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クールJKとホットJK  作者: 森坂 輝
初めての都会デート(百合ではない)
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初めての都会デート(百合ではない)-7

「ウオォオォォォォ!! 私を止められるものなど存在せぬのじゃぁぁぁぁあぁぁ!!!」


はい、場所を変えまして、私達は今とあるボウリング場に来ています。


はい、そこで喧しくボールを文字通り投擲しているのが、先程までの汐らしさはどこへやら。少しは大人しくしてほしいJK候補筆頭新海小雪さんです。


「小雪さん、せめて下投げにしましょう。ルール違反です」


取り敢えず外にいても仕方ないので、彼女の要望でボウリング場へとやってきたのだが…。


この人ルール知ってるのかな…。さっきの一投目はピッチャーばりのオーバースローでしたし。しかも16ポンドのやつ。


「あれ?☆ ごっめーん、小雪さんうっかり☆ つい、北海道いた頃の癖が出ちゃった☆」


え、北海道の人ってあの重量(およそ7kg)の物体軽く投げられるんですか…?いや、多分あの人だけでしょうね…。


「あ、見て見て、陽菜ちゃん!! ピン全部倒したよ!!」


「えぇ、倒したというよりは吹き飛ばした、が正しい気がしますけど」


その一部始終を目撃していた私以外のギャラリーは、そのとんでもない光景を目の前にして唖然とする。


別にボウリングでストライクを出すのは然程難しいことでもないのだが…。


あろうことかね、その重量の球をね、上投げしたと思ったらですよ。ノーバウンドで届いてね、全部吹き飛ばした訳ですよ、えぇ、はい。


「はい! 次は陽菜ちゃんの番だよ!!」


え、あれ見せられた後に投げろと言ってるんですか、この人は。しかも渡されたのは16ポンドの球なんですけど。折れますよ、私の腕と心が。


とはいえ、ここに来た以上投げないという訳にも当然いかない。適当に8,9辺りのでお茶を濁しましょうかね…。


「…重いですね」


ボウリングの球ってこんなに重いものでしたっけ…?え、これの倍以上の重量のある球を上投げした化け物が確かいましたねぇ…。


当然のごとく、私はボウリングなどやったことがない。取り敢えずこんな感じだろう、と投げてみたが…


「…何故、左右に穴があるのか理解に困りますね…」


ものの見事に投げた瞬間にガーターと呼ばれる穴に吸い込まれた。え、何この遊び面白くない。


「おぉ!! あそこに入るのは何点なのかな!?」


「0…なんですよねぇ…」


「でも陽菜ちゃん!! グレイトって書いてあるよ!!」


「貴女みたいな思考が出来れば人生楽しそうだなって思いますよ…」


しかし、このままでは癪だ。とにかく少しでもマシにならなければ、余計な恥をかくことになる。


「さぁ、どんどん行くよー!! 10ゲーム申し込んだからね!!」


なるほど、単純に計算すれば私は最低でも100、最悪であれば200近く投げなければならないらしい。


…腕、もつかなぁ…。

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