プロローグ
~プロローグ~
ギルド。それは同一の目的を持つ者達の集まり。
一人一人の力はたかが知れている。しかし互いに互いの欠点を補い合って協力しあえば大きな力となる。その大きな力を持って巨大な目的を達成するのだ。
ギルドには優劣がある。
寄せ集めでも個々の能力が高い者が集まるギルド。例え個々の能力が低くとも、団結し、輝かしい功績を納めたギルドには国から特権や富、名声がもたらされる。それらを求め、各々ギルドを創って名乗りを上げ、一攫千金を狙う者達も少なくはない。
しかし多くのギルドが存在する中、輝かしい功績が収められないギルドは当然存在する。むしろその数の方が多いといえる。
有象無象のギルドの中で輝かしい功績を収めるにはそれ相応の能力を要するのだ。例え能力があったとしても、ギルド内での人間関係が上手く行かずギルドを離脱する者。分相応の依頼を受けた為に、志半ばで命を落として解散を余儀なくされるギルドも多い。
多くのギルドが溢れかえる中、最も能力が低く、周囲から期待されていないギルドが存在する。
まるで存在価値のないそんなギルドを皆、侮蔑の意味をこめて底辺ギルドと呼ぶ。