがそう言うのなら信用できるんだけど・・・なんだろうか直感ではないけど、妙な胸騒ぎがする。


 そうしていると、入り口の扉が叩かれる。


「ユガ様! ユガ様は居られますでしょうか!!」


 やはり、何事かあったのだろう物凄い慌てた様子で、扉の向こうからは荒い息遣いが聞いてとれる。


 名残惜しいが、天然モミジ布団セットから身をお越し、 入り口へ行き、ドアを開ける。


「ユガ様! あぁ良かった!」

「どうしました? 何か起きたんですか?」

「えぇっと・・・はい」


 ドアを開けてそこにいたのは、名前は知らないがこの里を守護している衛兵の一人で、アレデュルクさんの傍に控えていたエルフだった。


 何かが起きたのは間違いなく、それも表情から察するに面倒事だと思うんだけど、何やら言葉に詰まっていて目を泳がすだけで何も喋らない。


「魔物がまた襲ってきましたか?」

「いえいえ!?その様なことは御座いません・・・ただ・・・」

「ただ?」

「・・・コクヨウ様とショウゲツ様が・・・広場でお戯れを・・・」

「よぅしわかった。直ぐに行きます」


 申し訳なさそうに、俯きながら溢されたエルフの言葉に、即答で返事を返す。

 後ろで興味深そうにしながら、話の内容を聞いていたハルウとモミジに直ぐに里の広場に急行するように告げる。


 うん。確かに「いつも通り」である。

 ハルウとモミジはコクヨウとショウゲツが喧嘩し始めたのは知っていたが、いつもの事と放っていたんだ。嘘はついていない・・・うん。


 エルフ達に怖がられないように人型になって、現場に向かわせたハルウとモミジは回りの被害を押さえる役目ともう一つ・・・重大な役目を言い聞かせている。・・・誰一人として逃がすなと。






 ここからは僕、コトヒラが事の顛末を語り継ぐ事に致します。


 僕とショウゲツリーダー、シロタエ、以下数名の鬼達で東部の森へと趣いていた。

 我らが主人からたまわった命令は、「可能な限りの食材、もしくは魔物の素材の採取」であったわけなのです。




 東部の森は、西部の森とあまり変わった所はなく、出現する魔物も大蟷螂ジャイントマンティス人喰植物マンイーター等が主なところかな。


 唯、魔物の出現頻度は西部よりも多く、我が主人様の言った通りだったんだ!!

 主人様は「西部は俺らが乱獲したからなぁ・・・東部は多分敵が多いだろうし掃除してきて」と僕らに言い渡していた・・・僕はシロタエねえみたいに頭はよくないし、ショウゲツリーダーみたいに統率とかできないし。


 主人様は戦闘も知略も完璧な、僕らにとっては憧れの象徴であって、下の者達からは天上の存在として見られている。

 ・・・でも、そういえば前に僕が主人の部屋を訪ねた時、壁に頭を打ち付けながら「チュウニ?だーー!!」って叫んでたんだけど・・・うん!きっと、何かの訓練だったに違いない!!


 東部の森に到着した僕達が探索を初めて直ぐに大蟷螂の群れを発見した。

 僕、ショウゲツリーダー、シロタエねえは自分たちの力がどこまで変化したのかを探る為、僕らは大蟷螂を分散させ、一対一に持ち込み戦闘を開始した。


 ショウゲツリーダーは長身から繰り出す、素手での格闘で大蟷螂を圧倒している。本気で殺す気なら一瞬にしてくびり殺す事が出来るのだろうけど、今は自分の力を試すために簡単には殺さないようにしている。


 大蟷螂の振り下ろす鎌を素手で弾き飛ばし、或いはかわし、戦いながら周りの状況を把握するかの様に相手から視線を外し、しきりに何もない森の方を伺っている・・・部下を統率するリーダーとしての状況判断能力の確認なんだろう。


 そうしていると、突然リーダーの顔から微笑が消えた。

 体を赤いオーラが包み込み、細い目が僅かに見開かれる。


 その瞬間、その場にいたはずリーダーの体は消え失せ、後に残ったのは体をベコベコにへこませた大蟷螂の残骸だけだった。

 リーダーはいつの間にか大蟷螂の背後へと立っていて、その拳をプラプラと振っている。


 顔にはいつもの微笑が浮かんでいるが、その細い目は未だに開かれていて、ちょっと怖い・・・。


「これなら、主人のお力になれるだろう・・・」


 次にシロタエ姉。

 シロタエ姉は、リーダーの様に肉弾戦を得意とはしていないが、大蟷螂の攻撃をなし、躱している。その様はまるで踊っているかのようで、シロタエ姉の髪の毛は大蟷螂に触れることなく振り乱れている。


 すると、舞うのは飽きたと言わんばかりに、後ろへとバックステップで下がる。

 すると、リーダーの様に赤いオーラを体に纏い、それを掌へと集約させる。


「発掌」


 大蟷螂が振り下ろした鎌をするりと避け、肉薄したシロタエ姉は掌をそっと大蟷螂に触れさせる。

 すると、大蟷螂の背部がり上がり、耳障りな絶叫と共に背部から臓物を撒き散らし絶命する。


「優雅にされど激しく、それが私の流儀」


 そしてお次に僕!!

 うーん、実際戦ってみて思ったのは・・・遅い? 昔はもっと鎌の動きは俊敏で、その一振りは脅威であったのに今となっては全く早く感じない。


 少し体を傾けるだけで避けれるし、すこし拳を叩き込んだだけでその部分は砕けてしまう。

 うーん、それにしても僕のこれ・・・どうやって使うんだろう? 僕が目覚めた時には腰に付いていたこの

 短剣。


 使い方は・・・ッ!?


 頭の中に痛みが走ったと思ったら、短剣の使い方が何となく浮かび上がってくる。

 まずは短剣を抜いて・・・体の中身から何かがこみ上げてくる感覚を感じて、おぉ!! リーダーやシロタエ姉みたいに赤いオーラが出た!


 そのオーラを短剣に集めて・・・


「妖陣・衝波!!」


 短剣を地面に突き立てる。

 すると、そこから大蟷螂に向かって何かが襲い掛かる。それが通り抜けた時には大蟷螂の体は爆ぜて失くなっていた。

 ・・・なんとまぁ、すごい。




 と、ここまでは良かったんだけど、ここからなんだよねぇ。

 その魔物達の素材は取れなかったけど、それからは手加減して獲物の素材を傷つけないように取って、里へと帰った。


 すると、コクヨウさん達がいたわけで。


 僕達の獲物を見るなり、ボソッと一言「少ないな・・・フッ」って言われた・・・。

 それを耳にした、リーダーもボソッと一言「質が悪いな・・・ハァ」って言った・・・。


 そこからはこれでございます!!

 あれよあれよと言わぬ内に、取っ組み合いの掴み合い!


 流石犬神のリーダーさんと僕らのリーダー、二人共一歩も引けを取らない攻防戦を繰り広げている。


 僕らの他にも観客がいて、鬼と浪武犬、相手の幹部の人達と、フゲン兄も含めたこちらの幹部達が「負けるな、勝つんだリーダー!!」と煽りに煽っている。

 それに当てられたリーダーの二人組は負けられないとお互い本気で戦っている。


 そうしていると、エルフ達も集まり始めて・・・あれは、ミリエラさんだったかな? がオロオロとしている。

 これは止めたほうがいいのかなぁ?


 あ、リーダーの一撃と相手のリーダーの一撃が入った!! すごい!!


「主人様に尻尾を振って媚を売る犬っころに俺達が負けるはずなどないだろうに」

「主君の慈悲深さに付け込んだ、体だけの子鬼に負けるわけないな」


「「・・・・・・・・・ぶっ潰す!!」」


 リーダーが赤いオーラを纏い始め、コクヨウさんは腰を据え刀の柄に手を掛ける。

 二人の目は静かに閉じられ、一瞬その場に静寂が訪れる。


 葉の擦れる音、風が通り抜ける音の中、精霊が悪戯いたずらで一枚の葉を落とす。ヒラヒラと舞うそれを全員が注目する。


 風に揺られ、ゆっくりと落ちていくそれが地面に触れる。


 その瞬間に二人の目は見開かれ、広場から爆発にも似た音が周囲に襲い掛かる。


 音とともに広がった白煙は広場を支配し、誰もがその決着を見ることができずにいた。

 誰もが唾を飲み込み、白煙が晴れるのを待つ。やがて、白煙は地へと落ち、ゆっくりとだが二人の姿を映し出す。

 ・・・いや、三人の姿を映し出す。


「なぁにしてるのかなぁ?」


 その場にいた全員の体が凍りついた。

 ゆっくりとした声、されど殺意が篭った声。あぁ、これは・・・主人様だぁ・・・。


 白煙が晴れ、三人の姿が衆目にさらされると、驚きと恐怖に全員の顔が染め上げられる。

 両者リーダーは既に落ちており、顔面を鷲掴みにされ、広場に力なく体を晒している。


「言ったよなぁ、エルフの人達に迷惑かけないでって。言ったよなぁ、喧嘩しないようにって。言ったよなぁ、なぁ?」


 全員が恐怖に絶叫をあげるが、体は動かない・・・いや、動けない。

 四方を囲っている、ハルウ様達が「逃げるなよ」と威圧しているから。・・・あ、ちびりそう。


「お前達はなんで同調しているのかなぁ? 俺にはわからないなぁ・・・?」

「しゅ、主人!! お、俺は何も」

「・・・んー?」

「俺が悪かったです。ごめんなさい!!」


 にっこりと笑いかける主人に全幹部が土下座姿勢へと移行する。

 あ、因みに他は気絶しています。


「ごめんなのぉ、主人様ぁ、ゆるしてぇ」

「しゅ、主君、わ、私も止めることができず申し訳ない・・・」

「ご、ごめ、ごめんなさい」

「主君、一番老齢の儂が止めれなかったこと、ふ、深くお詫び申し上げます」


 これにはエルフ達も絶句している。

 しょうがないよね、だって主君が本気で切れてるんだもん。恥や外聞なんて捨ててしまったほうがいいよね!!


「主君・・・リーダーの顔が・・・土気色に」

「主人、リーダーが泡吹いちゃってるよ?」


 主人様は鷲掴みにしていた手を離し、ニコニコ笑いながらこちらへと向かってくる。

 一歩一歩踏み出される度に全員が小さくなっている。死んだふりしようかな?


「全員バツとして、撫でてあげない。夜飯抜き。壊した広場の修繕が終わるまで帰らないように、全員でエルフの人達に謝ってきなさい」

「主人それはあんまr」

「んー?」

「承知致しました!!」

「よろしい」


 そう告げると、主君はハルウ様達を引き連れて、戻って行った。


 その後、広場の修繕を急ピッチで行い。気絶から復帰した鬼と浪武犬は全エルフに謝りに行って、それが終わってから全員で主人様に泣きつく強硬手段に出てこの事態は収まりました・・・。






「はぁ、まったく」

「フフ、あなたも甘いわね。でもそこが好きよ」

「褒められてるのかなぁ?」

「褒めてるわよ」


 結局、配下達に泣きつかれてしまった俺は許してあげることにした。予想以上に疲れてしまって、ディーレの膝枕を堪能しながら自室で一息ついている。最高である。


「あいつらなんであんなに仲が悪いかなぁ?」

「それは勿論、貴方が好きだからに決まってるじゃない」

「・・・な、なんだか恥ずかしいな」

「フフフ。そうかしら」


 ディーレさんとイチャイチャしていると、部屋の入り口で丸まっていたユキが羨ましそうにこちらを見ている。

 それをナデナデしようと、触手を出そうと思ったけど、そういえばもうスライムじゃなかったんだと少し、ほんの少し残念に思ってしまう。

 それでも、ここを離れる気はないけどね。


 それにしても、あの二人ってかなり強くなってたはずなんだけどなぁ?

 俺が危ないと思って、飛び込んだ時にはもう二人共目の前にいたし、んでアイアンクローかましたんだが・・・。


 そういえば、自分のステータスを確認することをすっかり忘れていた。

 配下達に自分の力量をしっかり把握するように言っておいたのに俺がこれじゃな。


 そう思ってステータスを確認しようとすると、扉が軽くノックされる。

 少し前から、ユキが誰か来ると言っていたので気づいてはいた。また面倒事かとも思ったけど、そこまで急いでいるようでもなかったし、ちょっとした用事なんだろうと思っている。


 膝枕から起き上がり、ディーレさんが俺の中に入ったのを確認してから扉を開ける。

 そこにはエルフの族長さんとミリエラ、サテリフィトさんが並んでいた。


「先程は配下達がとんだ失礼を働いてしまい申し訳ございません・・・許していただけると・・・」

「いえいえ、若い者はあれだけ元気なほうがよろしいものですよ。修繕もしてくださり、前よりも良い状態にしていただけたのですから、私達が感謝したい方なのですから」

「・・・お心使い感謝します」

「ハハハ、敬語はおやめになってください。ミリエラと同じように接してくれて構わないのですよ。そんなに畏まられては、こちらも少々やりづらくてな」

「そう・・・かな?」

「うむ、そちらのほうがいい」


 たわいもない話をして、お互い笑い合うと。

 エルフの族長さんは話を本題へと切り替えた。


「今朝方、サテラ様とミリエラに『同盟が組みたい』『人里へと行きたい』と話されたとお伺いしました。それについて、今から里の皆と話をすることになったのです。それで、直々に里の皆にユガ様と交流させたいと思いましてな・・・如何かな?」

「成る程、わかった」


 エルフの族長さんは良かったと笑いながら、ついてくるように俺に告げる。


 ハルウとナーヴィ、モミジは配下の監視をさせていて、歩いていこうかと扉を潜る。すると、ユキが体を摺り寄せてジッとこちらを見つめるので、何かと尋ねると、「乗って欲しい」って言われてしまった。


 何となく、ユキに乗るのは気が引けたのだけど、そうしていると悲しそうに俯いたので、慌てて飛び乗った。


 道中ミリエラさんと今朝の騒動について話していると、ショウゲツとコクヨウの怪我を癒してくれていたそうで、ありがとうと伝えるとニコッと笑ってくれた。かわいい。


 おっと、危ない。またステータスを確認するのを忘れるところだった。

 頭の中でステータス表示と念じる。

 すると・・・




 魔法粘液生物:[並列]:龍狐(新種)(LV1)


 称号

 覇王LV5:全能力+100

 聖水之絶技ウォーラテンペスト

 最上位精霊之加護ディーレ・プロテクション

 魔導を歩みし者LV5:MP、MGI+200

 紫炎の徒

 可能性の獣

 破掟深淵見つる夢

 ■■■■ 


 契約精霊

 水の守護精霊:ディーレ 


 HP:1190

 MP:1720

 STR:1550

 VIT:1312

 AGL:970

 MGI:1550

 LUC:?


 位階:B


 LV上限:?


 ・・・・・・・・・は?


「はあああぁぁぁ!?」


 俺の絶叫が森中へと木霊した。


次話、新展開の幕開け!! 予定でございマス・・・。

こ、乞うご期待です!!


何か変なところ、見にくい、誤字だ!などがあればどしどし教えて頂けると嬉しいです。

(言い換えでこういうのがありますよなどが合ったら教えてください。例:取得→習得、思いやる→慮る、聞こえる→耳に届くなど)


感想や活動報告の方にコメント頂けると私の気力になり、筆が踊りますので気軽にどうぞ!!


※活動報告がどうやったら見れるのかわからなかったと読者様から聞き及びました。

方法は一番上にある?「作者:砂漠谷」の名前を押していただくと、私は左上に出てきました。


わからないことがございましたら、どんな些細なことでも構いませんので質問送ってください!!

皆様が快適に読んで下さるよう誠心誠意努力します!

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