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その頃にはヌマタコを殺しておきたい  作者: てるゆう月
夕日が沈んだ日の夜に
6/22

事件は一体

みやはについた返り血とゆうひの遺体は消えており、家に帰っても怪しまれることなく日が経った。

みやはは気が気でなかった。もうゆうひのお母さんはゆうひが行方不明になっていることを知っているだろう。学校に連絡が行って、警察も動いて、みやはが殺したとばれたら。

「ぅぅぅぅぅ…」

今日は学校だった。みやははいろいろ悩んだ結果、このことは自分だけの秘密にしておくことにした。

「行ってきます…」

「みやは、大丈夫そう?体調悪いの?」

「や…ちょっとお腹痛い…」

「あら、生理よね。血がついてたもの」

「ぁ…うん」

返り血だなんて言えない。



教室についたら、ひのがてこてこ寄ってきた。

「みやはぁ〜、なんか寝不足そうじゃーんw」

ニタニタしながらみやはのほっぺを触る。

「おはよ〜…ごめん、今体調悪くて…」

「えっ!大丈夫そー?」

ひのはゆうひの席の方を見た。

「今日ゆうひ遅くねっ?休みかな」

みやはは心臓の鼓動の音しか聞こえなくなった。

「んー、え、どうだろ…」

口をパクパクしながら笑みを無理やり浮かべた。

「みやたんマジで体調悪い系?ピピピ、こちらひの。みやは異常あり」

机に人差し指を置いてボタンを押す仕草をした。そんな時、れうがきた。

「杉井さん達、もうチャイム鳴るよ」

れうは死んだ魚の目で言った。あまりにも不気味で流石にひのも狼狽えてさっさと先に戻った。みやはもあの日のことをいろいろ聞きたかったが、なんだか今聴くのはまずいと感じ席についた。

先生がきたが、ゆうひのことは特に何も言わなかった。


みやははなんとか重圧に耐え1日学校を過ごし終えた。

「さようならー」

「杉井さん」

れうはまたみやはに話しかけた。

「何、?」

みやはは険しい顔をれうにして見せた。

「この前、俺についてきたのはあなただよね」

「え…あ…」

れうは周りを見渡した。

「学校で話すのもなんだし、カラオケにでも行こうか?」

「はっ?」

なんやかんやでみやは達はカラオケに行くことになった。採点はコロニの技術を生かした最新技術のカラオケだ。れうはカラオケにつくや、すぐ歌を入れ熱唱しだした。

「ぁぁ〜〜〜」

みやはにとってれうは無愛想でノリの悪いイメージだったので、それはかなり意外だった。

「杉井さんも歌わないのか?」

「えっ?ちょっと、そんな気分じゃない…」

れうは何曲か歌い終わるとソファに座り両手を頭の後ろに回した。

「杉井さん、あの日なんで俺についてきたの?」

「…なんとなく、あんたが気になったんだよ、井田」

「れうでいいよ」

「分かったよれう。あんたもみやはでいいからね」

「気になったとか俺のこと好きなの?」

「はあ?あんたさあ、今真面目に話してんのわかってんの!?こっちがどんな気持ちでいるのか、ちゃんと理解してんの!?」

「してないから言ってんだろーが」

れうは口角を少しあげみやはにデコピンした。

「何こいつ…ったく、あんたについていくんじゃなかった」

「あー悪い悪い。俺はさ、崎田ゆうひとみやはの身に起きた原因知ってるんだよ」

「えっ」

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