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現状:異世界でした

結構見て下さってる方がいて感動です!

精進します!

更新ペースなるべく早くするよう心がけますが多分落ちます…。ですが精一杯頑張りますので応援宜しくお願いします!!!


 スっと意識が戻る。

 真っ暗で何も見えない。

 当たり前だろう目を開けていないのだから。


 今回の夢はやはりといっていいのか前と変わっていた。声が鮮明に聞こえて、ノイズがいつもより遅くてそれで・・・

 ノイズの最中聞こえてきた声を思い出す。


(え、えーと「キャプチャ」とか「スキル」とか言ってたような・・・)


 意識が戻ったとは言え未だ微睡みの中にあるため思考が回らない。

 今回の夢は今までのものとは全然違っていたのは明白だ。声がはっきり聞こえ、ノイズが強くて意識が持って行かれそうになった。


(とりあえず起きて顔を洗おう。大学は・・・今日は休もう。)


 そうおもい、足に力を入れた・・・


 そこでふとあることに気づいてしまう。体の部位に力が入らない。


(あ、あれ?寝違えたのか?)


 あぁ、寝ぼけてベッドから落ちて何処かに挟まったんだろう。

 今回の夢はひどかったなと思いつつ、頬に当たる風を感じ取る・・・


(あぁ、風が気持ちいいな・・・)


 風が気持ち良くて、少しの間リラックスする。


(・・・風?)


 おかしい。自分今現在部屋で寝ているはずであり、窓など締め切っているはずである。風など感じるはずもないじゃないか。草の匂いまでもが漂っているのを感じ取りハっと目を開ける。


 そこは木が生い茂る森の中。大自然の空気があたりに充満し、何かの鳥の鳴き声、葉っぱが擦れる音、小さな虫が飛び交い、地面には土と雑草がある。


 自分の状況が理解できなくて混乱する。なんだこれ?どこだここ?いったいなんだ?と軽いパニックを引き起こして狼狽する。


 待て、落ち着け榊 武人。俺は一体なんだ・・・何をしていたか思い出そう。そうしよう。

 昨日和彦と飯食って、家帰って寝て・・・普段通りだったよな。俺は20歳のイケメン童貞だ・・・何言ってんだ俺!落ち着け俺!!


 混乱しながらも少しずつ落ち着いてくる。まだ少々混乱しているがさっきよりはだいぶましだ。


 俺の名前は榊 武人。大学生で20歳。家から電車を乗り継いで1時間ほどのところにある大学。誕生日は4月・・・よし大丈夫だ。


 状況に混乱しているだけで、自分の記憶には何の問題もない。


 落ち着いて周りを見渡そうと、なんとか立ち上がろうとする。


 フニョン・・・


 おやおや?なにやら柔らかいものが地面に落ちたようだ。変な音が聞こえる。それにしても体に力が入らない、とりあえずもう少し頑張ってみよう。


 フニョン・・・フニョン・・・フニョン・・・


 それにしてもさっきから変な音が聞こえる。おっと、そんなこと気にする前にもっと力を入れよう・


 ブニョン!ブニョン!ブニョン!


 うおっ!音が大きくなってきた。周りには何もないはずなんだけどな。


 心なしかさっきと風景が少し違っているような気がする。まぁ、気のせいだろう。


 ブニョン!ブニョン!ブニョン!


 ふむ。動こうとするたびにこの音が鳴るわけだが・・・なぜだろうものすごく嫌な予感がするが気のせいに違いない。


 必死に体を動かそうとする。ブニョン!ブニョン!

 手を伸ばそうとしてみる。ニュルリー

 足を振り上げようとする。ズリュン

 自分を見る。スライミー。


 ・・・


 スライミー。


 なんじゃこりゃあああああぁぁぁぁぁ!!!!!

 プヨンポヨンのニュルニュルのスライムが自分が立っているであろうその場所にいるわけなんだが。これは一体何だってこんなことに。


「ミミミミ!?」


 だめだこりゃ。声も出ない。

 手も足も出ないとはまさにこのことだな!手も足も無いんだもんなぁ!!


 手というか触手のようなものはニュルリーと出てくる。


 てかココドコだよ!意味がわからないんだが。


 “スタートセットアップ開始。ダウンロード20%”


 来た!頭の中にポーンと響くあの音だ。今度はなんだ!?


 “さかき 武人たけひとの脳内を解析。現状における最適の状態を検索”


 なんだなんだ勝手に話が進んでいるぞ?


 “検索終了。視点:「ゲーム画面」を表示します”


 “ヘルプ:「ナビゲートシステム」起動。スキル発動:「直感発動」”


 “スタートセットアップ60%”


 連続してポーンポーンと音が鳴って音声が響いてくる。だけど、何がなんだかよく理解できていない。


 一体何が起こってるんだ?俺は一体何でスライムになってるんだ?ここはどこなんだ?お前は何なんだ?


 “ナビゲートシステム初稼働”


 “最適解を提示します。「何が起こっている」:あなたは別次元の世界に転生されました。召喚ではなく転生によるものですので、元の世界に戻る事は不可能です”


 “「なぜスライムになっている」:転生の際にエラーが発生したことにより、最弱種スライムへと転生しました”


 “ここはどこ:世界名「アルテリア」、現在地「ユガの大森林南部」”


 おぉう。自分の問いかけに丁寧な答えが返ってくる。

 だが、そこで「はいそうですか」とはいかないだろう・・・


 なんで俺は転生したんだ?まさか夢のせいでショック死とか!?


 “なぜ転生した:天文学的単位で発生した偶然によるものです。”


 うそーん・・・。宝くじ当てたほうが嬉しいよ。


 じゃ、じゃぁあんたはいったい誰だ?

 “ナビゲートシステムです。”


 お、おう。よくわからんし理解したくもないが理解した。


 どうやら俺は転生したらしい。それもスライムに・・・

 皆さん知っての通り、あれです。あの最初のステージで出現する青くてまん丸な目をしている愛くるしいあれです・・・


 でも、待てよ慌てることはない。異世界転生といえば俺TUEEEだろう。


 ナビちゃんよ!ステータスを表示しておくれ。チートな数字が並び立つ。最強の俺のステータスを!


 “承諾。ステータスを表示します”




 種族名:ブルースライム(LV1)


 HP:7

 MP:4

 STR:3

 VIT:4

 AGL:10

 MGI:3

 LUC:?




 “基本的なステータスはこちらになります。詳細な情報を閲覧しますか?”


 もうやめて、俺の体力は0だ。

 ひどい、ひどすぎる。

 999の羅列。果ては限界突破で1000越えとか10000越えとか!!

 なんだよ!4とか3とか糞じゃねぇか!


 “ユニークスキル発動の予兆を確認。「スキル発現」発動”

 “ユニークスキル「能力越境」を習得”


 おぉ!?なんか取得したぞ。スキル発現?能力越境?

 これで俺も最強になっているはずだ。なんせ「能力越境」と言われるくらいだ。能力がずば抜けているはずだ!


 “「能力越境」のスキル詳細を確認しますか?”


 オフコース!最強ライフカモン!


 “「能力越境」:ステータス上限が解放されます。このスキル取得によってのステータスの上昇はありません。”


 お願いします。ステータスを上げてください!

 上限が解放されたって、こんな状態じゃ意味がない。


 そもそも「スキル」は俺の理解しているものでいいのかな?ゲーム知識だけは豊富だからそこらへんは大丈夫だと思うんだけど。


 “「スキル」の詳細を表示します”




 “「スキル」:多種多様な状況下で使用できるもの。種族問わず使用できる一般的なもの。例:「スラッシュ」、「強打」など”


 “「専有スキル」:種族限定のスキル。種族スキルと言われることもある。例:「水棲」、「蓄電」など”


 “「エクストラスキル」:取得難度が極めて高く、高威力なスキル。多種多様な状況下で使用できる。スキルにはない常に発動し続ける「パッシブスキル」がある”


 “「ユニークスキル」:単体専用のスキル。自分以外は持っておらず、取得条件はない。極めて希なスキル。大抵は非常に強力なスキルであり、この世界では現在5体所有者がいる。※人魔含む”




 “さらに詳細を表示しますか?”


 だいたい思っていた通りのようだ。確か俺は「スキル」以外は持っていたような気がする。とりあえずはこれだけ知ってればいいだろう。


 ユニークスキルを所有してるってことは一応チートなのか?でもどんなスキルかわからないな?


 ナビちゃん表示してくれないかな?


 “承諾”




 スキル:なし


 専有スキル:「存在発展」、「発展ボーナス(レア)」、「進化」、「進化ボーナス(レア)」


 エクストラスキル:「直感」、「運命の選択」


 ユニークスキル:「進化の系譜」、「スキル発現」、「能力越境」


 魔法:なし




 おぉ!やはり魔法もある。異世界転生には魔法は付き物だよな!

 早く使いたいなぁ・・・本当ならチート級の魔法使えるはずだったのになぁ・・・


 “魔法の詳細説明を確認しますか?”


 もちろんだ!どうやったら使えるようになるかが知りたいのだ。


 “承諾”




 魔法:魔力を世界と干渉させることにより、何らかの事象を引き起こすもの。火を起こす、水を発生させる。または攻撃に転用し、火球を飛ばす。水球を飛ばす。といったことも可能。例:「着火」、「水球」、「ファイアーボール」、「ウォーターボール」


 精霊魔法:精霊と契約することによって行使できる魔法。火、水、風、地を始めとした四大精霊の他に光、闇といった強力な始祖精霊に分けられる。魔法の元となっており、非常に強力。しかし、近年精霊との契約をできるものは少なく行使できる者は少ない。


 召喚魔法:魔物を召喚し、使役する魔法。モンスターテイマーとの相性が良い。希に精霊を召喚する者もいる。魔物の強力なスキルを使用することができるが自分の力量以上の魔物を使役すると、使役できずに暴走する。


 すべての魔法はどれも魔法書、または師事によって取得できる。



 “さらに詳細を表示しますか?”


 なるほど・・・とりあえずはここまで知ってればいいだろう。精霊魔法や召喚魔法は後々使えたらいい。魔法は早めに使えたらいいなぁ。


 なんて楽観視してる場合じゃない!

 最弱スライムで攻撃スキル、魔法が一切ない。ちょっとレアなスキル持ってるだけのクソ雑魚じゃないか!

 こんなので異世界ライフ満喫できるはずがない。もしエラーとやらが起きていなかったらなんになってたんだよ!


 “「魔龍種:エルドラド」です。”


 泣きそうなんですが・・・いえ泣いてます。

 ひどすぎるぞ。

 なんだよ魔龍種って、滅茶苦茶強そうじゃないか。


 とりあえず、今のところのやらなければいけないこと・・・

 それは、「必死に生きること」だ!


 ・・・・・・・・・・・。転生したってのに・・・くそぅ。


 “アラート!アラート!敵接近”


「ミミ!?」


 びっくりした!

 急に頭の中に警報が鳴り響いた。変な声も出てしまった。


 そんなことより敵!?

 えーと、この場合敵は魔物なのか?人なのか?

 辺りを見回してみると・・・いた。


 のっそりと同族(ブルースライム)が突貫してくる・・・

 弱そう!弱そうだ!ヒジョーに弱そうだ!!


 これが、俺。

 雑魚だ。どこからどう見ても雑魚だ。

 目から涙が溢れてきた。目があるのかもわからないが視界がぼやけているんだ。


 すると視点が切り替わりHPバーとMPバーが表示される。ぼやけてるけど。


 えぇと攻撃は・・・うおぉわ!!

 ビュオンという音がしたかと思うと敵?ブルースライムの触手が体に直撃する。


 痛ってて・・・くっそぅ、クソ雑魚のくせによくやりよる!大したことは・・・え?


 HP2


 ・・・・・・・・あ、死ぬ。


 逃げろおおお!!!

 全速力だ!全速りょk、おそーーーい!!

 やばい。これは真剣にやばい、どうやって攻撃すればいいかわからない。攻略サイトがないから敵の弱点もわからない。


 こんなんじゃもう・・・


 “「スキル発現」発動”


 “スキル「ウィップアタック」、エクストラスキル「分析アナライズ」を習得しました。”


 おぉう。スキルゲット来たぁ!

 こうなりゃヤケだ!

 逃げてばかりじゃいられない。ここは逆に打って出るぞ。


「ミミミミ(アナライズ!!)」


 ブルースライム(Lv5)

 HP:15

 MP:14

 STR:8

 VIT:10

 AGL:15

 MGI:8

 LUC:2


 げっ!レベルが4も開いてる。

 結構格上じゃないかこれ!?

 敵の方が速いな。これは全力で逃げても逃げ切れないな。ここは・・・。


「ミミィ!(ウィップアタック!)」


 体からニュルニュルと触手が出てくる。その触手を打ち付けるように振るう。


 バインという音を立てて敵ブルースライムが後ろに跳ね飛ばされ・・・バウンドしていく。

 HP13


 うそだろー・・・。俺は半分以上削られたのに、俺の攻撃は2かよ!!

 でも距離は空いている。遠距離の攻撃なんかないのか!


 “「水弾」を習得しました。”


 よっし、来た!


「ミミ!(水弾!)」


 水の球体が渦巻き、頭上に集まっていく。イメージは水が敵を弾け飛ばす水流の球。


 敵スライム一直線に水弾が突き進む。

 バンッ!という音と共に敵スライムが木に打ち付けられる。


 HP6


 よし。順調だ!

 この調子でいけb・・・


 バシンッという音が左方から響く。敵の触手が地面を穿ち、土と小さな石が周囲に散らばる。

 まずい。図に乗ってた。俺は今一発掠っただけでもデスルートなんだ。

 ここからは慎重に・・・うぇっ!?


 敵の体が赤く光り、触手が振るわれる。


 バシン!バシン!!バシン!!!とさっきの触手とは段違いの速度で振るわれる。


 やばい、非常にやばい。勝てる気がしない。

 デスルートまっしぐらだ。どうにかしないと終わる。なんかでろ!なんかでろ!!なんかでろ!!!


 “「マルチウィップ」、「回避」を習得しました。”


 来たぁ!!


「ミミミミ!(マルチウィップ!)」


 ウネウネと体から4本の触手が出現する。


「ミミ・・・!(ウィップ・・・!)」


 敵スライムの赤く光る触手が眼前に迫り、咄嗟に触手で庇う。


「ミミミ・・・。(やりやがったな・・・。)」


「ミミミミ!(ウィップアタック!)」


 4本の触手が敵スライムを捉える。青く光りうねる触手が1、2、3、4本と突き刺さる。


 HP1


 まだ耐えやがるか。このクソ雑魚スライム!

 だけど、これまでだ!引き裂け!俺のスライム触手!!


 ジュルンという音と共に敵スライムを内部ごと引き裂く。


 HP0


「MMMMMMMMmmm………」


 不気味な敵スライムの声が耳に届く。

 終わった・・・のか?



 “レベルアップを確認。主を撃退したことにより経験値ボーナス発生。”


 ブルースライム(LV1→LV8)


 HP:7 → 25

 MP:4 → 21

 STR:3 → 19

 VIT:4 → 19

 AGL:10 → 21

 MGI:3 → 12

 LUC:? → ?


 “南部一部:主の撃破を確認。縄張りを奪取。”


 “称号「スライムエリート」を取得”


 “以後「スキル発現」はパッシブスキルとします。”


 終わったんだなぁ。やばい・・・。体が急にだるくなってきた・・・フラフラする。

 また死ぬなんてまっぴらごめんだぞ。


 くそぅ。大したスキルもステータスも持ってないとやっぱり厳しかったんだ。


 あぁ、俺の人生・・・スラ生もここで終わりか。


 あぁ、無双ハーレムしたかったなぁ。


 次生まれ変われるのならチートステータス、チートスキルが欲しいよ・・・。


 目の前が真っ暗になる。


 終わったか・・・。






 スライムに転生した榊 武人はしらなかった。自分のユニークスキルの恐ろしさを・・・

自分の語彙力、漢字力のなさが悔やまれます…

上手い人のをチラチラ見ながら情報収集に明け暮れています!


何か変なところ、見にくい、誤字だ!などがあればどしどし教えてください。

(あと、言い換えでこういうのがありますよとか合ったら教えてください。例:取得→習得、思いやる→慮る、聞こえる→耳に届くなどなど)


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