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その頃にはヌマタコを殺しておきたい  作者: てるゆう月
朝日登らぬ地獄の日々に
21/22

地獄

あの日、ひのもみやはのことを殺そうとしていたのだ。

…みやはの本当の友達って、なんなんだろう。

「んん、なんの音…?」

みやはは目を擦りながら辺りを見渡した。

「あれ?れう…?どこ?」

階段の方からダンダンダンと足音が聞こえてきた。

「みやは!無事か??」

「れう!さっきの爆発音は何?私が寝てる間に何かあったの!?」

「みやは、落ち着け」

「ねぇ、また何か起きたの?どうしよう、私のせい?全部、全部…ぁぁぁぁ」

「みやは!…頼むから、落ち着いてくれ…」

「うん…ごめん、また迷惑かけちゃった」

「いいんだ。みやは、ごめん。俺、やっぱりみやはと一緒には逃げられない」

「え!?なんで、私何かいけないことしちゃった?」

「そうじゃないんだ…」

みやはは、ハッとして気持ちを抑えた。

「うん…れうが言うなら、仕方ないんだよね…分かった、れうはどうするの?」

「俺は、やらなきゃいけないことができたんだ。大丈夫、終わったら、すぐみやはに追いつくからさ」

「…分かった。あえてこれ以上は何も聞かない」

みやははれうを最後に抱きしめたかったが、馴れ馴れしいと思ってやめた。

「ほら、俺も途中までついていくよ。ゆっくりでいいから、おいで」

外へ出た時、不気味な風を感じた。あたりは日が沈んで暗くなっていた。

「あったから爆発音が聞こえてきたから…こっちに逃げれば安全だよ。さあ、行って」

「うん…じゃあね」

「…元気で」

れうもまだ状況の完全な把握はできていなかった。でも、おそらく“そう”なんだろう。

辺りにアラームが響き渡った。

「緊急イグニアアラート 緊急イグニアアラート」

「やっぱり」

イグニアが暴走している。それもおそらく“ヌマタコ”だろう。ヌマタコなら一体だけで村一つを潰せる能力を持っている。

「れうくん!」

ヒビトが汗を垂らしてやってきた。

「今暴走してるヌマタコは、杉井みやはか!?」

「あ、違います!」

「何…?じゃあ、今暴走してるのは…」

「分かりません。でも…」

れうは歩き出した。

「れうくん!?もう時期自衛隊が来る、任せておけばいい!」

「でもそれじゃ遅いんです!!…だから、俺がやらないと。すみません、ヒビトさん、行ってきます」


みやははしばらく走って、疲れて休んでいた時、ひのから電話が来た。

「もしもし」

「もしもし!みやたん!?よかった、無事だったんだね!?今どこにいる!?」

「えっと…XX駅前だよ」

「あれ、もう避難しちゃった感じ?」

「うん…」

突然雑音が入ってきた。

「…なの!…から…で…」

「ごめん、なんて?」

「助けて!!」

「えっ」

「今、◯◻︎ビルの前に化け物がいるの!そいつがみやたんのこと探してる!なんでか知らないけど、この自体を収められるのはみやたんしかいないと思うの」

「待って、今その化け物の近くにいるの?」

「え?うん、まあまあ近くにいるよ」

「やっぱり私のせいでこの騒動が起こってるの?」

「え?あぁ、どうなんだろ。でも…って、井田れう?」

「え!?」

プチっと電話が切れてしまった。

「あ、あれ?もしもし?もしもし!」

みやはは近くに鍵のかかっていない自転車を見つけた。

「…ごめんなさい!」

自転車に乗りひの達の場所までこぎだした。

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