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魔災:龍皇と魔王の邂逅でした!

お待たせしてしまい申し訳ございません。

お仕事の方あとちょっと・・・あとちょっとで落ち着きます。


多くのブックマークと評価ありがとうございます!!


龍族の巨城そこはまるで・・・。

 side ユガ


「ラピュ〇は本当にあったんだ!」

『何を言っているの? たぶん、凄くくだらないことだと思うのだけど』


 肩に乗ったディーレから冷ややかな視線を送られながら辛辣なお言葉と共に疑問が返ってくる。しかし、そんな突っ込みを意にも返さない程俺の心が高ぶってしまっているのは仕方のないことだと思う。異世界転生と言えばチートは勿論のことだが、前世になかった街並みや文化、非現実的な光景を目の当たりにして感動するのも醍醐味の一つだろう。


 そして、今俺の目の前には白亜の巨大城が聳え立っているのである。デザイン自体は王国の様に装飾に凝ったものでもなく、帝国の様に攻撃的なそれでもなく、無骨ではあるモノのその佇まいの荘厳さたるや言葉では言い表せない程に壮観である。

 だが、この巨大城の見所はその見てくれだけではなく、この城を際立たせているたった一つの要因が俺の心を高ぶらせている要因である。


 その要因はこの城が建っている場所にある。雲を越えた遥か天空に浮遊するいくつもの大陸・・・その頂点にある一際大きな大陸の上にこの城は築かれているのだ。

 俺達の領土も確かに浮遊する大陸ではあるのだが如何せん亀であり、城ではなくまだ『里』というレベルである。

 しかし、この場所は完全に天空に浮かぶ不可侵の巨大城・・・まんまラピュ〇である。これに興奮せずしていられようか?


「タイタニアの方もこんな感じにできるかな?」

『できるわよ。龍にできて精霊にできないなんてことはないわ。けれど、まだあの子達自身力を扱え切れていないことも考えればそうね・・・後50年すればできるわよ』

「おぉう・・・結構かかるんだな」

『たった50年じゃない?』

「精霊と俺達の時間の感覚が違い過ぎるなぁ・・・」

「・・・・・・・・・」


 ディーレさんとそんな他愛もない会話を交わしていると・・・横で俺をギロリと睨み付ける存在が一名いるわけなのです。明らかに敵意と言っていいその視線を投げかける存在は苛立たし気に尻尾を打ち付けながら、空に浮かぶ天空城を楽しむ傍らでそんな物騒な視線を投げかけるのはハイネさん・・・ではなく見ず知らずの若い龍族である。


 実は俺が今外にいるのは、この殺意のこもったまなざしから少しでも意識を逸らそうと・・・所為、現実逃避しようとしたことが原因である。まぁ、そのせいで面倒ごとが増えたからかより一層この龍族から浴びせられる視線が険しいものになってしまったのだけど、今は努めて無視することにする。


 さて、今現状どうなっているのかの説明をするとしよう。


 俺達は龍の秘境・・・天空という大海に浮かぶ大陸に無事到達することができた。で、そのまま龍族を束ねる『龍王』と呼ばれる龍と会って事情を説明し穏便に協力関係を築き上げることに成功、来たるべく日に備え吸血鬼の魔王『ヴェズモンド』を打倒すべく固く握手を交わす。


 ・・・・・・・・・何て虫のいい話があるわけがない。俺の今までの異世界ライフを見返してそんな順風満帆に事が運んだことはあるだろうか? ない・・・断じてない!!




 最初に出会ったのが恐らくハイネの知人である『オーグァ』と呼ばれる龍族であり、まだ話の通じる人物であったお陰で龍族と交渉するという選択肢ができたが・・・もしも、ハイネを知らない別の龍族だと思うとぞっとする。

 ・・・魔王である俺であればいざ知らず、まさか同じ龍族であるオーグァやハイネを巻き込む形で特大ブレスをぶっ放してくるとは思わなかった。もしもあの時俺が気付かなかったら、一歩でも送れていれば間違いなく塵芥になっていただろう。


 そして現れた敵意をむき出しにした龍の群れに囲まれ、そのうちの一匹は間違いなく龍族の中でもトップクラスである力を有しているであろう存在感があった。

 一触即発の空気が場を支配し、何かきっかけがあれば即時戦闘に陥りそうなその場に・・・それは降りった。


「ようこそ我が龍の秘境へ。私が今代の皇だ」


 そんな言葉が響き渡り、他の龍族達がまるで子供か赤子かの様な大きさに見える巨大な黒龍・・・そう、俺達の目的である『龍王』改め『龍皇』が現れた。


 龍族達はその存在の訪れに息を呑み、黒龍へと道を開けた。


 その存在感は場を飲み込む程の圧倒的・・・いや、絶対的な力の気配だった。力こそが全てであり、力こそが権力の象徴とされる龍族の世界。そんな世界に君臨するこの龍の暴力的な気配に逆らえる力を持った龍が存在している筈はないだろう・・・もしかすればいるかもしれないが、あの場においては間違いなく存在しなかった。

 えっと・・・あれに逆らった龍族がいるって聞いたけど正気か?


 で、一触即発の気配は一瞬にして霧散し、俺達と龍皇が互いに視線を交わし、長い沈黙が場を支配した。

 そしてそんな沈黙を先に破ったのは件の龍皇だった。


「そこの貧相な女と墓守のオーグァは私に同行しろ。そこな客人は『エルダード』に招待しよう。デューガ、貴様に客人の案内を任せよう」

「この得体のしれない侵入者を我らが龍の秘境に招き入れるというのですか!? 我ら龍の領域をこの様な脆弱な者に侵させるなど・・・私は反対です!」


 まぁ、こんな閉鎖的な場所で暮らしている種族の領土にすれば不法侵入する素性の知れない魔族がやってきたとかんがえれば・・・歓迎されるはずもないわけだ。俺の案内役に任じられた龍族が声を荒げ、俺が龍の秘境へ足を踏み入れることを拒絶した。

 周囲の龍族達も同意なのか俺の訪問を許可した龍皇に視線を送り、疑わしきは罰せよというよりも更に物騒な雰囲気・・・疑わしきは滅せよという空気が可視化されているかの様だった。360度敵意剥き出しのドラゴン、再びやってきた一触即発の気配になってしまった。まぁ、ちょっとくらい警戒されるなら甘んじて受け入れようとは思っていたが、さすがに殺す気で来られてしまったなら相応の対処をしなくてはならなくなる。


「・・・デューガ、私に二度同じことを言わせるつもりか? 貴様らも私の決定に不服があるというのなら、その力で示すがいい」


 そう思っていた矢先、ミシリッと大気が軋み上げる様な圧力を伴いながら龍皇から言葉が紡がれた。その一言でその場にいたあの凶暴そうな龍以外の全員が青い顔で汗を垂らし目を伏せた。凶暴そうな龍は一度俺をぎろりと睨み付けると、嘲笑を浮かべて興味を失ったように視線を逸らし、ハイネさんの方をじろりと見つめた。

 ・・・・・・・・・。


「しょ、承知致しました」


 そして、恐怖のあまり悲壮な表情を浮かべた『デューガ』と呼ばれた龍族は俺の案内を任じられ、龍皇と他の龍族達は先にここ『エルダート』と呼ばれるこの城に戻り、俺とこのデューガと呼ばれた龍族は一足遅れて到着した。でこの城内に入ろうとしたんだがどうやら俺の様な得体の知れない存在を偉大なる龍族の牙城に入らせない・・・と敵意満々の門番からお言葉をいただき外で待機する事となったのだ。デューガは何か言いたげにしていたが、恐らく一理あると思ったのだろう甘んじてそれを受け入れ、俺と共に一緒にいるわけである。


 ・・・このままお互いピリピリとしているのも疲れるだろうと配慮して、ここに来る間にコミュニケーションを取ろうと「今日は天気がいいですね」と声を掛けた時は、今まで以上の殺気を込めて睨み付けられた。そうですよね・・・雲の上にある秘境なんだから天気がいいとか悪いとかないよね。常に晴れてるし。


 色々と聞きたいことはあるんだけど、話しかけようにもファーストコンタクトに大失敗している分今更話し掛け辛い。

 まぁ、ここに来る途中『龍の秘境』と呼ばれるこの場所をいろいろとみることができた。この場所は大小様々な大陸が浮かんでいる。その中でも俺達が最初に出てきた場所・・・あの龍の墓場は一番下にある大陸だったようだ。龍の秘境は球体状に結界が張られており、その結界の中にこの浮遊する大陸があるといわけだ。

 球体という性質上、真ん中部分が一番結界が広くそこには数多くの大陸が浮遊しており、多数の龍族達が飛んでいるのが見えた。


 そして・・・パッと見た感じわかったことと言えば、周囲掌握を発動させてみた感じこの龍の秘境は上に行けば上に行くほど力を持った龍族が存在しており、龍族としての格が高い程結界の上部に位置する大陸に住処を持てるようだ。

 今現在俺がいるこの場所『エルダート』はその結界の最上部に位置しており、ここに在籍する龍族の殆どが滅茶苦茶なステータスを所持している・・・ステータスだけを見れば人間が一万人いようが勝てる見込みはないだろう。どの龍族も高位の力を有しており、上級魔法の所持からスキルやエクストラスキルは龍族として恥のない強力なものを有している。無論このデューガも例外ではなく相当な実力者だ

 簡単に言えば、下部は力の弱い龍達が住まう場所であり、中部は一般的な龍族達が暮らす場所、上部は力を有した龍族達が存在する場所だ。しかし、最下層に位置する龍の墓場にいたオーグァは『墓守』と呼ばれており、一番は弱い龍族ってわけではないみたいだ。


「クソッ、なんで俺がこんな魔族を見ならなくちゃいけないんだ・・・今はこんなことをしている場合ではないというのに!!」


 声を忍ばせることもせず、明らかに俺に聞こえる様に放たれた言葉から更に俺とデューガとの間に深い溝ができてしまった。しかし、その言葉から、さっきから俺が感じていた違和感が間違いないことが分かった。

 俺とハイネ、オーグァを取り巻いていた龍族や先ほどの門番の対応、このデューガに至るまで誰もがピリピリとした様相で常に緊張の糸をピンと張り巡らせている。


『風が泣いている』

「ムー? どういうこと?」


 精霊トリオの一人、風の精霊ムーが俺の胸からぴょこっと飛び出した。じっと空を見つめながら悲しげな顔をする。


『吹き荒れる風に悲しみが満ちてる。それに大きな存在が消えた感じ・・・何かぽっかりと穴が開いtる感じがする』

『・・・風の精霊のムーにしかわからないでしょうね。空は彼ら風の精霊が占める領域、確かに水の精霊の私も何か大事なものが抜け落ちてしまった感覚があるわ。けれど、何故だか違和感も感じるわ。何故そこにないのか、ある筈なのに無くなっている。身近にあるようで、遠いような・・・なんでしょうねこの感覚は?』


 成る程。精霊にしかわからない何かがここにあるってことか・・・風の精霊であるムーはこの浮遊する大陸に吹く風に悲しみが満ちているという。確かこの場所を吹く風は全て龍皇の力によって吹いていると聞いたけど・・・あの女性の龍皇に何かあるのか?

 そしてディーレとムーが二人とも感じている感覚・・・『何かぽっかりと穴が開いている』『何かが無くなっている』というそれは一体何なんだ? それが身近にあるようで遠いともなればもう意味が分からない。


 まぁ、今気にしても仕方ないことなんだろうな。


 そんなことを考えていると、城と外とを繋ぐ門が大きく音を立てて開かれ、見覚えのある二人が門から出てくる。


「待たせてしまってごめんなさい。龍皇様がユガとお会いになりたいそうよ・・・・・・」

「ハイネ、お前は客室に戻っていろ。龍王様の下へは俺とデューガで連れて行こう」


 どこか考え込んだ様子のハイネは心ここに非ずというという感じで最低限の用件だけを告げ、オーグァさんに白にある客室に行くように指示されフラフラとした足取りで城の中へと戻っていった。

 ・・・・・・はぁ、間違いなく面倒ごと何だろうなぁ。


 俺はオーグァとデューガに挟まれる形で門を潜り白亜の巨城へと近づいていくと、その城は更に大きさを増し口をあんぐりと明けたまま首がどんどんと上を向いていく。そのせいで足取りが遅くなると、後ろを歩いていたデューガに踵を蹴られてしまった・・・地味に痛い。


 城内へと足を踏み入れる。人間の国の様に調度品や絵画などは飾られておらずかなり殺風景だ。侍従等はおらず、なぜここまできれいに内装を保てているのあd老化と目を凝らしてみれば・・・おぉう。どうやらこの城は多量の魔力を含んだ『龍骨』で作られているようだった。壁をちょっと砕いて人間の世界に持っていけば一財産築けるだろう程の代物のそれでこの巨城が造られているのだ。規格外過ぎてもう言葉が出ない。


 人間の王城の様に衛兵などがいない・・・かと思っていたのだが、どうやら俺達が向かっている場所から流れてくるとんでもない力の奔流から察するに、そこに全員が集められているんだろうなぁ。


 そうして、一際大きな扉が目の前に現れる。オーグァは迷いなく扉の右側に立ち、ずっと俺の後ろを歩いていたデューガも前に出て・・・ついでに俺の肩にわざとらしくぶつかりながら、オーグァとは逆側の扉の傍に立つ。


 二人がすっと目を閉じ、ゆっくりと扉を開けていく・・・扉が開かれた瞬間、凄まじい力の奔流が一気に流れ込み、俺の全身を吹き付ける。大広間から吹き付けられた物理的な圧力を伴ったそれは、数百にも及ぶ龍族から齎された覇気だ。

 誰もが開け放たれた扉に目を向け、扉から続く一本道の両側でじっと立っている。その一本道の最奥にはどう見ても毛色の違う龍族が数人立っており、その中央に位置する玉座には先程俺の前に姿を現した龍族の王様が静かに鎮座していた。


 オーグァとデューガは扉の傍で動こうとはせず、ここからは俺が行かなくてはならないみたいだ。


 あぁ、俺に平穏な異世界ライフなんてやっぱりないんだ。勇者騒動や聖都騒動がやっと片付いたかと思ったらこれか、つくづく平凡な異世界ライフを満喫している物語の主人公達に嫉妬するよ。


 俺は意を決して広間に足を踏み入れる。途端に吹き荒れる敵意の嵐に努めて気にしない様にして玉座までの道のりを淀みなく、迷いなく歩みを進めていく。

 やはりこの一本道の両側に佇む龍族達もまた力の強い者がより奥に配置されているらしく、奥に進むたびに力の波動がどんどんと増していく。しかし、ここで怖気づいたら負けだという思いで、半ばヤケクソで進んでいくことにした。


 そして大量の龍族達の視線を抜け、数人の龍族と龍皇が鎮座する玉座の前に進み出る。


「平伏しろ」


 龍王の傍で佇む青い鱗をその身に宿した若い龍族が告げる。冷徹な表情で侮蔑のこもった視線を向けられており、龍皇以外の全員がそういった視線を俺に向けていることがわかる。その中にはあの凶悪そうな龍族もいる。

 ここは王の御前であり俺はそのまま膝を折って人間の国と同様の方法で礼を


「断る。俺は魔族の王『ユガ』だ」


 取ることはしない。その言葉に一気に場の空気が怒気で膨れ上がる。誰もが敵意と殺意を剥き出しにし、ミシミシと魔力の波動が大広間を吹き荒れる。後ろの方にいる何人かの龍族は既に龍化の前段階に入っており、指示があれば直ぐにでも俺に襲い掛かるだろう。


「成る程。我が龍族の偉大なる王に平伏せんとは・・・どうやら死にたいらしい」

「まだ自分の立場に気付いていないらしい。此処が何処なのかわかっていないのではないか?」

「我ら龍に歯向かうとは愚かな」

「魔の王如きがこの場に足を踏み入れる事ができるのは我が龍皇様の温情あってこそ。それを理解していない・・・いや、理解できない無能には鉄槌を下すべきだな」

「その四肢を引きちぎり、我が龍の豪華でこの世からチリも残さず滅ぼしてやろうぞ」

「こんな面倒くせぇ事をせずに、あの時にぶっ飛ばしときゃ良かったんだ。早く命令してくれや・・・『殺せ』って」


 龍王の傍に佇んでいた数人の龍族から他の龍族など赤子に等しく見えるほどの覇気が吹き荒れ、言葉の中には隠し切れない憤怒と殺意が見て取れる。

 歓迎とは正反対の雰囲気に俺は針の筵に立たされた気分・・・いや、龍のブレスの直上に立たされた気分だな。


「・・・・・・で、どうする? 魔族の王よ。私の足元へ膝を折るか? それとも、我が龍の精鋭数百を前に膝を折らぬか」

 龍王の傍に佇んでいた数人の龍族から他の龍族など赤子に等しく見えるほどの覇気が吹き荒れる。

 やっぱりか、ここでひざを折って礼をしていれば、俺は・・・いや、俺たち魔族は奴らの良い駒に利用されていたに違いない。強者こそが全てであるこの龍族の秘境で膝をつく行為は、自分が下であると表明する行為なんだ。

 間違っても魔王である俺がしていい行動ではない。


「断る」


 直後、背後の龍族達の隊列が変わる。俺を取り囲む様にして配置された龍族達はもう生かしては置けないと、我慢の限界を迎えたようだ。それに対して龍皇は何も告げることはせず、成り行きを見守るようだった。


「それに何も俺は一人だけじゃないぞ」


 軽く魔力を捻出し、俺の内に眠る四人に魔力を譲渡する。魔力はやがて数倍に膨れ上がり、圧縮されるとそれはそれぞれの属性に伴った色を放つ『精霊力』へと置換され、それはこの場に降り立った。


「さーて、龍族君達、俺の炎と竜の炎どっちが強いか勝負する?」

「あなたたちが風を身に受け飛ぶのなら、その風は牙となって貴方たちに襲い掛かる」

「・・・んー、いい加減にしないと大陸が落ちるよ~」

「いい具合に雲が下にあるわね。天に向かって昇る氷の槍の雨・・・面白そうじゃないかしら?」


 唐突に現れたそれに龍族達は目を丸くして驚いた。


「ま、魔族が精霊を従えているだとッ!?」

「失礼ね。私と彼は『誓約』を交わしたのよ・・・その意味、あなたたち龍族なら理解できるわよね?」


 ディーレの言葉に誰もが驚愕する。龍と精霊は似て非なる存在であり、お互いあまり関わり合いにはならないが・・・似ているがゆえに互いの存在をしっかりと理解している。

 精霊がいかに強力であり、それを四体も従えている俺の姿は・・・今や一介の魔族には見えていないだろう。


「ふんっ、されどこの数の我々相手に・・・その程度で勝てるとは思うでないぞ」


 龍王の傍にいた龍族の一人が歩み出ると、それに続いてほかの龍族達も前に出る。確かに奴らとやりあうとなればいくらディーレ達が強かろうとちょっと厳しいだろう。

 まぁ、根っからディーレ達に頼ろうとは思ってないし、できればこれで穏便にいかないかなと企てた最後の策だったわけだ。


「お前達下がれ」


 広間の空気が爆発する限界を迎えかけたその瞬間、龍皇から言葉が紡がれる。たった一言だけで龍族達は爆発しかけていた感情の波を飲み込み、俺を睨み付けながら元の場所へと戻っていった。


「客人を試すような真似をして失礼した。しかし、ただの魔族程度の相手と話す気もなかったんでな」


 謝罪の言葉が出るかと思ったが、しっかりと上から言葉を投げかける龍皇は俺に視線を向け告げた。


「ハイネとオーグァから話は聞いた。ここに客人と同じ『魔王』が攻めてくる事、客十がそれの抑止に我々龍族の力を借り受けに来たのもな」


 さすがハイネだ。ちゃんと事情は説明してくれていたようだ。それに俺は話す価値もない魔族ではないと示したわけで、これでやっと円滑に話を


「しかし、我々はその話を受け入れる事はできない」


 進められると思った矢先、無情な言葉が龍皇から紡がれた。

ハーピーの緊急報告

1:悪魔の国よりオルデート様の幹部を名乗る使者の方が来訪されました。

2:オルデート様は私達の家族である半悪魔の子と臣民達を人質に取られ、身を受け渡したとのこと。

3:現在悪魔の国に存在する臣民達吸血鬼達に対する怒りが頂点に達しており、私達と同盟を組み吸血鬼達を討滅する事を提案。

解答:同盟を受け入れ、主君の命があるまで待機。また、戦闘準備を整えいつ如何なる時でも戦いに赴けるよう大規模訓練を実施。


宜しければ、本文下にある評価の方是非ともお願い致します!

遠慮なくこの物語を評価して下さい!!


何か変なところ、見にくい、誤字だ!などがあればどしどし教えて頂けると嬉しいです。

(言い換えでこういうのがありますよなどが合ったら教えてください。例:取得→習得、思いやる→慮る、聞こえる→耳に届くなど)

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