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ここまで歪んだのはきっと、君のせい

作者: 澪ナギ
掲載日:2026/06/26

「……あなたがわからないです」


 妹の声に目を向ければ、あきれ顔。


「何が?」

「私に幸せになってほしいのではなくて?」

「そりゃもちろん」


 いつだって俺の選択で死なせてしまう愛しい妹。

 誰よりも、何よりも大切な子。


 そしたら当然。


「幸せになってほしいよ」

「そうですよね」

「なに、俺ヒトの不幸で喜びそうなタイプに見える?」

「尋問している姿はそうですわ」


 あぁ否定できないわ。

 肩をすくめて、本題へ。


「なんでそんな質問してきたの」


 聞けば、悩む、というんじゃなくて、本当に理解できないといった顔で。


「私に恋人ができそうとか、フラグを嫌がるじゃないですか」

「別に嫌じゃないけど」


 おっと妹よ、なんだそのびっくり顔は。


「……あなた私の顔に驚いてます?」

「そりゃあね」

「私はあなたの考えに驚いてます」


 なんで、と聞く前に答えはやってきた。


「阻止するくせに」

「別にお前に恋人作りたくなくて阻止してるわけじゃないよ」


 オトハさんのときは別に阻止してないし。最初警戒はしたけど。


 では何故、という顔に、少し悩む。


 直球で言ってもいい。基本的にカリナに近寄ってくるのはよくない輩ばっかりだよ、つまり男運ないよ、と。


 でも少しだけ。ちょっと楽しい企みを思いついてしまった。それに、そっと口角を上げて。


「俺は俺自身の力で、カリナを幸せにしたいからってことで」


 そう、言えば。

 すぐに冗談だとわかっていても、真意はわからなかった妹はため息をつき。


「……いつからこんなに歪んでしまったのかしら」


 そんな心外な言葉を二度目のため息と一緒に吐き出した。



『ここまで歪んだのはきっと、君のせい』/レグナ




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