再会
ここで、少し僕が通っている
学校を紹介しよう。
まず、山の奥に立っている。
だが、都会だ。山を降りたら
目の前に広がるのは、人、人、人、
つまり人。どこに目をやっても人。
僕が最初ここに来た時、目を疑った。
僕は前住んで居たところは、何にもない
田舎だったので、そのギャップが大きかった。
そもそも僕がなぜこんなところに
きたかというと、一つは自分が田舎に
住んでいたので、少し都会に憧れていたのと、昔馴染みの親友から東京に来ないかと誘いを受けたこと、 最後に、
早く一人暮らしをしたいと思っていたからだ。
別に家族のことが嫌いではないし、特になかも悪くない。
だか、なんとなく一人暮らししたいと思っていた。
親は少し不満そうだったが、学費も安く、いい経験など
できるんじゃないかということで納得してもらった。
今日は、先程の話に出てきた昔馴染みの親友に、
街をいろいろと案内してもらうということだった。
待ち合わせ場所で待って居たら、後ろから昔懐かしい声
が聞こえた、「おっす、久しぶりだな。マサチカ!」
「わぁ!?」驚いて顔を上げると、そこには髪を金色に
染めた青年が立っている。まさしく、今この時代を
生きている若者の象徴的な感じだ。
なんだこいつ、怖!、と思っていたら、先程自分の名前
を読んでいたことに気付き、顔をまじまじと見た。
その顔には、昔の面影が残っていた。
「おいおい、なんだその顔は?もしかして俺のこと
忘れたか?」怪訝そうな顔で僕を見る。
「忘れるわけないよ。君は橘黄輝だ。」
「正解、そういうお前は、那雲政近だ。」
「正解!」こうして僕は昔の親友と再会した。