ここまで歪んだのはきっと、君のせい
「……あなたがわからないです」
妹の声に目を向ければ、あきれ顔。
「何が?」
「私に幸せになってほしいのではなくて?」
「そりゃもちろん」
いつだって俺の選択で死なせてしまう愛しい妹。
誰よりも、何よりも大切な子。
そしたら当然。
「幸せになってほしいよ」
「そうですよね」
「なに、俺ヒトの不幸で喜びそうなタイプに見える?」
「尋問している姿はそうですわ」
あぁ否定できないわ。
肩をすくめて、本題へ。
「なんでそんな質問してきたの」
聞けば、悩む、というんじゃなくて、本当に理解できないといった顔で。
「私に恋人ができそうとか、フラグを嫌がるじゃないですか」
「別に嫌じゃないけど」
おっと妹よ、なんだそのびっくり顔は。
「……あなた私の顔に驚いてます?」
「そりゃあね」
「私はあなたの考えに驚いてます」
なんで、と聞く前に答えはやってきた。
「阻止するくせに」
「別にお前に恋人作りたくなくて阻止してるわけじゃないよ」
オトハさんのときは別に阻止してないし。最初警戒はしたけど。
では何故、という顔に、少し悩む。
直球で言ってもいい。基本的にカリナに近寄ってくるのはよくない輩ばっかりだよ、つまり男運ないよ、と。
でも少しだけ。ちょっと楽しい企みを思いついてしまった。それに、そっと口角を上げて。
「俺は俺自身の力で、カリナを幸せにしたいからってことで」
そう、言えば。
すぐに冗談だとわかっていても、真意はわからなかった妹はため息をつき。
「……いつからこんなに歪んでしまったのかしら」
そんな心外な言葉を二度目のため息と一緒に吐き出した。
『ここまで歪んだのはきっと、君のせい』/レグナ




