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∴縺:弱者(人間)の力でした!

たくさんのブックマークありがとうございます!!


弱者なりの戦いがそこにある。

 side シロタエ


 鳴り響く汽笛の音が霧で囲われた小さな海原を駆け抜ける。体の奥底にまで響くその轟音は海水を震わせ、水面に波紋を浮かべあげる。

 霧を物ともせずに轟くその轟音は無論海竜にも届いており、その音に警戒してか一旦体を縮こめて辺りを警戒する。


 汽笛の音は長く途切れることなく十数秒鳴り響いていたが、次第にその音が遠くなり消えてゆく。しかし、途切れたと思った瞬間に次の汽笛の音が響き渡る。音の聞こえ方からして、先程の汽笛とはまた別の方角から響き渡っていることがわかる・・・音も幾分か高く、待機を小刻みに震わせるその音は、まるで何かを探るように周囲に反響した。


 と同時に、その汽笛と重なるようにしてまた別の方角から汽笛が鳴り響く。しかもそれは一つや二つなんてものじゃない、数にして数十の汽笛が一斉に鳴り響いたのだ。

 その音は私達を取り囲む様にあらゆる方角から響き渡る。その音は全て違う高さと大きさ、海面は揺れ、耳を塞ぎたくなる程の轟音が、どんどん私達に近づいて来る。


 いったいこんな音を出しているのは何なのか・・・そう考え、思考を巡らせようとした直後、ハルウ様がユニークスキルの為に練りこんでいた魔力の一部を体内に取り込み、スゥゥゥッと大きく息を吸い込んだ。

 ハルウ様の視線が私を捉えていたことに気づき、私は全員に一斉に指示を出す。


「全員、耳を塞ぎなさい!!」


 私の大声に全員が耳を塞いだ。そして、先程の汽笛とは比べ物にならない咆声が響き渡る・・・物理的な圧力を持ったそれは周りにいた私達の体を引き裂く程の威力が込められていた。海に衝撃波が走り大波が周囲を荒れ狂い、その咆声はどこまでも響き渡り、周囲を覆っていた霧を幾分か吹き飛ばした。

 海面に反響する咆声、汽笛をもかき消すその声に・・・霧の中、霧の向こうからそれが現れた。


 現れたのは一隻の船、私達が載っていた船よりも少し小さな船が海竜の背後に現れた。それに目を凝らし、なけなしの魔力を込めてその船を見定めた。海竜の背後に現れた船は・・・本当に『ただの船』だった。

 木と少しの鉄で補強され、ただの大砲を数門設えただけのごく一般的な戦闘船。通常の魔物との戦いであれば、あの戦闘船だけでも十分通用する・・・しかし、今目の前に現れているのは私達のような魔族であっても勝ち得ない強大な魔物だ。あんな船では海竜に傷一つ負わせるどころか嬲り殺しにされて終わりだ。


 そんな船の船首に、一人の影が浮かび上がる。霧を切り裂くようにして現れたそれは、つい最近あったばかりの男であり・・・メルデッサの漁師であれば誰もが知る人物だった。

 漁師をまとめるメルデッサの港のトップであるジェンだった。


 ジェンは片手に三叉に分かれた貧相な銛を持ち、所々がほつれて魚の地などで汚れた漁師服を身に纏い、額にハチマキを巻いて『漁師』の姿をして立っていた。

 その後ろにはおそらく船員であろう漁師達が『大漁』と刺繍された大旗を左右に振って、ふざけているのかと思わせる。けれど、その顔からは不安と恐怖の表情がにじみ出ており、船首に立つ者の命令だから仕方なくと言った表情だ。


 海竜は即座に後ろへ振り返り、船にいる者達を睨み付ける。それだけでも人間は腰が抜け、旗を持っていた手に力が入らず旗を取り落としてそのまま座り込んでしまう。というのに、船長であろうジェンだけは未だに船首へ立ったまま海竜をじっと見つめている。


 そして、不敵な笑みを浮かべたジェンは一瞬私達に目をやるとこちらにまで聞こえる大声で言い放った。


「この妙にでっかくて不味そうな海蛇は俺達がいただくぞぉ! どうせずっと海に引き籠ってた腰抜けだ・・・後は俺達に任せてくれー!!」


 AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!


 ジェンがそう挑発した直後、海竜が咆哮をあげてジェンの船へと突進する。咄嗟に魔力を練り上げようとするが、枯渇した魔力をそれでも搾り出そうとした事による魔力欠乏のそれが引き起こされ吐き気に見舞われて行動が遅れてしまった。

 ただの船が海竜の突進を受け止め切れる筈も無く、私達であっても受け止めることができなかったそれをただの船と人間が止められるはずがない。


 海竜の勢いは止まる事無く、ジェンは魔力を練ることも、剰え銛を構える事さえせずに海竜の突進をただただ見守ることしかできない。

 ハルウ様は先程の咆哮でもはやユニークスキルが打てる状態ではない・・・このまま人間に被害が出て仕舞えばその責任は私達ユルバーレに降り掛かってしまう。主人様にご迷惑をかけてしまう事になる。


 そうわかっていても体は動かず、無情にも海竜は船に・・・・・・・・・?


 船の横を通り過ぎ、そのまま霧を周囲に払いのけながら船を大きく外れて沖の方まで突進していった。いったい何が起きたのかと驚きに目を見開いていると、海竜も衝撃がこなかったのがおかしいとわかったのか突進をやめくるりと方向転換し、再度突進を開始する・・・・・・が、その突進はあらぬ方向にフラフラと流れて行き、さっきまではある程度までまっすぐ進めていたそれも、今ではスタート直後からすでに突進のコースから船は外れている・・・それに海竜は気付く事なく、突進していく。


 そして・・・またも衝撃が来ない事に戸惑った海竜が突進を止めた直後、ドンッッッという破砕音が響き渡るとそこは一瞬にして火の海と化し業火に包まれながら大爆発する。

 よくよく見てみれば海竜が突進した場所には無数の樽が浮き上がっておりそれに火が乗り移る度に爆発を引き起こしている・・・けれど、唯の爆発程度に海竜がやられるわけはない・・・・・・筈だった。


 樽が爆発する旅に海竜はフラフラとし始め、見るからに弱体化していく。あの海竜が・・・あの程度の爆発で瀕死のダメージを負ったというの?

 私とフゲン、キクの三人ではなったエクストラスキルを歯を食いしばっただけで振り切り、(あまつさ)えハルウ様のエクストラスキルをその身に受けても倒れることがなかった海竜が今、海上でフラフラと弱り切っている。


「てめぇら今だ!!!!! 取り囲んで網を投げ掛けやがれ!!!!!」


 ジェンがそう叫ぶと、霧の中から絶えず汽笛を鳴らし続けていたモノの正体が現れる。霧をかき分けて現れたのは数十を超える船・・・それは戦闘船に留まらずただの漁獲船まで、ありと凡ゆる船が海竜の周りを取り囲んだ。

 その中にはギルドの紋章を刻んだ旗を掲げているものもあり、多くの冒険者達の姿も伺えた。


 船に乗った人間たちは私達に目もくれることなく、バタバタと動き回り船の中から巨大な網を取り出して海竜に放り投げていく。


「ハーピー・・・貴方達も?」


 大空を飛んでいたハーピー達が船に乗っていることに気づいた。網を持ち上げると海竜の上を縦横無尽に飛び回り網を投げ掛けていく。

 一頻り網を投げ終えると船は一斉に海竜の周りをぐるぐると回り始め、上から投げ掛けた網とここまで引きずってきた網とを両方をゆっくりと巻き上げていく・・・だが、海竜の上には無数に乱雑に敷き詰められた網が載っている状況で、それが回転しながら何も考えずに引っ張るようなことをすれば当然『絡まって』しまう。


 網と網とが絡まりあい、それは強固な鎖となって海竜を縛り上げていく・・・弱っている海竜はそれに身動きすらできずに縛り上げられ、巻き取られていく網によって体を締め付けられていく。

 鎧の様な硬質な鱗は既にハルウ様と私達とでボロボロになるまで破壊されており、網であっても海竜の鱗の下の身にぐっと食い込んでいく。


 船が全速力で海竜の周りをぐるぐると回ることで大きな風が私達の元へと吹く・・・そして、私はひどい酩酊感に襲われてフラフラと二三歩後退ってしまう。

 それは無論渡しただけじゃなくハルウ様とモミジ様以外全員が尻餅をついたりフラフラして気分が悪そうに口元を手で押さえている・・・部下達に関しては氷の上から身を乗り出して海に胃の中の内容物を全て吐瀉している者まで出てきている始末。


「フンッ!!」


 ハルウ様が腕を横薙ぎに振るうと酩酊感が幾分か回復し、フラフラとしながらも立っていることはできた。


「こ、れはい、ったい?」

「酒だな。それもとんでもなく高濃度なそれだ・・・俺でもくらっとする」


 ハルウ様にまで効果が及ぶ酒を人間達は恐らく予め海に流していた。海竜が突進の軌道を逸らしたのも、知らず知らずの内に海に溶け込んだ酒を取り込んでしまっていたのだろう。

 気化した酒を吸い込んだだけでこの有り様だ・・・もしも、その酒を飲もうものなら私達でさえも昏倒してしまう。


 海竜はそんな酒を海水を通して大量に飲み、方向感覚が狂い思考能力も低下してしまった。これを飲んで気絶しないだけでも凄まじいが・・・海竜は成す術なく網に絡め取られてゆく。


 すると一隻の船がこちらへと向かってくる。

 そこにはジェンの姿があり、両手には小さな種の様なものが握られている。


「これ食べな。あの酒はただもんじゃねぇからな、この種を食べりゃちょっとの間だけ酒に酔わなくなるんだ。怪我してんならポーションもどっさりあるぞ! なぁに、費用は冒険者ギルドがどうにかしてくれっから使え使え! てめぇらもボサッとしてないで縄梯子取ってこいや!」


 船員が慌てて縄梯子を用意しようとするが、私はそれを制して氷の地面を軽く蹴りそのまま船へと飛び乗った。

 ・・・まさか人間に助けられるとは思っても見なかった。


「あぁ、姉ちゃんか。俺達人間ってのは魔族のあんたらにとっちゃ雑魚だろうけどな、雑魚には雑魚なりのやり方があって、それで俺達は生き残ってきてんだ! ちったぁ、俺達も信用してくれや!!」


 ジェンが胸をドンッと叩いて告げる。

 ・・・主人様も言っていた。『人間は確かに自分達と比べて強くはない。でも、だからこそ人は考えて決して一人だけで戦おうとしない。互いに支えて、支えられて、そして知恵を持って予想もつかない事を成すんだ』


「んで、まぁなんていうかよ、ちょっとだけでもよ。あんたらの力になりてぇんだ」


『そして人間は、たとえ自分達が魔族であっても、仲間になれば一緒に並んで立ってくれる。人の知恵と魔族の力、それが合わさったら最強だ』・・・でしたね。


 人間は私達『魔物』にとっては天敵、生まれながらにして一番危険な存在として認知している。けれど、主人様の配下になってから人と関わりを持つようになり、人間が自分達の敵でないことを知った・・・。しかし、それはあくまで自分たちが上位者としてであり、人間は自分たちより矮小な存在であるからして自分たちが庇護下においているのだと思っていた。

 けれど・・・それが違うのだと今初めて知ってしまった。


 ・・・これが、主人様の求めていた『共存』・・・なの?


 GUUUUUUUUUUUUUOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!!


「うわ!!」

「な、なんだ!? お、抑えろ網を抑えろ!!!」

「引っ張られるぞ!!全員掴まれる所に掴まれ!」

「うわ、うわぁぁぁぁ!!!」


 ジェンが驚いて後ろへ振り返ると、息を吹き返した海竜が自分の体を締め上げ自由を奪っていた網を引き千切らんと暴れ出した。

 ただの人間にすぎない彼らの膂力では海竜に勝てる筈もなく、複雑に絡み合った網で持って船がどんどんと海竜の方へと引っ張られて行き、何隻かの船は船体に大きなダメージを負い海に沈んでゆく。


 ・・・だが、十分だ。


「ジェン、貴方達人間を少しは頼ることにしましょう。後3分持ちこたえて見せなさい・・・あと魔力回復のポーションをありったけ持ってきなさい」

「あの怪物相手に3分か・・・・・・・・・お前ら!!! 三分間何があっても絶対に網を離すな!! あの海蛇野郎に人間の底力を見せてやれ!!」


 船員が持ってきた魔力回復ポーションを全て開封し、ポーションの下に陣を刻み込んで胸元から『護符』を取り出す。

 護符を口にくわえてフッと息を吐き出すと護符が空中に吹かれ燃え尽きる。陣は一瞬淡く光り輝くとポーションの中に入っていた凝縮された魔力だけを取り出すことに成功する。


 取り出した魔力を操り指先に集約させる・・・空中に幾重にも陣を刻み込んで、数枚の護符を周囲に散乱させる。

 人間でいう所の儀式魔法というものであり、その威力は普通の魔法とは比べ物にならない程の威力を有する・・・しかし、下準備と詠唱時間が長く相手の不意をついての攻撃時にしか使えず、特に私の使う儀式魔法は人間の様式とは違う。


「おいでませ おいでませ 我が捧ぐは幾多の供物 真なり(しん)なり神ならん 宿し 降し 奉れ 畏み畏み 恐れ申す 排他の岩山素足で越えて 傷は心へ身は天へ 全ての力を集約し 今御神楽の唄を謳い 裁決の声音を高らかに 神の鉄槌今来れ」


 身体の内側から壮絶な痛みが広がる。口元から血が流れ目元が充血し爪の間から血が吹き出てしまう・・・今だに安定しないこの技は危険だとソウカイから禁じられてはいたが、事ここに至っては出し惜しみしている場合ではないだろう。ハルウ様のユニークスキル程ではないが、これであれば奴を倒すことも可能だ。


「お、おい、嬢ちゃん!! 大丈夫なのか」


 身体から滲み出た血が己の体から乖離され宙に浮くと、それは人の形をとって腕の様なそれを私に向ける。それが額に触れるか否かの時にそれはやってくる・・・目の前がチカチカと明滅し、猛烈な吐き気と熱に体が襲われる。

 体をハサミでじわじわと切り裂かれるような痛みが全身を走り・・・それでも尚、叫び声をあげることもできずにただただそれに身を任すことしかできない。


 身体に日の紋が浮かび上がりそれがハルウ様の身体に浮き出た紋様と同じ紫色に光り輝く・・・ようやく吐き出せた息を少しだけ吐き出し、痛みに苛まれる身体に鞭を打って指先を網に絡まったまま暴れ出す海竜へと向ける。


 これが使えない理由は見ての通り代償が大きいこと・・・そして、詠唱時間が長く、命中精度もあまり良くない。たとえ詠唱に成功したとしても身体からだだ漏れになるこの魔力・・・いえ、『呪力』が魔物には鋭敏に察知できてしまう。ただでさえ命中制度が悪く、痛みのせいで意識が朦朧としている私に動き回る魔物を捉えることは不可能で、もしもあれに海深くまで潜られて仕舞えばこの『呪魔』は失敗であり、代償のせいで私は数日碌に動くことができなくなってしまう。


 ・・・主人様にも秘密にしている技だ。


「呪魔、秘奥が一、『悪辣なる呪詛の挽歌(ジャナ・アナトゥス)』」


 周囲にばら撒いた護符が闇色に包まれて炎を上げて燃え尽きる。海竜はそれに気づき私の方へと目を向ける・・・そして大きく目を見開いて一瞬ブルリと震えると先ほどよりも大きく体を捩らせて、網から逃れようとする。

 海竜の視線は私の後ろに注がれており、何か恐ろしいものでも見たかのように悲壮な顔を浮かべている・・・一体何が見えているというのでしょうね・・・陣に描いた丸の文様には目の様なそれが浮かび上がり、ドロドロとした魔力が周囲を覆い尽くすと同時に、私の腕が闇色の巨腕へと変貌する。


 身体から血の気が引き、薄れゆく意識を必死に引き止めながらその巨腕に命じる。


「蝕み 呪殺せよ」


 ブチンッという音と共に海竜が網を引き千切る。漁師達はそれでも残ったなけなしの網を必死に引き、冒険者たちもそれに加わって海竜を海上に引き止める。

 ズルズルと引きずり込まれる冒険者と漁師達は海に落ちることも厭わず、手が網で擦り切れて血が滲むことも気にせずに全力を持って網を引く。


 血走った視線から、ここが踏ん張りどころとわかっているのだろう。


「も、もうだめだ!!」

「ばっかやろうもうちょっとだ! 踏ん張りやがれ!!」


 その瞬間・・・バチンッという音が響き渡り最後の網が弾け飛んだ。

 この呪魔は一直線上にいなければ当たらない・・・海に潜られでもすれば。


 海竜は直ぐ様海の中に潜り込もうと大きな水飛沫を上げて・・・空中へと放り投げられた。


 いつの間に書いなくなっていたハルウ様が水子と海竜を蹴り上げていた。


「はは!! さすが魔族、無茶苦茶だな!! 嬢ちゃん、3分たったぜ!!」

「上出来です」


 時は満ちた。

 目を見開いてどす黒く輝く呪力を一気に解放する。


(はらわた)を貪り喰らえ そして 疾く逝ね」


 一条の閃光が走る。闇色の巨大な腕が海竜に向かって一直線上に放たれた。海は真っ二つに割れ、巨大な呪腕に飲み込まれる・・・澱みが宙に広がり、呪われた魔力が全てを蝕み苛んだ。

 海竜の姿はどこにも見えない・・・私から放たれたそれはなんの音もなく、案の変哲もなく、ただただ海竜を飲み込んだ。


 閃光が途切れた。呪力によって形成されたそれは私のユニークスキル『偽神降』を持って編み出した技・・・まだ使い切れていないそれは自分の魂や血肉を代償として発動することしかできず、不甲斐ないことこの上ないが、今この時を以てそれを行わなければ海竜を討伐することはできなかっただろう。


 ほんの一瞬、ほんの一瞬放たれたそれは、海竜の血肉を飲み尽くした。

 海上には海竜の骨と鱗、そして皮だけが浮かび上がり、血肉と『魂』だけを貪っていった。


「お、おわったのか? あ、あの化け物が死んだのか?」

「やった・・・やったぞぉぉぉぉぉ!!!!!」


 大歓声に包まれる。船に乗った人間達が、海に落ちた人間達が、皆一斉に歓喜に打ち震え声を上げる。


「あんたら本当に・・・本当にありがとう!! こ、これで、俺たちもやっとちゃんと仕事ができるぜ!! それもこれも、全部あんたらの・・・嬢ちゃんのおかげだ!! 今日は帰って祝杯を・・・嬢ちゃん?」


 ゴポッと血を吐く・・・そろそろ限界ね。


「ハルウ様、コトヒラ・・・あとは・・・まかせ・・・る・・・わ」

「嬢ちゃん!!!!!」


『偽神降』の代償に私は意識を失った。

ハーピーの戦闘報告書

霧によってシロタエ様達・海竜の観測が不可。

引き続き空を哨戒・・・。

海の向こうに人間達の船団を発見、シロタエ様達の元へ案内と共に同行。


宜しければ、本文下にある評価の方是非ともお願い致します!

遠慮なくこの物語を評価して下さい!!


何か変なところ、見にくい、誤字だ!などがあればどしどし教えて頂けると嬉しいです。

(言い換えでこういうのがありますよなどが合ったら教えてください。例:取得→習得、思いやる→慮る、聞こえる→耳に届くなど)

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