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人魔:ダンジョンを進み行くでした!

多くのブックマーク、評価ありがとうございます。


なんと『『『1000ブックマーク達成です!!』』』

不甲斐ない私の作品を1000人もの方がブックマークしてくださっています・・・本当に、本当にありがとうございます。

そして、夢見た目標ま後もう少し・・・皆様、応援の程宜しくお願い致します。


ルリ目線です。


次話投稿は一週間以内です!

 side ルリ


 薄暗い洞窟を油断なく進んで行く。辺りから漂う悪意の塊を一身に受けながら、そちらを一瞥すれば、闇の奥から煌々と輝く瞳を此方へ向ける有象無象達が姿を現す。

 右肩に掛けていた薙刀をトンと前へ押し出し、クルリと手で弄び有象無象へと構える。両手にかかる重みに心地よさを感じながら、相手が踏み込むよりも早く己の体が空中へと跳躍する。


 刹那、跳躍と同時に眼前に有象無象達の姿が映り込む、そして跳躍の勢いそのままに先頭に立っている魔物へ薙刀を奥深くまで突き入れる。

 グニュウと肉を突き破る感覚が指先を這い、鮮血が飛び散る光景に口角を少しだけ上げ、地面へと着地する。


 魔物へと突き入れた薙刀をそのまま真横へ薙ぐと、その横へ並んでいた魔物達も一瞬にして真っ二つに断たれる。


 しかし、逆にいた魔物は大きく隙を晒した自分の姿にさぞ喜んでいる事だろう。私が薙刀を振り切った直後、魔物達が一斉にその顎を開け、飛び掛かる。


 はぁ・・・なんと浅はかな有象無象なのだろうか。せめて少しでも考える脳があれば、強者が見せる隙は危険だということを察知できたはずなのだけど。

 私がここまで隙を晒したのには当然理由がある・・・背中を預けるだけの相方が、隙を覆い隠せるほどのパートナーがいるからなのだ。


「ルーちゃんには手を出させないよぉ」


 ボッと空気の弾ける音が鳴り響いた直後、辺りに血飛沫が飛び散り魔物()の姿が跡形もなく消え去った。

 一撃で複数匹を倒すなんて・・・さすが私のパートナーであり、良きライバルであるヨウキだ。


 薙刀に着いた血を振り払い、霧となって消えていく魔物からアイテムを収集し、腰のポーチへと直していく。


「ここに入ったっていう人間ちゃんたちぃ、何処にいたんだろうねぇ?」

「負傷しているとするならば何処かで休んでいるのでしょうね。けれど、主人様の周囲掌握でも見つからないなんて・・・主人の手を煩わせるなんて、こんな依頼程度であれば私達だけでも大丈夫なのに」


 ヨウキは体についた汚れを手で拭き、キョロキョロと辺りを見渡し残った敵がいないかを探す。

 自分は薙刀を担ぎ直し、既に索敵は終えている・・・例えここいらの敵に不意を突かれたとしても、遅れをとることは万に一つもないが、主人からの言いつけで油断だけはするなと申し付けられ、私とヨウキで二回索敵を行うようにしている。


 周りにいるのは私とヨウキだけ。

 今私達は主人様と離れてしまっている・・・せっかく頑張って敵を倒したというのに、この勇姿を主人様に見られていないというのは残念だが、この様な雑魚如きでは褒められないだろう。

 精々頭を撫でられるだけ・・・一緒にいたい。


 主人様達と行動していたのだけれど、途中何本にも分かれた道があり、主人様が分かれて行こうと提案し、私とヨウキはそのうちの一本へと進んだ。


 ・・・はぁ、危険なダンジョンかもしれないと聞いて、強者と戦えるのかとワクワクしたのに、出てくる敵は有象無象ばかり、挙げ句の果てには主人様と離れてしまって損しかしていない。

 ヨウキはそんな私を見て、戻ったらきっと褒めてもらえるよ、と私を慰めてくれるがそこまで功績も出せていない私が褒められても主人様の優しさに甘えているようで、それはそれで許せない。


「ルーちゃん、あれなに?」


 と、溜息をつきながら歩いていると、ヨウキが道の先を指さしながら告げる。


 瞬時に体に魔力を張り巡らせ、薙刀を片手に持つ。

 しかし、その先にあったのは大きな扉・・・ヨウキが屈むことなく通れる程に大きく、重厚な扉からは濃密な魔力の香りが漂い、私の鼻孔を擽った。


 瞳を細め、腕に力を入れて臨戦態勢を整える。全身がざわつく程の魔力を張り巡らせ、人間の身へと変貌させている筈の口元からは牙が覗く。

 薙刀を一度くるりと回せば、魔力の残滓が尾を引き赤い光をあたり一面に振りまいた。


 隣では、瞳を金色に変貌させ、白い呼気をハァと長く吐き出す。全身から立ち昇る殺気を押さえ込み、両手へと集約させる。

 額から伸びる角は狂喜を得た様に魔力を垂れ流し、見開かれた瞳は扉の奥を見据えるかの様にジッと一点を捉えている。


「行くわ」

「えぇ」


 いつものヤンワリとした気配の一切がヨウキから消え失せる。

 ヨウキはぐっと足に力を入れると同時に、前方へと突進し扉を突き破る様にして開け放つ。


 それに続き私も薙刀を両手に構えて突進していく。

 そして扉の先へと足を進めると、そこには大きな部屋の中、血に塗れた人間・・・そして、三つの首を持つ巨大な蛇の魔物が倒れた人間を咀嚼している姿があった。


 グッタリとした人間達からは生気が感じられない・・・しかし、一名だけかろうじて息をしている者の姿が窺える。

 主人様が私達に告げたのは・・・ダンジョンの調査、脱出経路の確保、そしてもしもBランク冒険者を発見した場合、保護した後に無事に救出することだ。


「ヨウキはあの蛇をなんとかして、私は生存者を救出する」

「わかった」


 私は蛇の魔物の後方で横たわっている者たちの救出へと走る。

 無論蛇の後方へ走ろうとすれば、自ずと蛇の視線を引いてしまい危険であるだろう。蛇の瞳に危険な光が灯り、三つの内の一匹が自分へと食らいつこうとその首を伸ばす。


 しかし、それは叶わない。

 直後、走り込んで来たヨウキに頭部を蹴り飛ばされ、大きく仰け反ったと同時にヨウキが横殴りの一撃を胴体へ放つ。巨大な蛇はヨウキの一撃の直撃によって右方に吹き飛ばされて行き、蛇腹を器用にクネらせ着地する。

 ヨウキの一撃を真面に受けて立っていられる・・・つまり、この蛇の魔物はヌシと同レベルの強さを有している。


 しかし、道は開けた。

 私は浅く呼吸をしている人間の元へと駆け寄り、トンと肩を叩く。


「生きていますか?」

「・・・ぅ、助け・・・みん・・なも」

「残念ですが、貴方以外に生き残りはいません。ポーションを飲める余力はありますか」


 薄く開かれた瞳は焦点が合っていない。しかし、小さくコクリと頷いたのを確認し、抱き起こしてポーションを飲ませる。

 他の横たわっている人間達を一瞥するが、やはり息はない・・・。


「レイ・・・ナ、エヴァ・・・ン、ジェイ・・・ごめん、ごめんね・・・」


 ポーションを飲ませた人間はガクリと項垂れ、意識を失った。

 もう一度息耐えた人間達を見る・・・と


「・・・戦士として死んだのね」


 その者達の背には傷が少なく、体の前面は多量の傷跡がつき抉り取られている箇所もある。恐らく、自分の胸の中で意識を失った少女を救おうと、勇敢に戦ったのだろう。

 少女を後ろに己が前で、蛇を近づかせまいと戦い散っていったのだろう。


 そばに落ちているのは根元から折れた剣・・・その傍らで倒れている女の剣士は腕も食いちぎられている。武器を失しても尚戦ったのか。

 二人の遺体からは壮絶な戦いの跡が見て取れ、おそらく三人目の誰かは・・・先程蛇に咀嚼されていた者だろう。


 人間にも我々と同様に誇りを持ち、戦う戦士がいるなんて思いもしなかった・・・人間は狡猾でずる賢く、誇りを持たない生き物だと教えられたけれど、中には戦士もいるのね。


「誇りを胸に散っていった戦士に敬意を・・・後は私達に任せて、安心して逝きなさい・・・ヨウキ!!」

「なにー?」


 巨大ヘビから振り下ろされた尻尾の一撃を、腕を交差させ受け止めたまま私と視線を交わす。


「後は私がやります」

「・・・任せるぅ」


 交差させた腕を解き、尻尾を掴むと思いっきり振り回して私の元へと投げ飛ばす。

 ドズンッと地鳴りが響き、私の眼前に巨大な三頭の蛇が落ちた。戦士の亡骸と、意識を失った少女は後方へと運び、その場に存在するのは私と巨大な蛇だけとなった。


「戦士の戦いに口出しはしない。恨みや辛み、憐れみは戦士の恥である。だが、大義無き戦いを強いられ、守る者を持ち、戦士として散った者達へ敬意を評し、私自ら貴方に死を送ることとします。では・・・参ります」


 薙刀を軽く振るい、蛇の眼前へと突き付ける。


 先程と同様に、一匹の蛇が牙を剥き出し砲声を上げる。牙には紫色に光る毒の粘液が多量に付着している。

 あれに噛み付かれたなら、たとえ掠っただけであっても一瞬の内に身体に毒が廻り息絶えることになるはず・・・決して油断はできないでしょう。


 地面を軽く蹴り後ろへと跳躍して避ける・・・しかし、避けたと同時に地面い着地する直後、その場所を中心に大きな魔方陣が展開される。

 もう一度バックステップで後方へ飛ぶと、魔方陣の中央から火柱が立ち上がる。


 ・・・そういうことですか。


「一匹が噛みつきや首での凪ぎ払いなどの近接、一匹が魔法での中・遠距離、一匹が回復といったところですね」


 先程までヨウキと戦っていた蛇にはたいした傷が残っていない。不意をついたヨウキの一撃の跡が無くなっている事に違和感を感じていたが、やはり面倒な敵のようだ。


 距離を離されてしまい、また自分の足元に魔方陣が展開され・・・辺り一面に同様の魔方陣が幾つも現れる。一つでは捉えきれないとふんで、私の回避箇所に設置したようですね。


「けれど、甘いわね」


 薙刀の柄を地面に突き立て、空中へと飛翔する。体を捻りながら宙を舞い、薙刀を両手で構え、蛇へと降り下ろす。


 蛇は空中へ跳躍した私を好機と見て、毒牙を突き立てようと巨大な口を開く。


 薙刀と蛇の牙が硬質な音を響かせ、洞窟内に反響する。火花が飛び散り、ギャリギャリと耳障りな音を立てる。


 牙と(せめ)ぎ合う薙刀に力を入れ、再度空中へ跳躍する。


「スキル:『風閃』」


 薙刀の周りに吹き荒ぶ風の奔流が纏わりつく。風は薙刀の刃を包み込み、暴風は鳴りを潜め刃と一体化する。


 宙に身を踊らせたまま薙刀をグルグルと回転させ、勢いそのままに薙刀を降り下ろした。


 刹那、自分に回復をかけ続けていた蛇の頭部が真っ二つに引き裂かれる。

 真っ赤な鮮血を噴水の用に撒き散らしながら、三頭の内の一頭が絶命する。


 風の刃は蛇の堅い皮膚や骨をものともせず、一刀のもとに両断した。


 SYAAAAAAAAAAAAAAAA!?!?


 予想外の一撃に蛇は後方へと引き、優雅に空中を舞い、地面に降り立った人の姿をその目に捉える。


 呼吸は乱れることなく、風で乱れた髪を手櫛で整え、薙刀を肩に立て掛け、一見すれば隙だらけの人間である。

 しかし、その瞳は蛇の眼をジッと覗き込み、凄まじい殺気を放っている。


「面倒だった一頭は殺らせて貰いました・・・残るは二つ」


 蛇は巨大な魔方陣を展開させ、今度こそ眼前に立つ人間を逃すまいと魔力を練り込んだ・・・が故に、彼女が繰り出した次の一手に対処ができなかったのだ。


「呆気ないわね」


 薙刀は彼女の手元を離れ、魔法を放つ準備をしていた蛇の瞳に深々と突き刺さる。

 蛇が悲鳴を上げる直後、彼女の手は薙刀へ向けられ、口を開く。


「スキル:『雷纏』」


 直後、薙刀を青い稲光が這いずり、蛇の体を雷が包み込む。

 二頭とも凄まじい雷撃をその身に受け、黒い煙が立ち登り、生き物の焼ける匂いが辺りに充満する。


 薙刀の直撃を受け、雷をまともに受けてしまった魔法を司る蛇の頭は絶命し、残るは一頭となった。


 ZYAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!


 それでも尚、蛇は彼女へとひた走る。

 牙をその身に突き立てようと、蛇腹を動かし彼女へ突進する。


「仲間が死して尚、諦めないその意義や良し。礼を讃え、私の全力を持って屠らせて貰います」


 スッと瞳を閉じる。身体中を走る魔力に全神経を集中させ、血の流れる音でさえ知覚できる程に心を落ち着ける。

 周囲は静寂に包まれ、己の魔力が肌を焦がす感触だけに全てを集中させる。


 口の端から鋭い牙が生え、手足に獣の毛が生える。頭部からピンと二つの耳が現れ、周囲を魔力が包み込む。


 薙刀に触れた手から、細い魔力の糸を回路の様に組み込んで行く。

 全身が沸騰するかの様に熱くなり、目が充血し、周囲の時が止まった錯覚を受ける。


 パリ・・・パリパリッと周囲の空気が電気を帯び始め、薙刀の周りを電撃が飛び交い始める。


「招雷せし、我が身を焼き尽くす紫電の檻よ、忠義の身許に捧げた御身体を、供物を持って顕現せよ。しかして、我果つる事赦されざる戌なり」


 パチッ・・・バチンッ。


 周囲を取り巻く空気が弾けだし、風が雷を運び、彼女の周囲を取り巻き始める。轟たる地響きが辺りを支配し、ひび割れた地面からは雷の柱が立ち昇る。


 雷の哭く声が空間を支配し、雷が薙刀へと集約し、荒れ狂う稲光は抑えが効かず、辺りの大地を(こそ)ぎ取る。

 薙刀は膨大な雷に包まれ、光り輝く雷の刀身へと昇華する。


「故に、我は汝を支配する」


 空気は電撃を孕み、彼女の周囲を喜勇んで舞い踊る。舞踊を踊る子供が如く、彼女の周りを雷が荒れ狂う。

 雷が彼女の頬を撫で上げ、身体中を這いずり回り、彼女の背後に雷の暴流が浮かび上がる。


「エクストラスキル:『払雷(ハライ)霊哭(レイコク)』」


 薙刀を一太刀振るう。

 すると、先程の出来事が嘘だったかの様に場は静寂に包まれ、蛇の突進による地面の抉れる音しか聴こえない。


 しかし、その手に握られている薙刀だけは・・・静寂を取り戻してはいなかった。


「礼」


 薙刀を蛇へと突き出す・・・瞬間、極大の雷撃が蛇を包み込んだ。

 光と音の暴力によって、辺りは白一色に染め上げられる。


 極大の雷撃は一瞬の後に収束し、消える。

 辺りに雷が這い回り、前方の大地はガラス状になった土が焼き付き、巨大な蛇の姿はどこにも見当たらなかった。


 しかし、大地の中央で光る瞳のような宝石・・・ドロップアイテムだけが唯一ここに三頭の蛇がいた記録を残している。

 通常ダンジョンに吸収されるはずの魔物が、存在を全て焼失され、なけなしのドロップアイテムだけを残していったのだ。


 薙刀に残った雷撃の残滓を振り払い、後ろで気を失っている少女の元へ・・・そして物言わぬ亡骸となった者達の元へと歩く。


「戦士として散っていったこの者達のせめてもの手向けに、燃やしてあげましょう」


 出来ることなら亡骸を地上に運んであげたいけれど、今は主人の命令で先を急がなければなりません。亡骸を背負っていては行動に支障が出る・・・しかし、このまま放置しダンジョンに吸収させるというのは忍びない。


 亡骸を燃やし、これで主人に褒められるとほんの少しの下心を持ちながら、少女を背負ってダンジョンの奥へと進んでいった



 -------------------------------------------------・・・



 side 少女治癒術師


 なぜ・・・どうしてこうなってしまったんだろう。

 身体中がズキズキと痛み、目の前が真っ赤に染まるのをジッと見守ることしかできない自分が腹立たしい・・・。


 何度も何度も、魔力が枯渇しているのに・・・何度も何度も治癒(ヒール)と唱えている。


 私の仲間達はもうピクリとも動かない。

 私達を纏め上げ、ここまで導いてきたリーダーの『エヴァン』・・・一人で『トライデュズドスネイク』に立ち向かい、私達に逃げろと告げ、私達の目の前で倒れ伏した。


 お調子者でいつも私とレイナを困らせていた『ジェイ』・・・エヴァンが倒れてから真っ先にあの化け物に立ち向かってレイナと私を守ってくれたのは彼だった。必死に治癒を施したけど・・・息絶えている彼には効果がなかった。


 私とは違ってお姉さん肌で常にリーダーの補佐を務めていた『レイナ』・・・エヴァンとジェイが目の前で殺され、とっても怖い筈なのに、それでも私を逃がそうと、決して背を見せて逃げ出すことは無かった。けど、蛇に脇腹を食いちぎられ、やっと一太刀浴びせた傷跡は無情にも回復させられてしまった。


 私は・・・皆よりも一番遅くにパーティーに入れて貰った治癒術師。

 みんなよりもひと回り歳は下で、いつも可愛がられていた・・・そんな私はトライデュズドスネイクを前に何もできず、唯ガタガタと震えて治癒をかけ続けることしかできなかった。


 皆が動かなくなった後も腰が抜けて、ただ、治癒・・・治癒、としか言えなかった。


 意識が朦朧となり・・・どれだけの時間が経ったのかな?


 夢なのか私の目の前にすごく綺麗な女の人が現れる・・・長い睫毛、綺麗な瞳の色、艶やかでサラサラとした髪、綺麗な桜色の唇、肌は雪の様に白い。

 きっとこの人が神様なんだろうな。私はあの魔物に食べられてしまったんだろう。


 あぁ、なんて惨めに死んだんだろう。

 皆は私を守る為に必死になって戦ってくれたのに・・・私は怯えて、腰が抜けて、意識を失って、そのまま魔物に食べられちゃったなんて。


「レイ・・・ナ、エヴァ・・・ン、ジェイ・・・ごめん、ごめんね・・・」


 ツゥっと頬を伝う涙の熱さを感じ、そのまま意識が遠退いていく。


 神様が何かを語りかけ、私を運んで行く。

 スッと降ろされ神様の後ろ姿を見つめる・・・そして


「戦士の戦いに口出しはしない。恨みや辛み、憐れみは戦士の恥である。だが、大義無き戦いを強いられ、守る者を持ち、戦士として散った者達へ敬意を評し、私自ら貴方に死を送ることとします。では・・・参ります」


 神様は・・・戦女神は私達の仲間の死を見届け、あのトライデュズドスネイクの元に降臨した。

ハーピー観察日記

1:ハルウ様、北部で他ウルフに崇められている様です。

2:アレデュルク様と族長様がなにやら、ケイ・・・バ?の話をしていました。

3:シロタエ様、ユリィタ様に連れられ人里へ向かう。


宜しければ、本文下にある評価の方是非ともお願い致します!

遠慮なくこの物語を評価して下さい!!


何か変なところ、見にくい、誤字だ!などがあればどしどし教えて頂けると嬉しいです。

(言い換えでこういうのがありますよなどが合ったら教えてください。例:取得→習得、思いやる→慮る、聞こえる→耳に届くなど)


感想や活動報告の方にコメント頂けると私の気力になりますので気軽にどうぞ!

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